シールの中を覗いてみたら？


【漫画】本編を読む

好きな人の部屋を覗いてみたいと思ったことはないだろうか？どんなテイストの部屋で、今何をしているのか…。そんなとき、黒魔術サイトで覗き見シール(1500円)を発見する。相手からは見えていることがバレない設計だが、「全てを知られる」ラストに戦慄が走る、兎屋まめ(@usamame)さんの「覗き見シール」を読んで、残暑を乗り切ろう。

■好きな人の普段の姿を覗き見してみたい！

【漫画】「覗き見シール」を読む


覗き見シール(2)


覗き見シール(3)


見好きな人の部屋を覗いてみたい！そんな願いを叶えてくれる「覗き見シール」。1500円と手頃な値段で、黒目シールから白目シールを覗くことができるというもの。「魔除けとして部屋に貼っておいたら？」と白目シールを好きな女の子、宮下さんに渡すことに成功した主人公。家に帰って黒目シールを覗くと…彼女の部屋がバッチリ見えたのだ！覗いた先では、口論する宮下さんと母親の姿があったのだが…主人公は見てはいけないものを見てしまう。

作者の兎屋まめさんは、「優等生な女の子にも誰も知り得ない闇がある、というコンセプトで作りました。宮下さんは回を重ねるごとに闇が深くなっていく予定でした。2作目の『何でも紙幣』にその後の宮下さんが出てきます」と語る。

本作を描く際にこだわったところについて「短編ホラーを作るときは『怖いどんでん返し』を意識しています。あと、最後の宮下さんの表情はこだわりました。いろいろ描いて、最終的に普通に描いたものをデジタル漫画ソフトのクリップスタジオのゆがみツールを使って、不規則な感じに変形させて不安定感を出しました」と教えてくれた。

さらに兎屋さんは「映画はクリーチャーがストレートに出てくる洋のホラーより、じんわり恐怖が侵食してくるような怪談めいた和のホラーが好き」と語る。普段は仄暗い漫画をメインに作っているホラー漫画家だが、ヒューマンドラマ系の漫画も描くそう。ホラー漫画家の描くヒューマンドラマも気になるところ。

兎屋さんの今後の作者が楽しみだ。

取材協力：兎屋まめ