米スポーツ用品大手ナイキ社がデザインした、サッカーイングランド代表の新ユニホームの襟に施された十字(2024年3月22日撮影)。(c)Daniel LEAL / AFP

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【AFP=時事】米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)社がデザインしたサッカーイングランド代表の新ユニホームに施された十字が、同国国旗の聖ジョージ(St George's)十字架の色を変えたものだとして批判の声が上がり、英国のリシ・スナク(Rishi Sunak)首相も22日、国旗に「手を加えるべきではない」と論争に割って入った。

 6月に開幕する欧州選手権(UEFA Euro 2024)に先立ち、ナイキは「遊び心のあるアップデート」と称して、イングランド国旗の十字の横棒を紫や青に変えた新しいユニホームを発表した。

 シャツの襟に施された十字の色は白地に伝統的な赤い十字とは異なっており、ナイキとイングランドサッカー協会(FA)によると、これは1966年のW杯(World Cup)で優勝したイングランド代表が着用していたトレーニングキットにインスパイアされたものだという。

 しかし、これが一部のファンや元選手から激しい怒りを招き、政府高官も介入する事態に発展した。

 チャンピオンシップリーグ(2部)のサウサンプトン(Southampton FC)のファンであるスナク首相は、イングランドのユニホームは「オリジナルの方が良い」とコメント。さらに「自分の全般的な見解としては、国旗に関しては手を加えるべきではない。なぜなら、国旗は誇りやアイデンティティー、そして自分たちが何者であるかを示す源であり、そのままで完璧だからだ」と述べた。

 一方、ナイキ社はこの日遅くに「不快感を与える意図はなかった」とのコメントを発表したが、キットデザインを変更する計画については何も示さなかった。

【翻訳編集】AFPBB News

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