妊娠中の正月太りで体重増加! 食欲が止まりません、どうしたらいい?【医師監修】
多くの人が悩む、妊娠中の体重コントロール。年末年始に帰省をして“食べ過ぎてしまった!”と嘆いている人も少なくないはず。正月太りで体重が増加した場合の対処法について、産婦人科専門医の竹元葉先生にお聞きしました。
『妊娠中の体重増加曲線』の黄色の枠内であれば問題なし
――妊娠中の体重増加は何キロまで許容範囲なのでしょうか?
「体重の増減は妊娠前の体格によって異なり、具体的な数値は人それぞれです。そこでおすすめなのが、『妊娠中の体重増加曲線』を使用して、妊娠中の体重管理をすること。BMI数値によって妊娠前の体格を算出することができ、妊娠周期ごとの体重増加量の目安がわかります。黄色の範囲内であれば問題ありません」(竹元先生)
――食欲が止まらない時の対処法はありますか?
「お菓子やパン、ファストフードなど太りやすい食べ物は避け、お肉やお魚など良質なたんぱく質をしっかりとって食欲を満たすのはいかがでしょうか? 食欲があることはいいことなので、“食べる内容を見直す”という考え方に切り替えれば、食事が楽しくなるはず。間食もスナック菓子の代わりに、コンビニのお惣菜やナッツなどにするなど工夫をしましょう」(竹元先生)
“自分とお腹の赤ちゃんにとっていいものを食べる”という心がけで、食事を決める
――体重が増えてしまう原因は何でしょうか?
「人それぞれで一概には言えませんが、夜中にアイスを食べたり、食後のデザートが日課になっているなら要注意! ガマンしすぎるのもよくないのですが、好きな時間に好きなものを好きなだけ食べる、というのは避けて。“自分とお腹の赤ちゃんにとっていいものを食べよう”と心がければ、体重はそこまで増えないと思います。普段からしっかりと栄養を取ることを意識していれば、ご褒美のおやつをゼロにする必要もありません」(竹元先生)
――もし体重が増えてしまった時の対処法を教えてください。
「まずは食生活を見直すことから始めましょう。また、食欲ばかりに意識が向かないように、軽いウォーキングなど、からだを動かしてみましょう。ただし、過度な運動をすることはありません。からだに無理のない程度で十分です。里帰り出産をする方は、実家でのんびり過ごしてからだを動かさなかったり、食べ過ぎてしまう傾向があるので、気をつけてくださいね」(竹元先生)
食欲を無理に抑えることはなく、食事の内容を工夫したり、野菜から食べるなど、食べる順番に気をつけることで体重増加を防ぐことができます。また、鍋がおいしい季節なので、お野菜をたっぷり入れた鍋で“ヘルシーな満腹感”を得るのもおすすめ。体重管理は、日々のちょっとした心がけや気づきが大切です。
教えてくれたのは…sowaka women’s health clinic 院長 竹元 葉先生【PROFILE】
順天堂大学医学部卒業。産婦人科専門医/医学博士。思春期から老年期まですべてのライフステージにおける身近なかかりつけ医として「sowaka women’s health clinic」を開院。女性医師・女性スタッフのみで診療を行う。
取材・文=夏目 円
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