オトナの男女なら、一度や二度はあるだろう。

友達や恋人には言えない“あの夜”が…。

寂しかったから、お酒に酔っていたから、魔が差して…。

そうやって自分に言い訳をしながら、人は一夜の過ちを犯す。

これは、オトナの男女の「誰にも言えないあの夜」のストーリー。

「誰にも言えない夜」一挙に全話おさらい!



第1話:男に誘われて、モテると勘違いする29歳女。本命彼女になれないワケ

「そんなに焦らなくても、また来るよ」
「……」
「香澄にバレないようにうまくやろうな。それじゃ」

― はぁ…。

どうしてこんな展開になってしまったのだろうか。この男とは、もう会わないようにしようと、1年前に自分に誓ったはずなのに…。

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第2話:「こんなに可愛かったっけ…?」元カノが魅力的に見えて、男の気持ちが再燃した夜

僕は、元カノのInstagramのアカウントを見て、固まった。半年前まで、2.1千人だったフォロワーが、今は15万人にまで増加している。

最近は、PR案件の投稿も増えて、すっかりインフルエンサー…いや、有名人気取りだ。大手の広告代理店に勤める僕でさえ、行ったことのない予約困難店がストーリーズに上がっている。

それだけじゃなく、着ている服もバッグも、付き合う人たちも、確実にレベルアップしているのだ。

― どこにでもいそうな女だったのに…。

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第3話:「どうしてこんなことに…」目が覚めたら自分の部屋に同僚の女がいた。驚いた男は、思わず…

留奈にいつも余裕が感じられていたのは、彼女の社内評判が私より上だったからだろうか。

これまでも、面白そうなプロジェクトには、私じゃなく留奈がアサインされることが多かった。

それに、向井も彼女のことを気に入っていることが日頃の会話からもわかる。

ということは、正攻法では負けてしまう。私は一か八か、ある作戦を仕掛けることにした。

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第4話:「夫が女として見てくれない」寂しくなった35歳女が、既婚者OKのマッチングアプリに登録したら…

「そういえば、麻由。昨日って誰とごはん食べたの?」

― えっ、いつもはそんなこと聞かないのに。なんで?

「言ってなかったっけ。前職で同期だった千秋。仕事が大変らしくて、ずっと愚痴を聞いてたの。なかなか帰してくれないから困ったよ〜」

私は、自分でも笑えるくらいにスラスラと嘘をついた。

でも、いくら勘のいい彼でも予想できないだろう。私がマッチングアプリを使って男性に会い、その男性が偶然にも夫の知り合いだったということまでは。

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第5話:大阪出張に行っていたはずの彼のバッグの中から、軽井沢のレシートが。女が問い詰めると…

先月引っ越してきたばかりの、白金高輪のタワーマンションの一室。私は、一枚の紙切れを見て硬直した。

2泊3日の“大阪”出張から帰ってきた婚約者の智。

しかし、私が貸したルイ・ヴィトンのボストンバッグから出てきたのは、“軽井沢”にある商業施設のレシートだった。そこには、2名分の昼食が記載されている。

「大阪に行っていたんじゃないの…?」

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第6話:夫宛に届いた1通の封書。妻が何気なく開けたら、とんでもない事実が発覚し…

火曜19時。私は、誰もいないマンションの一室で、大きくため息をついた。

目黒の実家に息子を預け、ひとりでやって来たのは、新一の橋から少し歩いた場所にある東麻布の単身用1LDK。

私たち家族は新築のマンションに住んでいるのだが、そこのものではない管理会社からの封筒が届いた。

不審に思った私は、管理会社にスペアキーを借り、夫に内緒で真相を確かめに来たのだ。

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第7話:サプライズで彼氏の家を訪れた26歳女。彼が不在だったので合鍵で入ったら、想定外の展開に…

遠距離恋愛も、もうすぐ2年。東京が本社の飲料メーカーに入社したというのに、僕の配属先は、縁もゆかりもない広島市だった。

僕以外の同期は、本社勤務か海外赴任。広島に行かされるということは、出世コースから外れた通告のような気がしている。

― 僕の人生なんて、そんなものだ。

そんな時に励ましてくれたのは、大学3年から付き合っていた香菜だった。

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第8話:親友の結婚式でハワイに来た32歳女。そこで新郎新婦のある秘密を知ってしまい…

ホノルルのワイキキにある、老舗名門ホテルの白が美しいチャペル。

花嫁の親友・莉乃も純白のドレスを纏い、幸せそうな顔で微笑んでいる。横には新郎の仁がいて、彼も満面の笑みで参列者に会釈をしている。

― その笑顔は、本物なの…?

めでたい席なのに、ついそんなことを思ってしまう。なぜなら、私は知っているから。莉乃と仁の秘密を…。

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第9話:「寂しくてつい…」三軒茶屋の居酒屋で声をかけてきた男と盛り上がり、一夜を共にしたら翌朝…

髪も爪もとびきり可愛いのに、このまま家に帰ってしまうのはなんだか惜しい。

ぐるぐると思考を巡らせた後、颯斗が好きなチェーン店のドーナツを買うため、同棲している家がある二子玉川にまっすぐ戻らず、三軒茶屋に寄り道することにした。

私は三軒茶屋駅から地上に出て、スマホのマップでドーナツ店の場所を確認した。その時、茶沢通りから駅の方へ向かって歩いてくる美男美女に目が行く。

― かわいい人……って、え!うそ。颯斗!?

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第10話:「奢ってくれない男と食事したの初めて…」麻布十番での食事会に女がうんざりしたワケ

独身時代は萌子だって、“車代をくれる会じゃなきゃ無理”と言っていたのに…あの頃の萌子は、もうここにはいなかった。

「そうそう!類くんと月末にお鮨に行くんだ。日帰り福岡なの」

一の橋の信号待ちで、萌子がキャッキャとはしゃぐ。

「え!!それ萌子の旦那さんは知ってるの?」

私は、目を見開いた。

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第11話:酔った勢いで女友達と一晩過ごしてしまった31歳男。1ヶ月後、衝撃の事実が発覚し

「金曜だし、どこも空いてないね。ここ高いかな…」
「いいよ。最後にご馳走させて」

蟹料理屋の個室で、僕らはウーロン茶と一品料理をいくつか注文した。

ふたりの間に、気まずい空気が流れる。望美が想像よりも怒っていないのは、愛想が尽きたのか、呆れているのか…とにかく失望していることは明らかだ。

「じゃあ、話してよ。どうして飲み友達の女を妊娠させ、結婚することになったのかを」

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