3年以上婚活している41歳経営者。条件はいいのに、彼女すらできない致命的な理由
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:“デートは3回”の法則はウソだった!?34歳男が、初デートで意中の女と付き合えたワケ
亜子とこうしてデートするのは、四度目だ。
といっても、最初の2回は3年前のこと。でも1ヶ月ほど前に、偶然再会し食事へ行くようになったのだ。
そう思っていたのに、四度目の食事へ行って以降、亜子から連絡は来ない。誘っても、うまくはぐらかされてしまう。
― これって…NOってこと?
再会してから、いい感じに進んでいたはずの僕たち。一体何がダメだったのだろうか。
Q1:再会した時に、女が真っ先に思ったことは?
亜子と最初に会ったのは、3年前に開催された、知人との食事会の席だった。
食事会というよりも、当時独身生活がもうすぐ38年になろうとしている僕を心配して、男友達が彼氏募集中の亜子と僕を会わせてくれる会だった。
僕と亜子は、連絡先を交換し、その後二度デートをした。
当時は、僕は他にもデートをしている子がいたことや、亜子の方も僕にピンと来なかったのか、なんとなく自然に終わってしまった。
ところが先月、友人から誘われた2対2の食事会に参加したら、なんと亜子がいたのだ。
「あれ…?亜子ちゃん!?」
「え…!お久しぶりです」
お互い、どう反応していいのかわからず若干ぎこちない。でも食事が始まると、すぐにその気まずさは消えていった。
「亜子ちゃん、元気だった?」
「はい、おかげさまで。章介さんはお元気でしたか?変わらずですか?」
「うん、僕は変わらずだよ。亜子ちゃんも元気そうで」
亜子と3年前にデートしたあとも、僕は何人もの女性と会ってきた。でも、誰にもピンと来ないまま、僕は変わらず独身街道を歩いている。
今日は友人から、「来る女性達も二人とも独身だ」と聞いている。ということは、亜子は今もフリーなのだろうか。
「失礼なこと聞くかもだけど…。亜子ちゃんは、今も独身なの?」
3年前は、絶賛婚活中だった亜子だが、僕のように結婚相手がまだ見つかっていないのかもしれない。
しかし彼女は、意外なことを口にした。
「実は…一度結婚したんです」
「…え、亜子ちゃん結婚してたの?」
― なんだ、既婚者じゃん。
肩透かしを食らった気分になっていると、亜子は悪戯っ子のように可愛く微笑んできた。
「でも、半年で離婚しました(笑)」
想定外の展開に、僕は動揺する。
「え!?離婚したの?早くない?」
「そうなんですよ〜。超スピード結婚からの、スピード離婚でした。でも子どももいなかったので、案外スムーズに離婚したんですよ」
照れくさそうにする亜子。僕がボケッとしている間に、亜子の時間はだいぶ早く過ぎていたようだ。
「そうなんだ。じゃあ今はフリーってこと?」
「はい♡また、絶賛彼氏募集中のフェーズに戻ってきました」
「今は誰もいないの?」
「もしいたら、今日の食事会に来ていないですよ」
「そっか、そうだよね」
その言葉を聞いて、安堵した自分がいる。亜子は今誰もいなくて、僕も彼女を探している。
こうして再会できたことには、意味があるのかもしれない。そう思い、僕はこの食事会の翌日、亜子を誘ってみた。
― 章介:亜子ちゃん、昨日はありがとう!ビックリしたね。良ければ、また今度二人で食事でもどうかな?
亜子からもすぐに「行きたいです」と返事が来たので、僕たちは再会した2週間後にデートをすることになった。
Q2:再会後のデートで、女が悟ったことは?
久しぶりの亜子とのデートは珍しい立地ながらも〆の土鍋ご飯が美味しい『代官山 いっさい喝采』にした。
「たしか…章介さんのおうちって、この近くでしたよね?違いましたっけ?」
「そうそう!よく覚えていてくれたね。亜子ちゃんは?今どこに住んでいるの?」
「私は今、麻布十番です」
「そうなんだ。ひとり暮らし?前はどこに住んでいたっけ?」
「もちろんひとりで住んでますよ〜。前は赤坂に住んでいました」
3年ぶりの亜子とのデート。
― あれ?この子って、こんな可愛くて話しやすかったかな?
以前の僕は華やかな亜子の外見ばかりを見ており、気がついていなかったようだ。
「亜子ちゃん、なんか雰囲気変わったね」
「そうですか?章介さんは…あまり変わらないですね」
「それはいい意味で?」
「はい、もちろん♡」
「老けた」とか言われたらどうしようかと思ったけれど、それは杞憂だったらしい。
しかも亜子は僕に興味があるのか、積極的に質問をしてくる。それはそれで、嬉しい。
「章介さんは?結婚とか、彼女とか…どんな感じですか?」
「僕は、いいなと思う子がいたんだけど蓋を開けてみればすごいワガママで、金食い虫みたいな子でさ。全然ダメだった。ところで亜子ちゃんは、なんで結婚したの?というかなんで離婚したの?」
「うーん…。結婚は勢いで。離婚は、価値観の不一致ですね」
離婚した人たちはよく「価値観の不一致」と言うが、それは具体的にはどういうことなのだろうか。
「亜子ちゃん、もう少し詳しく教えて。価値観の不一致って?」
「説明が難しいですよね…。まぁ済んだことはもういいじゃないですか。元旦那の悪口みたいになっても嫌ですし」
「そうなの?別に大丈夫だよ」
「とりあえず、食事を楽しみましょ♡」
僕もこれ以上追求するのは失礼かなと思い、言葉を飲み込む。代わりに、美味しい食事を楽しむとしよう。
「章介さんは、理想のタイプは変わっていないんですか?」
「鰻の白焼き」を食べていると、上目遣いで亜子が聞いてきたので慌てて僕は頭をフル回転させる。
― 当時、僕はなんて言っていたのだろうか。
すると亜子が何かを悟ったのか、笑顔で導いてくれる。
「華やかに見えるけど、実は真面目な子がいい。できればSNSもやっていないような感じの子がいい、って言ってましたよ」
それは今も変わっていない。
「よく覚えててくれたね。そうだね、基本的には変わってないかも。でも最近は、それに加え料理も上手な子がいいなと…。最近僕自身が、家でゆっくりしたい派で」
「そうなんですね。家でゆっくりできるのって、いいですよね」
「亜子ちゃんもそう思うの?」
会話をながら、僕は思い出した。前回、僕と亜子の関係が進まなかった理由を。
亜子は、美人で華やかな雰囲気だ。でも、それと比例するかのように、当時は派手に遊んでいた。なので僕は少し敬遠してしまったのだ。
でも、今の亜子は離婚を経て、落ち着いたように見える。そうであれば、最高だ。
「亜子ちゃんが落ち着いたなら、めちゃ僕のタイプになるな〜」
「そう言ってもらえると嬉しいですが」
結局この日は一軒だけ行き、次の予定を決めてから解散した。
そして次のデートも楽しく終わったはずだった。でも、それから彼女から連絡が来なくなってしまった。
果たして、どうして亜子の気持ちは動かなかったのだろうか…?
▶前回:“デートは3回”の法則はウソだった!?34歳男が、初デートで意中の女と付き合えたワケ
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
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女が再会してから思っていたことは?