「韓国ヘア」なぜ今っぽい? トレンドの背景を美容師が解説、「”かわいい”よりも、”美しい”を目指せる」
「#韓国ヘア」はInstagramのタグで211万もの投稿があり、日本でもトレンドのヘアスタイルに。以前は”ヨシンモリ”と言われる、大きなくびれカールのロングヘアが代表的でしたが、現在はショートやミディアムなど髪の長さに関係なく様々な広がりを見せ、SNSでは「韓国ヘア=今っぽい」イメージも得ています。韓国ボブや韓国式パーマの技術に定評があるAFLOAT Leino代表・トップスタイリストの田邊可奈さんは、韓国ヘア人気の背景について「女性の美しさをナチュラルに出せる。女性の髪悩みに対応できて、どんな人にでも似合うスタイルが作り出せるから」と話します。トレンドの変遷や韓国ヘアの効果について聞きました。
【ビフォーアフター写真】小顔効果も…ボブから巻き髪まで「韓国ヘア」スタイリング
■定番のくびれカール、厚みのある韓国ボブも、「いかにツヤを出すか」ヘアケア重視の傾向
ーー韓国ヘアについて、今はどのようなスタイルが人気と言えますか?
「ショートでは、”韓国ボブ”や”ミニボブ”と言われるものが流行っています。日本のボブは量をすいて毛先の軽い感じを出しますが、それとは異なる、重みや厚みのある毛先をしたボブです。何もスタイリングしていない時でも、パツっとラインが出るようにカットします。
鎖骨ぐらいのミディアムスタイルでも、韓国の”くびれワンカール”の巻き髪ができるようカットするのが人気です。サイドバング(前髪とサイドの髪との間のつながり)が頬骨ぐらいまであって、前髪がふわっと立ち上がるようにカットします」
ーー韓国の巻き髪をするなら、ロングまで髪を伸ばす必要があるのかと思っていました。
「確かに、日本に入ってきた当初はロングが主流でした。トレンドが続くなかで、ヘアスタイルが広がっていきました。ロングでは依然として、レイヤーが入っているヨシンモリが人気です。前髪なしのパターンと、”シースルーバング”といって、前髪を薄めに透けさせるパターンと、両方よくオーダーがあります。逆に韓国のガールズグループ・NewJeansがやっているようなストレートヘアも人気が高いです」
ーー髪色については、いかがですか?「派手髪」や「黒髪」など、傾向はあるのでしょうか?
「最近は韓国アーティストの方たちも暗めの髪色にする人が増えてきました。以前は、ブリーチを何度もするような鮮やかな色味をよく見かけたと思いますが、管理をしないとパサついた印象を受けるんですよね。髪色よりもヘアケアをしっかり行う。またはツヤを出せるカラーが人気です。ハイトーンでも、ピンク系や赤系の色。ツヤ感を出す染め方としては、以前はアッシュっぽい茶色が流行っていたのですが、最近はその黄色っぽさがイヤだと言う人も。栗色のような、赤が入ることによって、ツヤがでます。光にあたったときにカラーとツヤが出るという程度の暗めのカラーをオーダーする方が増えています」
ーー韓国ヘアスタイルのトレンドはどのように変化していますか?
「日本に入ってきた時の実感としては、コロナ禍となる1年ほど前、2019年あたりでロングのヨシンモリが流行り始めました。当時、日本では”ミックス巻き”と言われるふわふわの巻き髪が流行っていたので、まさにやることは正反対。日本は巻いた髪をくずすしていたのに、韓国の巻き髪は、巻きの向きを揃えることで大きなくびれカールを作ります。美容師たちは、そのトレンドが一時的なものではと半信半疑な人もいて、韓国トレンドに寄せていくことに抵抗があった方もいたかもしれません」
■動きのあるヘアスタイルで髪悩みを解決
ーーSNSではトレンドとして「韓国ヘア」の投稿をよく見かけますし、今っぽく感じます。なぜ「韓国ヘア」が日本のトレンドヘアになっていると感じますか?
「女性の色っぽさ、女性らしさを出すヘアスタイルだからだと思います。”かわいい”よりも、”美しい”を目指せる。誰にでも似合わせることができて、幼くなりすぎない、顔周りのカール感がナチュラルで、「薄毛」や「おでこの形」など顔や髪にコンプレックスがある人の解決策にもなりやすいです。顔周りのボリュームが韓国ヘアのポイントなので。顔周りの毛を”触覚”などと言って、フェイスラインを隠すことで小顔効果をねらうのは日本にもあるやり方でしたが、韓国ヘアは隠すだけではなくて、出すところは出す。動きを持たせながらヘアスタイルを作るところに可能性を感じていただけているのかなと」
ーー日本で流行っている韓国ヘアは、韓国のトレンドそのままではなく、日本風にアレンジされている場合もあると聞きます。田邊さんが思う日本ならではのポイントは?
「韓国では今、レイヤーをギザギザに入れて、毛先がすごく先細りになるヘアスタイルが流行っています。スカスカ感、日本の人には抵抗がありますよね(笑)。なので、日本では顔周りにレイヤーを入れるかたちに留めていて、韓国のトレンドが日本風にアレンジされていると感じます。美において、日本で大事な価値観といえば”かわいい”ですが、韓国ヘアに代表される”きれい”や”クール”も含めて『美』ですよね。韓国ヘアトレンドに日本なりのアレンジが加わり、美の価値観を広げてくれていると思います」
ーー大きなくびれカールやS字カールを作るために必要なアイテムは?
「揃えたほうがいいアイテムとしては、大きな巻きが作れるコテです。日本で巻き髪のコテというと、32mmが主流だと思いますが、韓国では大きなカールを出すために40mm以上のコテを使います。大きなコテを使うことで、巻きが簡単に作れるようになるのがポイントです。私の場合は、最近日本に入っていた韓国の四角いアイロン「レピ スクエアバー」を使っています。
『40mmのコテ』のほかに、クセを直したり細部を整える『ストレートアイロン』、巻いている感を出すために『32mmのコテ』、生え際の癖まで微調整できる『細いストレートアイロン』の4点を持っています。韓国に行くと女性がよく髪につけている『マジックカーラー』もおすすめです。幅はやはり40mmが一番自然に前髪のカールを仕上げることができます」
■定番のくびれカール、厚みのある韓国ボブも、「いかにツヤを出すか」ヘアケア重視の傾向
ーー韓国ヘアについて、今はどのようなスタイルが人気と言えますか?
「ショートでは、”韓国ボブ”や”ミニボブ”と言われるものが流行っています。日本のボブは量をすいて毛先の軽い感じを出しますが、それとは異なる、重みや厚みのある毛先をしたボブです。何もスタイリングしていない時でも、パツっとラインが出るようにカットします。
鎖骨ぐらいのミディアムスタイルでも、韓国の”くびれワンカール”の巻き髪ができるようカットするのが人気です。サイドバング(前髪とサイドの髪との間のつながり)が頬骨ぐらいまであって、前髪がふわっと立ち上がるようにカットします」
ーー韓国の巻き髪をするなら、ロングまで髪を伸ばす必要があるのかと思っていました。
「確かに、日本に入ってきた当初はロングが主流でした。トレンドが続くなかで、ヘアスタイルが広がっていきました。ロングでは依然として、レイヤーが入っているヨシンモリが人気です。前髪なしのパターンと、”シースルーバング”といって、前髪を薄めに透けさせるパターンと、両方よくオーダーがあります。逆に韓国のガールズグループ・NewJeansがやっているようなストレートヘアも人気が高いです」
ーー髪色については、いかがですか?「派手髪」や「黒髪」など、傾向はあるのでしょうか?
「最近は韓国アーティストの方たちも暗めの髪色にする人が増えてきました。以前は、ブリーチを何度もするような鮮やかな色味をよく見かけたと思いますが、管理をしないとパサついた印象を受けるんですよね。髪色よりもヘアケアをしっかり行う。またはツヤを出せるカラーが人気です。ハイトーンでも、ピンク系や赤系の色。ツヤ感を出す染め方としては、以前はアッシュっぽい茶色が流行っていたのですが、最近はその黄色っぽさがイヤだと言う人も。栗色のような、赤が入ることによって、ツヤがでます。光にあたったときにカラーとツヤが出るという程度の暗めのカラーをオーダーする方が増えています」
ーー韓国ヘアスタイルのトレンドはどのように変化していますか?
「日本に入ってきた時の実感としては、コロナ禍となる1年ほど前、2019年あたりでロングのヨシンモリが流行り始めました。当時、日本では”ミックス巻き”と言われるふわふわの巻き髪が流行っていたので、まさにやることは正反対。日本は巻いた髪をくずすしていたのに、韓国の巻き髪は、巻きの向きを揃えることで大きなくびれカールを作ります。美容師たちは、そのトレンドが一時的なものではと半信半疑な人もいて、韓国トレンドに寄せていくことに抵抗があった方もいたかもしれません」
■動きのあるヘアスタイルで髪悩みを解決
ーーSNSではトレンドとして「韓国ヘア」の投稿をよく見かけますし、今っぽく感じます。なぜ「韓国ヘア」が日本のトレンドヘアになっていると感じますか?
「女性の色っぽさ、女性らしさを出すヘアスタイルだからだと思います。”かわいい”よりも、”美しい”を目指せる。誰にでも似合わせることができて、幼くなりすぎない、顔周りのカール感がナチュラルで、「薄毛」や「おでこの形」など顔や髪にコンプレックスがある人の解決策にもなりやすいです。顔周りのボリュームが韓国ヘアのポイントなので。顔周りの毛を”触覚”などと言って、フェイスラインを隠すことで小顔効果をねらうのは日本にもあるやり方でしたが、韓国ヘアは隠すだけではなくて、出すところは出す。動きを持たせながらヘアスタイルを作るところに可能性を感じていただけているのかなと」
ーー日本で流行っている韓国ヘアは、韓国のトレンドそのままではなく、日本風にアレンジされている場合もあると聞きます。田邊さんが思う日本ならではのポイントは?
「韓国では今、レイヤーをギザギザに入れて、毛先がすごく先細りになるヘアスタイルが流行っています。スカスカ感、日本の人には抵抗がありますよね(笑)。なので、日本では顔周りにレイヤーを入れるかたちに留めていて、韓国のトレンドが日本風にアレンジされていると感じます。美において、日本で大事な価値観といえば”かわいい”ですが、韓国ヘアに代表される”きれい”や”クール”も含めて『美』ですよね。韓国ヘアトレンドに日本なりのアレンジが加わり、美の価値観を広げてくれていると思います」
ーー大きなくびれカールやS字カールを作るために必要なアイテムは?
「揃えたほうがいいアイテムとしては、大きな巻きが作れるコテです。日本で巻き髪のコテというと、32mmが主流だと思いますが、韓国では大きなカールを出すために40mm以上のコテを使います。大きなコテを使うことで、巻きが簡単に作れるようになるのがポイントです。私の場合は、最近日本に入っていた韓国の四角いアイロン「レピ スクエアバー」を使っています。
『40mmのコテ』のほかに、クセを直したり細部を整える『ストレートアイロン』、巻いている感を出すために『32mmのコテ』、生え際の癖まで微調整できる『細いストレートアイロン』の4点を持っています。韓国に行くと女性がよく髪につけている『マジックカーラー』もおすすめです。幅はやはり40mmが一番自然に前髪のカールを仕上げることができます」