NMB48・山本望叶「泥臭いNMB48をたくさんの方に好きになってほしい」初センターの新作と決意

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【音楽通信】第131回目に登場するのは、大阪の難波を拠点に活躍し、全国へと人気を拡大し続けているアイドルグループ、NMB48(エヌエムビーフォーティエイト)!

小学生のときにアイドルに憧れるようになった

山本望叶(やまもとみかな)。2002年3月11日、山口県生まれ。B型。身長162.1cm。ニックネームは「みかにゃん」。

【音楽通信】vol. 131

秋元康さんが総合プロデューサーを務め、大阪の難波に誕生したアイドルグループ、NMB48。現在、研究生を含む総勢61名が在籍し、「NMB48劇場(シアター)」では、パワフルなステージを披露しています。

2011年7月、シングル「絶滅黒髪少女」でメジャーデビュー後もコンスタントに作品を発表し、2021年には結成当初から在籍していた一期生が全員卒業しました。

そんなNMB48が、2023年3月8日に4枚目のアルバム『NMB13(なんばサーティーン)』をリリースされるということで、グループを代表して今回初センターを務める、山本望叶(やまもとみかな)さんにお話をうかがいました。

――まずは自己紹介からお願いします。

NMB48の山本望叶です。山口県出身の20歳です。

――ライブでは自己紹介をするときに、定番の“キャッチフレーズ”もあるんですよね?

はい、そうなんです。いつもライブのコール&レスポンスでやっているのは、「長州から歴史を変えるためにやってきた」と言うと、ファンの方が「みかにゃーん!」と返してくださるので、続けて「あなたの望みを叶えちゃる、山口県出身の山本望叶です」と言っています。

――キャッチフレーズも教えていただいてありがとうございます。山本さんは2018年にNMB48に加入されましたが、そもそもアイドルを目指したきっかけはなんでしたか。

小学生のときにアイドルに興味を持って、AKB48さんのような女性アイドルがすごく好きになって、憧れていました。中学2年生から、芸能界に入りたいと思って、実際にアイドルのオーディションを受け始めました。

――アイドルに興味を持っていたということは、実際にライブに行くこともあったんですか。

山口県にいたので、規模の大きなグループの方のライブとなると、東京や大阪でしか公演がなかったりするので、なかなか行けていなかったですね。でも、地元アイドルさんのライブにはよく行っていて、そのうち観る側ではなく、出るほうに憧れるようになっていきました。

――もともと歌うことは好きだったんですか。

あまり歌うことを意識したことはなかったんですが、2歳上の姉がいるので、姉と一緒にカラオケ行って、好きなアイドルさんの曲を歌っていましたね。元モーニング娘。の後藤真希さんやAKB48の板野友美さんが好きで、そんなカリスマ性のある、男女ともに支持されるようなアイドルに憧れていました。

――ご出身は山口県ですが、大阪を拠点とするNMB48のどんなところに惹かれたのでしょうか。

もともと48グループの中でもNMB48が一番好きで、大阪も好きで、大阪の人の情に厚くて温かいところや面白いところもすごく好きだったんです。だから、ずっとNMB48に入りたいと思っていたので、NMB48の一員になれてうれしいです。

NMB48の魅力がたっぷり詰まっているアルバム

――2023年3月8日に4枚目のアルバム『NMB13』をリリースされますね。

約5年ぶりのアルバムになります。メンバーもそうですが、きっとファンの方も新しい作品を楽しみにしてくださっていたはずなので、みなさんの期待を上回るようなアルバムになっていたらいいなと思います。

――山本さんは、NMB48に加入してから6年目にして、今作から初めてのセンターを務められますね。

いままでセンターの経験がないので、初めは不安な気持ちが大きかったんです。でも、先輩メンバーさんに励ましの言葉をいただいたりして、ちょっと気が楽になったといいますか。最近「あまり気を張らずに楽しんでセンターに立とう」と思えるようになりました。センターはみんなが目標としているポジションなので、「しっかり務めないといけない」というプレッシャーもあったんですが、やっと「私なりのやり方でいいんだな」と思えるようになりましたね。

――収録曲の新曲「Done(ダン)」は、クールでドラマチックなナンバーです。「Done」=「終わり」という意味の恋の未練を歌う曲ですね。

アルバムはレコード会社を移籍させてもらってから初めてリリースする作品でもあるんですが、「Done」はサビで何度も「終わり」と歌っていて、いいのかな? と思ってしまう歌詞です(笑)。歌詞を全部読むとすごく切なくて、失恋をしたときに、さらに自分を追い込むといいますか。とことん落ちたいときもあると思うので、そういうときに聴いてほしい曲になっています。

――「Done」のミュージックビデオはクールな印象ですが、振り付けのポイントはありますか。

けっこう力強さを感じさせる振り付けになっているんですが、今回のテーマは“色っぽさやセクシーさ”なので、女性らしさも忘れずにパフォーマンスすることを意識しました。

――今日着ているお衣装は、アルバムのジャケ写と同じ黒のお衣装ですね。

衣装はメンバー全員、黒と白のモノトーンで、テーマはゴシックな感じです。そしてちょっとセクシーさもあって、強い女性をイメージしていますね。

――ファンの方から“NMB48の国歌”と呼ばれる「青春のラップタイム」(2011年のNMB48デビューシングル「絶滅黒髪少女」のカップリング曲)は、現在のメンバー全員で歌った2023年新録バージョンも収録されていますね。

この曲は、メンバーもファンの方も大切にしている曲です。リリース当時に歌っていたメンバーさんは全員卒業されて、いまのメンバーでまたこうしてCDに声が残るというのは、すごく感慨深いですね。ライブではほぼ毎回歌っている思い入れのある曲ですし、ライブで最後に披露する定番の曲でもあります。

――昨年発売されたニューシングル「好きだ虫」も収録されていますね。

「好きだ虫」もすごく盛り上がる曲で、劇場公演でも披露させていただいているんですが、ファンの方も歌にあわせてペンライトを振ってくださることもあって、これからまたライブでもたくさん披露することになるんじゃないかなと思います。

――アルバムは4形態ありますが“TYPE-M”には、新ユニット「りぷりっぷる(山本望叶さん、小嶋花梨さん、坂田心咲さん、桜田彩叶さん、佐月愛果さん、新澤菜央さん、原かれんさん)」が歌う「Enjoy無礼講!」が収録されていますね。

新ユニットの「りぷりっぷる」は、SNSに力を入れているメンバーを集めています。この曲は本当に可愛い曲で、テンションを上げたいときに聴いてほしいですね。歌詞もすごく明るくて、「好きなことをやるしかない」と歌っている、ハッピーになれる曲です。

――収録曲の中で、とくに印象深い曲はありますか。

やっぱり、りぷりっぷるの新曲ですね。「Enjoy無礼講!」のミュージックビデオもすごく可愛いらしくて、“ザ・アイドル”という感じのミュージックビデオになっているので、たくさんの方に観ていただきたいです。

――可愛らしい感じというと、クールな「Done」とはまた違った世界観ですね。

本当に真逆ですね。りぷりっぷるの衣装やセットはピンクと白でまとめていて、メンバーもみんなすごくテンションが上がって、ミュージックビデオを撮影しました。

――ミュージックビデオも楽しみです。では、アルバム全体の聴きどころを教えてください。

NMB48の魅力がたっぷり詰まっているアルバムです。可愛い曲もありますし、カッコいい曲もありますし、ちょっとクセの強い曲も、セクシーな曲もあって。どんな気分のときでもどれかしらにハマるという、聴いていて飽きないアルバムになっているので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

もっとNMB48の魅力を知ってほしい

――「大阪が好き」だとおっしゃっていましたし、NMB48は関西をベースにしていますが、お笑いなどもお好きですか。

お笑い番組やバラエティ番組をよく観ていて、昔からお笑いが好きですね。よく観ているのは『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系 毎週火曜午後11時15分)や『アメトーーク!』(テレビ朝日系 毎週木曜午後11時15分)といったトーク番組です。

――普段、おやすみのときはバラエティ番組を観たりするんでしょうか。

おやすみだと、家で寝ていることが多いかもしれません(笑)。「睡眠命」なので、何もなければ1日10時間ぐらいは寝られます。寝て、起きて、ご飯を食べて過ごしますね。外出するとすれば、姉とすごく仲が良くて友達みたいな関係なので、姉と遊ぶことが多いです。姉は東京に住んでいるんですが、まとまったやすみがあると「大阪に来て」と呼んだりして(笑)。ときどきは私が東京に行って、姉と遊ぶこともありますね。

――ではいまハマっていることは?

“平成”がすごく好きで、平成の頃の曲やファッションも好きなんです。私の音楽アプリには、最近の曲は全然入っていないですね。平成に流行った曲がすごく好きだから、浜崎あゆみさんとか、ORANGE RANGEさんとか、大塚愛さんなどが好きでよく聴いています。

――今日も美しい山本さんですが、お気に入りのコスメはありますか。

一番お気に入りのものだと、「クレ・ド・ポー ボーテ」の化粧下地ですね。人気の下地があるんですが、いろいろと試してみたなかでもこれは他とは全然違って、肌にすごくなじみますし、欠かせないものになっていて。美容は気になるので、SNSでバズっていたら試してみようと思いますし、知識が豊富なメイクさんに「おすすめのものありますか?」と聞いたりして、その都度気になるものを試しています。

――普段ご自身でメイクされる際は、メイクのポイントはありますか。

まつ毛にすごくこだわっています。黒が好きなので、まつ毛を黒のマスカラで、バサバサにするのが好きでなんです(笑)。

――黒がお好きということで、普段のお洋服も黒系が多いんですか。

黒は好きですし、白も好きですね。楽な服装がいいので、スウェットもよく着ます。ファッションのポイントでいえば、楽な服装かどうか、いかに歩きやすいか、寒くないかが大事。コーディネイトする必要がないから、セットアップも好きですね。

――とても細身ですが、ダイエットとは無縁ですよね?

いえ、常にダイエットしています。食べたい気持ちを我慢できるときは我慢しようと思っていて。なるべくお菓子は控えて、もともとお野菜やお魚が好きなので、そういったヘルシーなものを食べるように意識しています。

――今日は朝早くから取材させていただいていますが、東京には滞在せずに日帰りで大阪へお帰りになるそうで、行き来するのも大変ではないですか?

そうですね、疲れることももちろんあります。そういうときは、力をつけるためにダイエットを忘れて、食べていますね(笑)。昨日の夜に食べた、いぶりがっこチーズはめちゃくちゃおいしかったです。しぶいんですけど(笑)。

――おいしそうです(笑)。ちなみに、山本さんは3月11日がお誕生日ですね。いま20歳で、今年21歳を迎えるということで、20代でこれからやっていきたいことといえば?

やっぱり、いろいろなお仕事に挑戦したいなって思っています。まだあまり経験はないんですが、演技のお仕事にすごく興味があって、やってみたいなって。いま、「これまでで一番休みがなくていいな」と思っているので(笑)、どんどんお仕事がしたいですね。

――さらなるご活躍が楽しみです。あらためてNMB48とはどんなグループですか?

NMB48はみんなすごく一生懸命で、熱くて、グループへの愛もすごく強くて、お笑いにも貪欲です(笑)。ダンスの振り付けもすごく細かいところまで揃えていたりしていて、本当にみんながグループのことを思って一生懸命やっている泥臭いグループなので、そういったところをもっとたくさんの方に好きになっていただきたいですね。

――では最後に、NMB48として、センターとして、今後の抱負をお聞かせください。

常に思っているのは、NMB48に関わってくださる方への感謝の気持ちです。メンバーには「NMB48に入ってよかった」と思ってほしいですし、スタッフさんには「支えてきてよかった」と思ってほしいですし、ファンの方には「応援してよかった」と思ってもらいたいですね。もっと知名度を上げて、たくさんの方にNMB48の魅力をこれからどんどん知っていただけるよう、がんばります!

取材後記

大阪の難波から全国へと、笑顔と元気を届けてくれるNMB48。「みんなすごく一生懸命で、熱くて、グループへの愛もすごく強くて、お笑いにも貪欲」と山本望叶さんがグループを紹介してくれましたが、大阪出身の筆者としても、頼もしい限りです。インタビューにも一生懸命に応え、撮影では美しい表情を見せてくださった山本さんがセンターを務めるNMB48のニューアルバムをみなさんも、ぜひチェックしてみてくださいね。

写真・幸喜ひかり 取材、文・かわむらあみり

NMB48 PROFILE

©UNIVERSAL MUSIC LLC.

秋元康さんが総合プロデューサーを務めるアイドルグループ、NMB48(エヌエムビーフォーティーエイト)。

東京・秋葉原のAKB48、名古屋・栄のSKE48に続いて、大阪・難波に誕生し、拠点としている。“会いに行けるアイドル”をコンセプトに、2010年10月に活動開始。2011年7月、シングル「絶滅黒髪少女」でメジャーデビュー。

2023年3月8日、4枚目のアルバム『NMB13』をリリース。

Information

New Release『NMB13』

(収録曲)01. Done02. 最高に下品なアタシ/小嶋花梨03. ワロタピーポー よくぼうもの04. 欲望者05. 僕だって泣いちゃうよ06. 床の間正座娘07. 母校へ帰れ!08. 初恋至上主義09. だってだってだって10. 恋なんか No thank you!11. シダレヤナギ12. 恋と愛のその間には13. 好きだ虫14. ごめん 愛せないんだ/Team N15. 涯/Team N16. ダンシングハイ/Team N17. 青春のラップタイム 2023*初回限定盤「Type-N」以外「Type-M」「Type-B」「劇場盤」あり。CD 収録曲はそれぞれ異なります

2023年3月8日発売(初回限定盤Type-N)UMCK-7204(CD+DVD)¥3,850(税込)

写真・幸喜ひかり 取材、文・かわむらあみり