東京では今日も、男女の間にあらゆるトラブルが発生している。なかには解決が難しい、不可解な事件も…。

そんな事件を鮮やかに解決してSNSを賑わせている、ある1人の男がいたー。

彼の名は光城タツヤ。職業は、探偵。

あなたも一緒に、未解決恋愛事件の謎を考えてくれないだろうか…?

「未解決恋愛事件」一挙に全話おさらい!



第1話:同棲中の彼女が、いきなり帰ってこなくなって…?男が絶句した、まさかの理由とは【Q】

「付き合って3年になる彼女が、突然失踪したんです」

僕がそんなDMを受けとったのは、9月中旬のことだった。

相談主は田中翔太さん、33歳。

田中さんは、ある掲示板で恋愛探偵をしている僕の噂を聞きつけたらしい。そしてTwitterのアカウントに、1通のDMを送ってきたのだった。

「失踪、か…。ちょっと気になるな」

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第2話:「彼の監視から逃げたい…!」女が脱出のために考えた“あるメッセージ”とは:未解決恋愛事件【A】

「田中さん。匂わせ投稿って、知ってますか?」

「なんですか?それ」

「亜衣さんの投稿、縦読みしてみてください」

すると電話の向こうにいる田中さんは、戸惑った様子で投稿文を読み上げ始めた。

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第3話:彼と深夜にやり取りした、LINEのメッセージ。そこから女が浮気を見破ったワケ:未解決恋愛事件【Q】

「最近、婚約している彼の帰りが深夜2時を過ぎることが増えたんです」

僕がそんな相談を受けたのは、10月頭のことだった。

相談主は小沢詠美さん、29歳。彼女は付き合って1年になる男性と、3ヶ月前に婚約したそうだ。幸せ絶頂のはずが、詠美さんには1つだけ心配なことがあるという。

「これは、タツヤさんに相談すべき内容ではないかもしれない…」

そんな前置きから始まった彼女のDMに、僕は目を通した。

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第4話:何の変哲もないLINEのトーク履歴から、彼氏の浮気を見つける方法とは:未解決恋愛事件【A】

「…あっ、すみません。剛史が帰ってきたので、またかけ直してもいいですか?」

「申し訳ないですが、依頼人には僕の電話番号を教えないと決めていますので。

…最後に1つだけ、大切なことをお伝えします。このLINEを送ったとき、剛史さんは『外寒いな』と、あたかも外でタクシーを待っているような様子です。でも彼はこのとき、外にはいません」

「えっ?」

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第5話:1人暮らしを始めた彼の家へ、遊びに行ったら…。バスルームで見つけてしまった、まさかのアイテム

「もう最悪です…。彼の浮気相手を特定してください!」

僕がそんな相談を受けたのは、年末のことだった。

相談主は夏川美沙さん、24歳。彼女は「みさみさ」と呼ばれ、10代を中心に人気を集めるインフルエンサーのようだ。

美沙さんのInstagramやTwitterには、たびたび交際中の彼・湊さん(通称:ミナトン)とのデートの様子がアップされている。

僕は、彼女から1通のダイレクトメールを受け取ったのだった。

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第6話:彼の自宅バスルームに、女物のシャンプーが堂々と置いてあった…。男が隠しておかなかったのは、なぜ?

「浮気相手を特定する方法となると…。彼を問いただすか、スマホの中身を勝手にチェックして、決定的な証拠を見つけるしかないでしょう。でも浮気相手がどんな人物かを明確にする方法は、いくつかあります」

早口でまくし立ててくる美沙さんを落ち着かせるように、僕は電話口でゆっくりとそう告げた。

「えっ!?それ、教えてください!」

「では、テレビをつけてもらえますか」

彼女は「どういうこと…?」とつぶやきながら、テレビのスイッチを入れた。

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第7話:映画デートの予定だったのに、彼女が来てくれなかった…。女が予定をすっぽかした、驚きの理由は

咲良と会えなくなってしまったあの日の僕と、全く同じ境遇の男性からの相談。僕はさっそく、DMに記載されている携帯番号に非通知で電話をかけた。

「もしもし、恋愛探偵の光城タツヤです」

「あぁ…!タツヤさん。お忙しいところお電話ありがとうございます。とても嬉しいです」

電話口の男は、20代後半。出版社で働く高尾一馬と名乗った。おだやかで丁寧な受け答えに、当初は好青年だという印象を持ったのだが…。

…この後、僕は恐ろしい真実に直面したのだ。

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第8話:帰宅しようとしていたら、背後から見知らぬ男が近寄ってきて…?直後に放った、怖すぎる一言とは

「高尾さん。あなた、嘘をついていませんか?」

電話越しの僕の言葉に、依頼主の高尾さんは「へっ?」と素っ頓狂な声をあげた。

「何のことです…?」

「高尾さんは、恋人であるルミさんと映画に行く約束をしていたんですよね?」

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第9話:職場の後輩(25)がエルメスのバーキンで出社してくる。そんな彼女を、ひとまず様子見していた結果…

― ミステリアス、か。田原だって十分ミステリアスだけどな。

そう思いながら、彼女の後ろ姿を眺める。

華奢な彼女の肩には、エルメスのバーキンがかかっている。25歳の彼女がどうやって100万以上もするバーキンを手に入れたのか。

恋人からのプレゼントだろうか、それとも…。

僕は大きく背伸びをすると、彼女にいれてもらったコーヒーを飲みながらTwitterを開いた。

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第10話:金曜の夜、23時以降だけ連絡が取れなくなる女。実は、彼氏に内緒で“別の男”と過ごしていて…?

「金曜の夜に連絡が取れないことと、バーキンを質屋に持っていったこと。何か関係があるかもしれません」

僕の言葉に、神山さんが電話の向こうでうろたえているのがわかった。

「いや、2度電話して出なかったんですよ…?それに翌日『ごめん、寝てて電話に出られなかった』と夏希から返事がありました。それに来月からは同棲しようって…!」

言葉に力がこもる。彼は恋人の浮気を疑いながらも「実は浮気じゃなかった」という答えを求めているような気がした。

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第11話:飲み会の最中、上司のスマホを勝手にチェックし始める女。そのとき画面に映し出されたモノは…

「あっ、竜也!こっちこっち!」

30分後。僕は中村が指定した、神楽坂にあるビストロ『deux feuilles』へと向かった。店内に足を踏み入れると、彼が手を振ってくる。

そしてそこにはもう1人、思いもよらぬ人物が座っていたのだ。

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第12話:気になる彼女とのLINE中、なぜか10分間だけ既読無視された…。空白の時間に隠された、悲しい現実とは

「どう考えてもこの子、俺のこと気になってるよな?なのに2週間経っても連絡が来なくて。なんでだと思う?今からもう1回、LINEしようかと思ってるんだけどさ」

神楽坂にあるビストロ『deux feuilles』で、同僚の中村斗真や後輩の女子社員・田原夏希と飲んでいた僕。

酔って饒舌になった中村は、LINE相手である野乃花さんについて事細かに話し始める。

僕は話を聞きながら、トーク履歴にザッと目を通した。そして、このメッセージに隠された“2つの脈ナシサイン”に気づいてしまったのだ。

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第13話:プロポーズもして、あとは婚姻届を提出するだけだったのに…。婚約中の彼女が突如とった、不可解な言動

金曜の19時。3件のアポを終えオフィス1階のカフェでコーヒーを飲んでいると、僕の噂話をしている声が聞こえてきた。

振り返ると、20代半ばくらいの女子社員が僕とスマホを交互に見ている。

― 何かイヤな感じだなあ。

そして僕と目が合った瞬間、彼女たちは気まずそうに視線をそらしてカフェを出ていったのだった。

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第14話:「婚約者に、離婚歴があるとバレたくない…!」浅ましい女がバツを消すためにとった、驚きの方法

「タツヤさん、話を聞いてくれてありがとうございました!僕、友人が少ないので、こんなに自分の話をしたのは初めてです」

「良かったです。でも念のため、伝えたいことが…」

「あぁ、もういいんです。解決しましたから!それに、両親のためにも早く入籍しないと」

そう言って彼は、満足気に電話を切ってしまった。僕は先ほど伝えられなかったことを、念のためDMで送信したが…。既読がつくことはなかった。

そして、それから数日後。またもや広沢さんからDMが届いたのだ。

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第15話:仕事を終えて帰ろうとしたら、職場の人に自分の噂話をされていた。一体、何をやらかした…?

金曜の19時。オフィスを出ようとすると、エレベーターホールで女子社員がヒソヒソ話している声が聞こえてきた。僕の姿を見つけると、彼女たちはわざとらしく目線をそらす。

人気恋愛探偵・光城タツヤは、藤富物産に勤める商社マン。そんな文章から始まったツイートは、たちまち拡散された。

そこには僕が藤富物産に勤めていて、どんなプロジェクトに関わっているかまで細かく記載されている。

…おそらく、リークしたのは社内の人間だろう。僕は、同僚の中村斗真と田原夏希の3人で飲みに行った夜のことを思い出していた。

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第16話:深夜0時。彼女から「今、仕事終わったよ」と写真付きで連絡が。そこには“あるモノ”が写り込んでいて…

僕は依頼主に電話を掛け、この写真に隠されていた嘘を伝えた。

「0時に仕事が終わったのではなく、ずいぶん前に仕事は終わっているようですね」

僕の言葉に、電話口の彼は「お見事〜」と言って大袈裟なリアクションを取る。

「この写真は、適当にフリー素材のサイトから取ってきたんだけどさ。ちゃんとこういうのも解決してくれるんだね〜」

そう。今回、高額な報酬で依頼を送ってきたのは、会社の同僚・中村だったのだ。

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第17話:毎晩、彼の部屋に通って愛を確かめ合ってきたのに…。ある日突然、女から連絡を断ったワケ

ここ最近、咲良の様子がおかしい。「愛してる」どころか「好き」とさえ言ってくれなくなったから。そんな彼女の変化に、僕は焦っていた。

…さらに咲良は、しきりに僕に何かを伝えようとしてくる。

「あ、あのね竜也。中村くんにも言われたんだけど…」

「ん?中村がどうかした?」

「ううん、やっぱなんでもない。それよりミイコ、いい子にしてるかな」

何か言おうとするたびに彼女は口ごもり、話題を変えてしまうのだ。

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第18話:デキ心で、夫以外の男と関係を持ってしまった女。不貞行為がバレそうになり、とんでもない行動に出る…

「不倫ですが、結婚前提の不倫でした。お互い本気だったんです」

不倫を「本気の愛」と呼び、彼女と急に連絡が取れなくなったことを嘆く依頼主。そんな彼から、LINEのスクリーンショットが送られてきたのだ。

僕はそのトーク画面に、強烈な違和感を抱いた。

「妙ですね。夫が探偵を雇ったといいながら、本人にはバレていないと…」

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