発見されたコウノトリの死骸=黄蜀婷さん提供

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(高雄中央社)越冬途中で“迷子”になったとみられる1羽のコウノトリが27日、南部・高雄市北西部の養魚池で死んでいるのが見つかった。同市農業局によると、頸部(けいぶ)や腹部、翼など複数カ所に電撃傷とみられるやけどがあり、羽毛も焦げていたことなどから、感電死した可能性が高いという。

コウノトリはシベリア東部や北朝鮮、中国東北部などが主な繁殖地で、毎年越冬のために南下するが、渡り経路ではない台湾に飛来するのはまれ。今月中旬、韓国の研究チームによって送信機を装着された個体が同市北西部の永安湿地で確認され、台湾の野鳥保護団体による追跡と観察が続けられていた。

そのうちの一団体が26日、韓国の野鳥保護団体から、送信機が動かなくなったとの連絡を受けた。通報を受けた農業委員会特有生物研究保育センター(南投県)や同市関係者らが27日朝、現場に駆け付けて死骸を発見した。

中央社の取材に応じた同センターの姚正得副研究員によれば、コウノトリの死骸は今後、同委家畜衛生試験所(新北市)に送られ、正確な死因を突き止めるための解剖が行われる予定になっているという。

(王淑芬/編集:塚越西穂)