握手を交わす康長官(右)と王外相=4日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と中国の王毅国務委員兼外相は4日、ソウルの外交部庁舎で会談し、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備を巡り対立した韓中関係を完全に正常化させなければならないとの認識で一致した。

 会談は午後4時すぎから2時間20分間行われ、両外相は両国間の懸案事項や朝鮮半島情勢、国際問題などについて協議した。

 韓中外相会談がソウルで開かれたのは約5年ぶり。THAADの韓国配備による対立を受け、訪韓を避けてきた王氏は康氏の招きで同日来韓した。

 外交部当局者によると、両外相は会談で、既存の次官級人文交流促進委員会、次官級戦略対話などの活性化に共感を示し、早期に再開することで合意した。

 同当局者は「人文交流促進委員会では両国の人的交流や協力事業を全体的に論議することになる」とした上で、韓中双方は韓流コンテンツを制限する中国の限韓令(韓流制限令)について、両国関係を正常軌道に乗せ完全に正常化させるべきだとの共通の認識を持っていると説明した。

 会談では大きな枠で両国関係の発展の方向性を確認したという。

 また、韓中首脳会談や高官交流についても協議が行われた。両外相は、首脳間の交流が重要だとの認識を共有し、今月下旬に中国・成都で開かれる予定の韓中日首脳会談の重要性についても意見交換した。

 王氏は会談終了後、習氏の訪韓に関する記者団の質問に対し「韓国国民がそのように期待しているのか。われわれは隣国であり、高官交流を強化する」とした上で、関連協議を続けていくと答えた。

 会談では朝鮮半島情勢についても幅広い意見交換が行われた。双方は、北朝鮮の核保有を容認できず、朝鮮半島で戦争が起きてはならないとの共通の認識に基づき、非核化交渉の進展に向けて緊密な連携を続けることで一致した。