浮気は信頼を裏切る行為であって、許されるものではありません。それは、男女ともに言えること。しかし、時と場合によっては、受け入れざるを得ない場合も……。今回は、“非難できなかった彼女の浮気”というテーマで男性に話を聞いてみました。万が一のときの参考にどうぞ……。

文・塚田牧夫

20年ぶりの再会で

「彼女と映画を見る約束をしている日がありました。ところが前日、仕事が入ってしまったとキャンセルされた。突然仕事入ることもあるんだ……と不思議には思いました。

そしてもうひとつ、気になることが。彼女はSNSをほとんどやってないんですけど、頻繁に開いている形跡がありました。“何時間前にアクセス”みたい表示があるじゃないですか? あれで気付いたんです。

あるとき彼女の部屋で、彼女が風呂に入っている間にパソコンを開いてみた。そしてSNSを開いてみたら、なんと男と直接メッセージをやり取りしてるんです。しかも、あの映画の日に会っていた!

風呂から出てきて問い詰めましたよ。すると、正直に話してくれました。相手は幼馴染で、中学のときに引っ越してしまった人だと。初恋の相手だったそう。向こうがSNSで見つけて連絡をくれたそうです。海外で働いていて、一時帰国するその日に、会うことにしたんだと……。

二十年ぶりの再会。会って話しただけで、何もなかった……というのを信じるしかなかったですね」タケル(仮名)/31歳

男がろくでなし

「彼女とデートした帰り、彼女の家に寄ったんです。すると顔馴染みの管理人さんが声を掛けてきて、彼女に“お兄さんはもう帰ったの?”と。

彼女にお兄さんなんていないんです。ピンときましたよ。浮気だって。部屋に入るなり、問い詰めると、彼女は泣く泣く話してくれました。

相手は元カレ。話は聞いたことがありました。とんでもない、ろくでなしだったと。大きな借金を作って行方をくらましたと。

借金取りに追われ、逃げ場がなくなり、彼女を頼って来たそうです。生き死にに関わるほどだったようで、家にかくまうしかなかったそう。五日ほどで、また消えてしまったそうです。

俺はブチ切れました。“直接会わせろ!”と彼女に居場所を聞いたけど、知る由もない……。やり場のない怒りに、俺も泣くしかなかった……」カズキ(仮名)/33歳

傍に居てあげられなかった

「僕の趣味は登山。海外にもたまに登りに行きます。五日間くらい連絡が取れなくなることもザラです。

ある登山のとき。天候不良で早く帰らざるを得なくなりました。それで、帰りに彼女の家に寄ろうと思ったんですね。そうしたら、駅を降りたところでバッタリ。向こうは男と一緒にいました……。

すると、その男のほうが僕に謝り始めました。“彼女が寂しいと言うから会っていた”“調子にのっていた”と正直に告げられ、自分がすべて悪いと頭を下げられました。

僕が彼女に言い続けていたのは、“山が恋人”ということ。山が恋人であるなら、彼女は浮気相手。結局、その言葉が自分に返ってきたんだと思いました」ナオフミ(仮名)/29歳

“男が非難できなかった彼女の浮気”をご紹介しました。

相手の浮気を、どうしても責められないパターンもあります。その場面、どう対応するのか。切り捨てるのか許すのか……。愛が試されるところでしょうね。

(C) Antonio Guillem / shutterstock(C) pathdoc / shutterstock(C) Stock-Asso / shutterstock