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食物連鎖の頂点である“ヒト”を食べる喰種(グール)が潜む東京で、不幸なアクシデントからヒトと喰種の間の存在になった主人公・カネキ。人命を奪って生きることに葛藤を感じつつ、世界のあるべき姿を模索する彼の未来とは? ──エンターティメントでありながら、心に刺さるテーマを抱える大ヒットコミック『東京喰種トーキョーグール』が、舞台化、アニメ化、ゲーム化を経て、待望の実写映画化!! 7月29日より全国公開されます。今日はカネキの親友・ヒデを演じた超特急2号車のカイこと、小笠原海さんに撮影裏話をお聞きすると共に、もちろん海さん自身の魅力にも迫ります!! 

──今日は超特急のメインダンサー、2号車のカイとしてではなく、俳優・小笠原海さんとしてお話していただきますね。さて、『東京喰種トーキョーグール』という作品ですが、もともと愛読していたとお聞きしました。いつ頃からのファンだったんですか?
アニメ化された頃だから、2014年からですね。漫画はあまり読む方じゃなくて、超特急のメンバー、ユーキから勧めてもらったのがきっかけになりました。ユーキとリョウガが『東京喰種トーキョーグール』のアニメを見ていて、面白いから見てって勧めてきて。見たらハマッてしまって、すぐに原作を読みました。

──その時は、もちろん自分が仕事で関わるとは思っておらず……。
まったく思っていなかったです! ただ「『東京喰種トーキョーグール』に、出演できるかも」と言われたときは、純粋にぜひ出たいと思いました。

──そして正式に出演が決まったら、主人公の親友という役でした。
カネキの中で、ヒデは重要人物ですね。役作りの際は、何があってもカネキの味方でいたい、カネキが人間の心を保つ精神的な支えでありたいと思っていまいた。カネキとヒデは小学生からの幼馴染で唯一の親友同士なので、大学で出会った友達よりもずっと深い関係なんです。それを、ふとした演技から垣間見れるように、くみ取れるように、と気を付けました。

──ヒデって、この映画で唯一明るい面を持っているキャラクターで、癒しですよね。
確かに、人として色がある感じがします。ポスターでも、ただ1人真っ赤な服を着ていますものね。ヒデという人間性が、わかりやすく出ています。

──監督から、役作りについてはどんなアドバイスをもらいましたか?
撮影前に偶然、監督と帽子屋さんで会ったんですけど、そこでもたくさん、「ヒデっていうのはどういう人だと思う?」「こんな性格なんじゃないかな?」って、話させていただきました。監督からは一方的に「こうして」と言われるのではなく、一緒にヒデという人物を作り上げた感じです。カネキにとってヒデは太陽みたいで、1人だと本を読んでいるだけの寡黙な彼を、外の世界に出してくれる、ありがたい存在なのだと思います。



──あとヒデの見せ場として、喰種のニシキに襲われるシーンがありますが、CGがスゴいですね。
あ、あそこCGじゃないですよ。

──え? かなりヒデは振り回されますけど……。
あのシーンは僕のまんまです(笑)

──ケガしませんでしたか!?
ケガはしませんでしたが、血のりで髪の毛が少し赤く染まりました(笑)。ブリーチして金髪だったから、色が入りやすくて。

──すごい迫力でしたよね、あのシーン。
CGと実際にやっているシーンの境目が、わからないのがこの映画の特徴だと思います。それはすごいことですよね。基本、赫子(カグネ)以外、アクションは生身でやっています。

──ダンサーの運動神経は、アクションにも有利に働きましたか?
まったく役立ちませんでした! 僕はアクションが初めてだったうえ、求められたのが受け身のアクションだったので。テレビなどでよく見るのは倒すアクションであって、やられる方のアクションはあまりフォーカスされないんですよね。最初はどうしていいかわからなくて……でもアクション指導の方に一から教えていただいて、あの完成度に到達しました。

──話題作の中の重要な役で、新しい経験を積めたのは素晴らしいことですね。
自分でもそう思います。幸運でした。

──撮影時は、超特急の活動と同時進行だったのでしょうか。スケジュール、大変ではなかったですか?
ちょうど休みの時期だったんですよ。ツアー中とかではなかったので、運がいいなと思いました。

──メンバーから、励ましの言葉はありましたか?
タカシからはLINEが来ましたね、なんて来たか覚えてないけど(笑)

──そこは思い出しましょう!
「おめでとう」だったと思います、「見に行くな!」みたいな。他のメンバーも、この仕事が決まったときは「おめでとう」と言ってくれたし。タクヤはちょうど映画『兄に愛されすぎて困ってます』の出演が決まっていたので、「頑張ろう」って言い合いました。





小笠原海として参加した現場は、素晴らしい共演者に囲まれ楽しかった!

──改めてポスターを見ると、この映画、本当にキャストが豪華ですよね!
はい、皆さん素敵な方々ばかりで、そういう意味でも恵まれているなと思います。

──現場の雰囲気はいかがでしたか?
楽しかったです!! 僕は主人公・カネキ役の窪田正孝くんとのシーンが多かったので、基本的に一緒にいたんですけど、合間の時間にもずっと話していました。スタジオで撮った喫茶店・あんていくのシーンでは、佐々木希さんを初めとするカフェの店員さん役の方々や、カネキの運命を変えたリゼ役の蒼井優さんもいらして、全員でおしゃべりできました。

──和気あいあいとした感じで。
そうですね、窪田くんがスタジオにいたときに、漫画を全部持ってきてくれていて。読みながら、「次はこのシーンだね」なんて言ってました。

──窪田さんは海さんと同じ事務所に所属していますが、以前から面識はあったのでしょうか?
一方的に知ってはいましたけど、直接的な知り合いではありませんでした。窪田くんも、超特急というグループは知っていたんですけど、僕がどういう人物かはまったく知らず。お互いがそういう感じですかね。お互い「なんとなく存在は認識してたけど」っていう感じですかね。

──演じるお仕事の先輩と、この映画をきっかけに交流が始まったのは素敵ですね。海さんは普段、ダンサーとしてパフォーマンスをしていますが、全く別ものである演技のお仕事って楽しいですか?
楽しいですね。超特急のカイとしても、パフォーマンスは楽しいですし、作品の中での演技は、また別の楽しさがあります。

──演技中に、緊張しませんでしたか?
撮影中は、ヒデという人物を表現するのに必死で、緊張しなかったです。公開直前の今ぐらいの方が、緊張するんじゃないかなあ。うーん、見てくださった人が、「あいつ、ヒデだったな」って思ってくださったら、それが僕の演技の正解だと思うので、反応がすごく気になります。自分では正解かどうか、わからないですからね。

──完成を見ての、ご自身の感想をお聞かせください。
今言った通り、僕の演技は自分ではわからないので置いておくとして、全体を通して言えば美しい映画だなって思います。もちろん、CGが美しいのもあるんですが、喰種と人間という違った種族に等しくスポットライトを当てることで、よりお互いの“らしさ”が出ていて、「人間らしさって何だろう」という問いも、浮き彫りになっています。また意外に、人間って残酷な生き物なんだなって、僕は思いました。

──確かに、喰種の事情を知れば知るほど、一方的には責められない。
人間から見たら喰種っていうのはただの怪物だけど、喰種の世界にも親子愛や、仲間同士の愛があるし。気持ちの面でも、美しいことが描かれている映画です。





演技は皆で作り上げるもの。今後も役者の仕事は積極的に行っていきたい。

──俳優の仕事は、今後も続けていくのでしょうか?
映画を作っているとき、現場にずっといたいなって思ってました。演技の仕事はできることなら、機会をいただける限り積極的にやっていきたいです。また、自分でも機会を作っていきたいですね。映画に限らず、テレビも舞台も挑戦できるのなら、ぜひ。

──本当に楽しんで演技をしていらっしゃったのですね。
めちゃめちゃ楽しかったです! 演技の時間、合間で皆さんと話す時間、すべての時間・空間が心地よくて。原作に対する愛やリスペクトにあふれているのも、素晴らしかったです。先ほども言いましたが、僕自身も大ファンの作品なので、関われること自体も幸せでした。

──演技の面白さってどこにあるんですか?
台本を読んで、自分で想像して、演技の方向性を考えますが、現場でリハーサルをやっていると、他の人はこういうアプローチをしてくるんだっていう、違いがわかります。そして僕が思っていることが通じると、相手がそれに応じてくれる。そしてそこに監督が入ると、より全員の理想形に近づけていけて……その感覚が面白かったです。

──演技って、コミュニケーションなんですね。メンバーやファンと常に交流している海さんが、追求したくなるのもわかります。ところで今、新たに演じる仕事が来るとしたら、やってみたい役柄ってありますか?
なんかトリッキーな役ですかね。

──海さんなら、ヒロインが憧れる王子様的な、王道の役ができそうですが。
ぜんぜんイメージが違う役をやって、どういう感情が自分から出るのかを見てみたいですね。

──悪役も辞さない?
もちろん。それこそ『東京喰種トーキョーグール』の中なら、真戸さんみたいな役とか。悪役は悪役で、自分なりの正義で行動しているんですよね。正義の反対は、また違う正義で、分かり合えない関係なだけですし。そういうクセの強い役をやってみたいです。もちろん、それ以外の役であっても、機会をいただけるなら選ばずなんでもやりたいですけど。

──改めて、今回の『東京喰種トーキョーグール』ですが、漫画やアニメとは違う、実写化の魅力はどこにあると思いますか?
漫画やアニメであっても、『東京喰種トーキョーグール』という作品は心情描写がハッキリとしているので、強い現実感があると思います。でも窪田くんを初めとした俳優が実際に演技することで、より現実に近づくというか、温度が高くなるというか、見てくださる人に迫るものがあると信じています!

──それでは最後に、LINE V.I.P. Press読者へのメッセージをお願いします!
繊細なCG、カッコいいアクションも見どころで、今までに見たことのないリアルなものに仕上がっていますが、僕としてはカネキの葛藤に代表される登場人物の心の動きに、注目していただきたいです。それぞれの気持ち、芯の強さがしっかり描かれていて、先ほど言ったようにトータルで美しい映画です。ぜひ劇場に足を運んで、『東京喰種トーキョーグール』の世界観にどっぷり浸かってください!

──今夏、必見の1作ということがよくわかりました。どうもありがとうございました!
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全世界のファンに愛されている作品だけに、映画化に当たり、スタッフも俳優も並大抵のプレッシャーではなかったはず。海くんも情熱のすべてをぶつけて演技をしたようです。これはぜひ、大スクリーンでじっくり見たいですね♡

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やりたいことって、イコール楽しいことじゃないとダメだよね。
それではまた。

(撮影/杉 映貴子、取材・文/中尾巴)