医師に聞く!働き女性が知るべき「仕事と治療の両立」の現実
最近では小林麻央さんの闘病生活をつづったブログが話題になりましたが、乳がんをはじめとした病気は他人事ではありません。
毎日忙しいからといって体のことを気にせず過ごしてしまいがちですが、突然そのときが訪れる可能性もあります。
そこで今回は、毎日頑張る大人の女性が病気になる前に知っておきたい3つのことを医師に聞きました。
■Q1:働く女性が病気になるまで意識しないけれど、いざ病気になると困ることが多いことはありますか?
実際にこれまでキャリアウーマンとして働いていたのに、ある日体調を崩してしまって、そこから“仕事が思い通りに行かない”、“仕事をしていても具合が悪くなってしまい仕事がなかなかできない”ということでストレスが溜まってしまい、悪循環に陥ってしまうという話はよくあります。通院と仕事との両立、引継ぎのなどで問題を抱えてしまうということもよく聞く話です。
また、家庭がある場合であれば、仕事のことのみならず家庭のことも気にしなくてはなりません。家計を支えつつ家庭のこともしなくてはならないために心労が大きくなり、ストレスがかかってしまうというケースも今まで聞いた中では多くありました。
■Q2:働く女性が病気になったときに知っておきたい、社会的な制度はありますか?
社会保険の一種になりますが、傷病手当金があります。こちらは病気や怪我で仕事を4日以上休んだ時に健康保険から約7割が支給されるものです。一年半支給されるので、全くの無収入になるわけではなくある程度支給され、治療に専念できると考えられます。
普段から社会保険に入っているのかどうかを確認しましょう。また民間の別契約となりますが、所得補償保険や就業不能保険もあります。
■Q3:病気になってからも仕事を続けていくために、職場の人とのコミュニケーションで気をつけた方がいいことはありますか?
病気なってしまうと、なってしまった人にしかわからない体調の変化があります。それが周りの人からしてみたら“やる気がない”“さぼっている”などと捉えられてしまう可能性もあります。
上司にはきちんと病気のことを説明しましょう。職場の方々には細かい病名まで伝える必要はないと考えられますが、体調がすぐれないということを上司から伝えてもらった方がよいと考えられます。
いかがでしたか? いざというときに困らないように、今からしっかり準備しておきましょう。
【監修者略歴】
※ 川上智史 ・・・ 医学博士。主に予防医学を専門とし、各種教育機関で基礎医学について講義を行う他、一般向けに予防医学に関する講演を行うなど、予防の重要性を啓発し続けている。また、アンチエイジングアドバイザー、メディカルアドバイザーとして医学的に“美と健康”を追求し、コメンテーターとしても幅広く活動。
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