2段グリーンを攻略できずがっくり

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◇リゾートトラストレディース◇最終日◇晴れ,21.9℃,北6m◇ギャラリー数9,837名◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(6,447ヤード=パー72)

 アドレスに入った横峯さくら(19=サニーヘルス)の位置からは、ピンの根本は見えてない。約2.5mの高低差がある2段グリーンの下から打った20m近いパーパットは、スルスルと坂を駆け上がり、その頂上付近まで到達する。歩み寄る横峯。だが次の瞬間、ギャラリーの悲鳴とともに再びボールは動き出し、もと来た道を引き返すように、同じ坂を転がり落ちた。

 「(奥の)エッジまで打ってやろうと思ったんですけど・・」と横峯はいう。16番までは完璧なゴルフで7アンダーでスタートしたスコアを9アンダーまで伸ばした。首位を独走する川崎充津子(28)が、15番でOBを打ってトップに並んだ。だが、初日もボギーで嫌なイメージがあったというこのパー3で、ティショットをグリーン左奥に外し、アプローチはピンを通り越して、2段グリーン下へ。そして迎えた3打目だった。終わってみれば、2オン4パットのトリプルボギー。手の届くところに見えた優勝は、あっという間にその視界から消えさった。

 「悔しいというより、仕方がない」と語る横峯。「まだ成長出来ていないな。練習が足りないな」と自己反省する。最終日にキャディが父良郎氏に代わったことについては「(良かったかどうか)分からない」と曖昧だが、間違っていても自信を持ってクラブを渡してくれることで、ショット前の不安は消えた。

 通算5アンダーの3位タイで賞金306万円を上積みしたが、現在の賞金ランキングは6位。次週終了時の上位5名に与えられる全英オープン出場権は、まだ獲得出来ていない。良郎氏が横峯とともにティーグランドに現れると、ギャラリーからは声援とともに、なぜか笑いが沸き起こる。ゴルフの内容とともに、こんなにギャラリーを楽しませてくれる親子はそういない。「もちろん俺が担ぐ」という良郎氏の言葉が、次週の期待を高めているのは確かだ。

◇最終結果
優勝 川崎充津子 ー8
2位 福嶋晃子  −6
3位 不動裕理  −3
   大山志保  −3
   横峯さくら −3
   全美卓(韓) −3
   李恩恵(韓) −3
8位 宮里藍 他5名 −2