学生の窓口編集部

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こんにちは。中学受験算数プロ指導者のさんじゅつまんです。

今回はナルホド・ザ・中学受験算数の3回目をお届けします。この算数配信は毎回週の初めくらいを予定しています。

中学受験の出題内容の中から、できるだけ象徴的かつ実戦的な問題を選んでいますので、必ずどこかでお役に立つことがあると思います。コンパクトでわかりやすい説明を心がけていますので、ぜひ本配信のご購読をよろしくお願いします。

【ナルホド・ザ・中学受験算数Vol.3】

今回は奇数和を求める計算方法です。

[問題]1,3,5,7,9,………,95,97,99のように100未満の奇数をすべて並べた数列があります。この数列の総和を求めてください。

[考え方]写真をご覧ください。各奇数に番号(ピンク色)がつけてあります。初めの2つの奇数の合計は1+3=4となり、これは2の平方数(4=2×2)です。初めから3つの奇数を合計すると1+3+5=9となり、9は3の平方数(9=3×3)です。このように1から順に奇数を合計した和は、〈最後の奇数の番号の平方数〉になります。したがって、問題の総和は、最後にたされる99が何番目の奇数かがわかれば簡単に計算できます。平易な部分で番号と奇数の関係を考えてみると、たとえば3番目の奇数5は3×2-1=5のように〈番号×2-1〉になっていることがわかります。99を□番目の奇数とおくと、□×2-1=99より、□=(99+1)÷2=50番目です。したがって問題で求める総和は50×50=2500です。

[解答]最後の奇数99が50番目の奇数だから、50の平方数2500が正解です。

[さんじゅつまんコメント]

奇数和の公式を使わず、等差数列として考える方法もありますが、今回は奇数和の公式を紹介しました。平方数とは、ある整数を2回かけて(2乗して)できる整数のことです。正方形の面積を表すことから四角数という別名もあります。また、2から順に偶数を加えた総和については下のお宝公式に書いておきます。

[お宝公式]★1から順に奇数をすべてたすと…最後の奇数の番号の平方数 ★2から順に偶数をすべてたすと…最後の偶数の番号×(最後の偶数の番号+1)



【著者プロフィール】さんじゅつまん(歌丸優一)

1965年東京都渋谷区生まれ。付属高〈学院〉経由の早稲田マン。名門進学塾学習指導会、四谷大塚を経て現在はフリー算数指導者、算数作家。生徒の心に染み込ませるユニークな算数トークに定評がある。

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