負けて拍手するのが日本流！最終予選が俄然楽しみになったウズベキスタン戦の巻。
ワールドカップアジア3次予選、日本VSウズベキスタン戦。ホームで行なわれたこの試合。勝てばグループ1位での突破が決まり、さらに3月7日時点でのFIFAランクをもとに決められる最終予選でのシードも第1シードになることが濃厚となる一戦。日本は海外組を一挙招集し、一方ウズベキスタンは若手主体のメンバー。ここは勝たねば、勝てるだろうと臨んだ試合でした。
一戦負けるとすぐ「お怒りの方」が登場するのが世の常。やれ戦犯探しだの、やれ監督更迭だの言い出すもの。敗因は一応考えておく必要があるでしょうが、試合なんだから負けることだってあるでしょう。バルセロナだって負けるんです。海外組は身体が重い重いと繰り返し、国内組はシーズン前シーズン前と繰り返す状態。いわゆる「自分たちのサッカー」「全力」「ベスト」が出せる状況ではなかったはず。ここはひとつザッケローニ監督の言うように、コンディションの問題ということで意見を統一したいもの。慌てて「下手に何かを変える」と、それが次戦の敗因となるかもしれませんし。
まして監督更迭だの言い出すのは問題外。忘れてはいけないのは、すでに最終予選進出は決まっていたということです。ウズベキスタン戦は、必ず勝ちに行かなければいけないゲームではなかった。6月の最終予選までに、海外組を集めて試合ができるのはここだけ。例えどれだけコンディションが悪かろうが、ここで一回実戦をこなすことは「必須」です。「グループ1位」以上の必須事項です。誰の顔色も窺わず、必要なときに必要なことを淡々とこなすザック采配。アジアカップベースのベストメンバー起用にこだわり、宮市ほか「予備」の選手は呼んだだけ、という采配は最終予選を見据えたもの。揺れないブレないたじろがない、このあたりはさすがカルチョの国の猛将ですね。
僕はこの結果にワクワクしています。もしかしたらオーストラリアと同じグループになるかもしれないぞ。6試合やって勝点6も離されたウズベキスタンとも同じグループになるかもしれないぞ。日本はワールドカップに行けないんじゃないか。ヤバイぞヤバイぞ。ていうか、ウズベキスタンはFIFAランク77位だぞ。こりゃどの国にも勝てないんじゃないか…と。安心感のある予選など面白くないでしょう。ピリピリとした緊張感があってこそのアジア予選です。
3次予選は不満も残る結果でしたが、ならば今こそブーイングよりも激励が必要なとき。みなさんも会社でミスするたびに叱責されたら腹立つでしょう？「んなことわかってんだよ」と。日本を代表する選手と監督に説法してどうするというのか。必要なのは「信じているぞ」というメッセージだけ。勝って兜の尾を締め、負けているときこそ激励の拍手を送るのが日本流。たかが1敗や2敗で慌てふためくようなヤワなファンにはなりたくないものですね。ワールドカップ4大会連続出場、ベスト16進出2回、アジア王者4回の「アジアの盟主」のファンとしては。
ということで、俺たちは呑気なブラジル人と違って「自分でしっかり反省するタイプなんだよ！」と思いつつ、「ワールドカップアジア3次予選 日本VSウズベキスタン戦」をチェックしていきましょう。
◆心配するな男子！日本サッカーの誇りは女子が守ってくれるから！
愛知県は豊田スタジアムに集った日本代表。「これは宮市出るだろ」「宮市クンが見たい」「ミ・ヤ・イ・チ！」と地元のファンも声援を贈ります。その様子には「おっ、俺の凱旋試合にみんなわいているな」と吉田麻也さんもニヤニヤしていたことでしょう。吉田さん、違いますよ。
入場してきた選手たちはリラックスムード。長友さんなどはエスコートキッズのちょっと年長さんな女の子に「この子も将来は」「いやいやもうすっかりオンナの匂いじゃないか」「ティアモ」などとでも思ったか、ニヤニヤした笑顔で話し掛けたほど。
スタジアムに響き渡る小柳ゆきさんの君が代。僕は引き締まる想いと共にボンヤリと考えていました。「何で日本は小柳ゆきが出てきたのに、ウズベキスタンはカラオケだったんだろう…」と。そして気づいたのです。ここは日本のホーム。日本の待遇がいいのは当たり前であり、それだけに勝利が求められるのだと。前回の対戦では押しまくられるドローだった相手に、今度こそしっかりとアジア盟主の力を見せつけてやりましょう！
そして始まった試合。日本は4-2-3-1の得意の布陣。日本は序盤からボールを持ち、攻めに掛かる時間を作るもシュートには結びつかず、ただボールを回すばかり。ウズベキスタンはしっかりとブロックを作り、日本がスピードアップを図る縦のボールに反応して、一気にくさびの選手を取り囲んできます。複数の選手が連動して動き、寄せられたところをダイレクトではたいてかわす…そんな「自分たちのサッカー」が出来ない日本は、完全に攻めあぐねる状況。
それでもときおりいい位置でボール受けると、チャンスを作り出す日本。前半16分には相手に取り囲まれながらもひとりでかわした香川が、ハーフナーへパス。ここはハーフナーがグラウンダーのパスを選択し、相手DFのカットに合いますが、あわやオウンゴールというところまで押し込みます。「香川はひとりで相手をかわすけど、俺はみんなと力を合わせて相手をかわす」というハーフナーの協調性に俄然勢いづく日本。
前半22分には吉田のフィードを岡崎が上手く落として、香川、ハーフナーとつなぎエリア内まで進出。その直後には、中央のスペースに入り込んだ香川が、吉田からのパスをさばいて岡崎にスルーパス。ドイツでの絶好調ぶりが見て取れる岡崎は、鋭い切り返しで相手DFをかわしてシュート！惜しくもクロスバー直撃となりますが日本のいい攻撃が見られます。その後も、前半25分に長友が自陣から独走してのシュート、前半32分の藤本から岡崎へのスルーパスと、日本はたてつづけに相手ゴールに迫ります。（注：迫るだけで脅かすほどではない）
結局前半は0-0のまま終了。しっかり守ったウズベキスタンとゴール前には行けそうな感じになってきた日本。双方が「後半はイケる」と思いながらハーフタイムへ。すると、ハーフタイムには試合より面白いサッカーが始まったのです。
↓「スターウォーズ ファントム・メナス3D」のW杯仕様特別CMで視聴者も大興奮！
視聴者：「あー面白かった」
視聴者：「やっぱスターウォーズだな」
視聴者：「よしっ、なでしこ始まるまでに風呂でも入るか」
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そんな気分の中、一応始まった後半。引きつづき日本が相手ゴール前に迫っていた後半8分。攻めにかかったところでボールを奪われると、ウズベキスタンは一気呵成のカウンター。3対3の状況から、遠藤が戻って4対3の状況に。しかし、その後日本の援軍はなく、逆にウズベキスタンはどんどん上がってきて、最終的には4対5と相手がひとり余る形に。
↓最初のシュートは川島が防ぐも、余ったひとりに押し込まれて痛恨の失点！
視聴者：「あーやられた」
視聴者：「やっぱウズベキスタンのほうが強いな」
視聴者：「よしっ、なでしこ始まるまでに風呂でも入るか」
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グループ1位、最終予選の第一シードのためには2点が必要となった日本。しかし、最初にベストの顔ぶれで出てしまったため、取り立てて交代策もない状況。一応藤本に代えて乾、ハーフナーに代えて李を投入するもパッとせず。最後のほうは、負けている状況なのに長友が負傷交代したり、まるでオフサイドとは思われない状況で旗を上げられたりと踏んだり蹴ったりの日本。むしろ相手のほうが惜しいチャンスを作り出し、追いつけそうな雰囲気すらないまま試合終了。視聴者的も「やっぱ本番はなでしこだな」とスッキリ気持ちを切り替えられる、完敗となったのでした。
↓この完敗を受けて、しっかりと本日の敗因を分析する各員！
●絶好調の岡崎：「後半焦ってしまった。日本を背負って立つ意識が足りない」
●よくも悪くも所詮長谷部：「チャンスはあったが、決められなかった」
●ピンクのユニフォームを着てほしかった川島：「もっとダイナミックにプレーできたと思う」
●後半から宮市登場だなと期待感を抱かせた藤本：「ダイレクトやワンツーで工夫できればよかった」
●ボールのないところで完全に消えるイイ動きを見せた李：「自分が（先発で）出ていれば違った結果、違った流れになっていたかもしれない」
http://www.sanspo.com/soccer/news/120229/scc1202292205009-n2.htm
都合のいい敗因分析：「ウズベキスタンがシュートを外しまくれば違った結果、違った流れになったかもしれない」
都合のいい敗因分析：「審判が間違ってPKでもくれれば違った結果、違った流れになったかもしれない」
都合のいい敗因分析：「相手に怪我人が一気に5、6人出れば違った結果、違った流れになったかもしれない」
んなわきゃーーーーないわな！
んなわきゃーない！絶対ない！
あんまり敗因ばかり考えてもしょうがないので、気持ちを切り替えて次頑張りましょう！
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最終予選の激闘、そして勝利に期待しています！頑張れ日本！
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