来年秋、世界各地(といっても、4か国ずつのグループなので会場は4つなのですが)で行われる予定の、WBC予選。前回大会で勝利を挙げられず、シード落ちした4か国を含む、16の参加チームの顔ぶれはすでに発表になっていますが、来年1月に発表される組み合わせや開催時期、そして開催国については、依然としてブラックボックスの中におさめられたままになっています。

 そんな中で、各国のメディアにおいても、組み合わせに関する予想が少しずつ出始めています。ドイツ・バイエルン州の地方紙「mittelbayerische.de」は、スポーツカテゴリーの中に地元クラブである、レーゲンスブルグ・レギオネーレの専門コーナーを持っていますが(これって何気に相当凄いことじゃないですか?)、実は今年3月の時点で、既に詳細な開催フォーマットの予想を立てていたようです。その内容についての要約は以下の通り。

 「レーゲンスブルグ・レギオネーレは、今回のWBC予選の開催にあたって、2009年のW杯に続いてホストチームとなるだろう。その予選には、南アフリカ、チェコ、スペインかフランスのいずれか、そしてもちろんドイツが参加することになるはずだ」

 「前回のW杯は、わずか4日間という非常に短い期間での開催にもかかわらず、非常にエキサイティングなものだった。アーミンウォルフ・アリーナで行われた全6試合には、合計で3万人以上が訪れ、そのうちおよそ1万人は、ドイツ対アメリカ戦の応援のために駆けつけた。W杯に携わった者たちが今、大会当時のことを回想する時、それがストレスに溢れたものだったと語る者は誰もいない。今回のWBC予選もまた、非常にエモーショナルで素晴らしいものになるだろう」

ソース:http://www.mittelbayerische.de/sport/legionaere/news/artikel/regensburg_bewirbt_sich_fuer_d/639209/regensburg_bewirbt_sich_fuer_d.html#639209

 一方、主にソフトボールとの関係などを巡って、最近さまざまな面で地殻変動が起こっている、ニュージーランドのメディア「Stuff.co.nz」も、同じく参加する予選について、次のように伝えています。

 「ニュージーランドは、台湾、カナダ、南アフリカ、コロンビアのいずれかの国にわたり、4チームによる全6試合の予選を戦う予定とみられている。対戦相手はホスト国と他に2か国だ。そして、ニュージーランドはかなり高い確率で、台湾ラウンドに配属される見込みだ(ちなみに、この記事では言及されていませんが、台湾側の報道では、同ラウンドの参加国は台湾、フィリピン、タイ、ニュージーランドとなる予定だそうです)」

 「ニュージーランド野球連盟のチーフエグゼクティブであるライアン・フリンは、「今回我々が招待されたことは、我が国のダイヤモンドスポーツ(野球型競技)にとって、その歴史上もっともすばらしい出来事だ」と語った。この予選は、ちょうどサッカーの「オールホワイツ」や、バスケットボールの「トールブラックス」が、かつてそれぞれの大会においてそうだったように、我が国の野球代表「ダイヤモンドブラックス」が主役となる舞台だ」

ソース:http://www.stuff.co.nz/waikato-times/sport/5090353/NZ-baseball-to-have-moment-in-the-sun

 ニュージーランド側の報道に、候補地としてドイツが含まれていない時点で「おいおい、どっちが本当なんだ」と突っ込みたくもなりますが、何はともあれこの両国のメディアが、日本の国際野球ファンなどと同様、WBC予選に強い関心を向けていることは確かなよう。仮に、この両者の報道がともに飛ばしでなかったと仮定すると、予選の組み合わせは、おそらくこうなるということなんでしょうか?

ドイツラウンド:ドイツ、チェコ、南アフリカ、フランス(スペイン)
カナダラウンド:カナダ、イギリス、スペイン(フランス)、イスラエル
コロンビアラウンド:コロンビア、パナマ、ニカラグア、ブラジル
台湾ラウンド:台湾、フィリピン、タイ、ニュージーランド

 フランスとスペインが、ドイツとカナダのどちらにつくのかが判然としませんが、移動の距離や費用などを考えると、おそらくこの組み合わせが、一番妥当な案なのかもしれませんね。いずれにせよ、組み合わせに関しては来年1月にならないと、何が本当なのかは分かりません。予選の全貌が明らかになるその時を、時には侃侃諤諤の議論を続けながら、楽しみに待ちたいと思います。

※管理人よりお知らせ※
 本日、ここ最近の一番の懸案事項となっていた、大学の卒業論文の提出が完了しました。よって明日から、ここ数か月間停止してしまっていた、「欧州野球狂の詩(Ver.スポーツナビ)」とのダブル更新を再開したいと思います。基本的には、両ブログともに全く同じ記事を配信する予定にしています。内容が被るため、特に目新しさはありませんが、気が向いたらスポナビ版の方も覗いてやってください。よろしくお願いします。