イチローV字回復|2011年MLBペナントレース

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こういうのを書くと、また逆戻りしそうで怖いが、1試合欠場してから5試合連続2安打。打率は.248から.269に2分戻した。まさにV字回復。幼稚な折れ線グラフで確認したくなった。

シーズンはまだ1/3程度。この時期に不振を脱しておいてよかったと思う。イチローの休み前後の5試合の成績。

イチローは不振のどん底にあって、二塁手の頭を越そうと躍起になっていたのである。しかし打球は上がることはほとんどなく、二塁手のグラブの前に転がった。休み前5試合22打席で7度も二塁手の守備機会を作った。三振も3つ。5試合で21打数3安打.143

それがたった1試合休んだだけで、同じ21打数で10安打.476。10安打のうち左翼に3本、中堅に4本、右翼に2本、内野に1本。相手の野手が不公平を感じないように実に均等に安打をばらまいている。昨日もセーフティバントを試みたが、バント安打はイチローの好調のサインでもある。

解説の大島康徳さんはイチローの打撃フォームが微妙に変わったことを指摘していたが、それだけが原因ではないだろう。要は何らかのボタンの掛け違えが解消したのではないか。それは、メンタルなもの、センシティブなものかもしれない。

気持ちの余裕の表れとしては、休み前5試合22打席で相手投手に68球(NP)しか投げさせていなかったのが、休み明け5試合22打席で77球に増えていることも指摘したい。ボールをじっくり見る余裕が出来たのだと思う。また、この10安打の中に4本も長打が含まれているのもイチローが良く球をとらえていることを表している。

それにしても、3安打しないのがイチローらしい。前にも書いたが、イチローは固め打ちではなく、4の2、4の1を長く続けて安打を量産し、安定した打率を維持しているのだ。いつものイチローのペースを取り戻してほしい。