W杯日本代表に帯同するサポートメンバー4人が正式に発表されたね。予備登録メンバーにも入っている香川真司と、新潟の酒井高徳、山村和也(流通経済大)、永井謙佑(福岡大)の若手4人だ。広島の槙野智章は打診を断ったようだね。

結論から言って、僕はこの「サポートメンバー」というあり方に反対だ。日本の学校スポーツの流れというか、一年生も連れていきましょうという空気に、可能性を感じない。W杯に帯同するからといって、それが若い選手の将来にとってプラスになるとは思えないんだ。

練習相手の駒になり、試合は旗を振ってスタンドで応援するのだろうか。次回の五輪を見越してということだが、だったら同じ時期に五輪チームを招集して強化合宿を行うほうがよっぽどプラスになると思う。若手の強化というのは、質の高い練習や試合を繰り返し、そこで出てきた反省点を、指導者がうまくサポートしながら改善していくことだ。W杯の空気を肌で感じられるのは素晴らしいと思うけど、それは体験であって経験じゃない。強化とは別の話だ。

これは過去のW杯を見ても前例のないことで、他の国のクラブならサポートメンバーに大事な選手を出さないだろう。ドメスティックな日本のサッカー文化を象徴するようなやり方だと思う。槙野の反応も理解できるよ。

若手が悪いと言っているんじゃない。日本のサッカーがプロ化されて17年あまり。若い選手が登録メンバーとして帯同するのは大賛成だが、もうアマチュアリズムにおける「見学」という時代は終わったはずだ。
組織も意識も、日本サッカー界はもっとプロフェッショナルになるべきなんだ。(了)