レキップ紙土曜版の付録「レキップ・マガジン」が17日付でアーセナルのフランス人監督、アーセン・ヴェンゲル氏のインタビューを掲載した。

 ヴェンゲル監督は、母国フランス代表がW杯本戦に進出する可能性について、「チーム内の不安や行き違いが解消されたのを感じる」、として楽観的な見方を示した。

 「いい終わり方になるような何かがギリギリのところで生まれた」と語るヴェンゲル氏。その原因は、主将のティエリ・アンリにあると見ている。「彼は昨季、バルサですべてのタイトルをとって、それまでになかった確かな自信を得た。彼は非常に頭がいい。チームで何が問題なのかを見極め、それを言い表す力があった」とかつての教え子のリーダーシップを称賛する。

 ルーマニア戦(9月5日)の前日にミーティングでドメネク監督に直接厳しい意見を述べたとされるアンリ。彼がジダンやテュラム、ヴィエラに代わるリーダー役を本格的に引き受けた時点で、チームの結束力が一段アップしたというわけだ。

 ただしヴェンゲル監督は、もうひとりの元“ガナー”であるヴィエラを「真のボス」と認めており、「彼抜きでチームを構築するのはむずかしい。ピッチに戻ってきてほしいね。そうすればチームの基盤はさらに安定を増すだろう」と述べている。

 11月14日と18日に行なわれるプレーオフで、フランスはボスニア、アイルランド、スロベニア、ウクライナのいずれかと対戦する。組み合わせは今月19日に明らかになるが、ヴェンゲル監督はスロベニアがもっとも戦いやすいと考える。「できればウクライナやボスニアは避けたいところ。とくにボスニアにはジェコやイビシェヴィッチといった強力な攻撃陣がいる。選手たちは頑丈で賢く、フットボールの文化をもち、闘志がある」と警戒をのぞかせた。