担当M(以下Ｍ）：日韓リーグのオールスター対決が近づいてきました。

ラモス(以下R）：去年負けたからね。オズワルド・オリヴェイラ監督とは電話で話をしたんですけど、監督は本気で勝ちを狙いにいってますよ。

M：本気具合は鹿島から6人も選んだところで明らかですね。

R：去年はやりたいコトやれなかったんじゃないかな。勝ちたかったはずだけど、すべて思い通りということでもなかっただろうから。いろんな立場の人のコトを大事にしてた。

M：去年は練習も1回しかできなかったですからね。日韓戦ですし、今年は回数も増やすようですよ。

R：去年の韓国も勝敗にこだわってたでしょ? 当然ですよ。

M：選手はこんな短い練習時間でも対応できるのでしょうか？

R：そりゃ代表選手クラスなら当然やらなきゃダメですよ。だってアーセナルでベンゲル監督があのメンバーに何を教えるの。レアル・マドリーの選手が監督から何を教わるの。監督が方向を決めたら、そこでやらなければいけないこと以上に自分の味をつけて表現できなければいけないんですよ。選手たちも言われる前にやらなきゃいけないコトやって当たり前ですよ。

M：ラモスさんは現役時代に監督から何か言われたことはありますか。

R：あまりないですね。いや、ネルシーニョ監督なんかは一応言いますよ。そこで監督から頼まれたり要求されたことはやりますよ。あの選手が飛び出してきたときはマークしろとか、高い位置でプレーしろとか。だけど、そんな監督の言葉はヒントでしかないんですよ。選手は自分で考えないとソンだって。どうしてこんなプレーをするのか選手がわかってないとツマラナイし、実際に試合をしているのは選手なんだし。

M：オズワルド・オリヴェイラ監督の大枠を決めて選手の個性を生かすサッカーは就任以来ずっと結果を出してます。

R：だから今年はやってくれると思いますよ。監督も遠慮することない。このメンバーで好き勝手にやってほしいし自分の良さを見せてほしい。

M：ここでしっかりしたチームの方向と可能性を見せたら、また日本代表との比較論が出そうですけど。

R：それは出てくるでしょうね。仕方がない。代表のスタッフはそんな声にも耐えなければいけないので大変だと思いますよ。これくらいで負けてもらっちゃいけないけどね。

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ラモス瑠偉■ラモス瑠偉プロフィール
1957年2月9日、リオデジャネイロ（ブラジル）生まれ。
1989年11月、日本に帰化し、1990年北京アジア大会、
1992年アジアカップ、1993年ワールドカップ予選などで日本代表の中盤をリードした。
竹を割ったような性格で、厳しく文句も言うけれど、一方で面倒見の良さでも知られている。

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