リーグ・アンのレンヌ、ボルドーで活躍し、マンチェスター・シティに在籍したこともあるフランス人のベテランDF、ダビッド・ソメイユ(34)が19日、所属するバランシエンヌでの練習中に心臓発作で倒れ、病院に運ばれた。

 レキップ紙によると、ソメイユは1クールを終えたあと、ベンチに座り水分を補給しながらチームメイトと談笑していたところ、突然仰向けに倒れた。練習場に配備された除細動器(電気ショックを与えて心筋のけいれんを除去する機器)や人工呼吸による応急処置を受けたのち救急車で運ばれたが、いったん停止した脈博が10数回/分まで回復したのみ。地元の大学病院で集中治療を受けているが、意識不明の重態が続いている。

 サッカー選手のプレー中の心臓発作に関しては、昨年8月のアントニオ・プエルタ選手(セビージャ、スペイン)、12月のフィル・オドネル選手(マザーウェル、スコットランド)の例が記憶に新しい。ふたりとも運ばれた病院で亡くなった。

 フランス代表歴代最多のキャップ記録をもつリリアン・テュラムが、メディカル・チェックで心臓に異常が見つかり、現役続行を断念したのもつい最近のことだ。

 なおフランスでは今年1月にスダン(リーグ・ドゥ=2部)の選手が試合中に倒れたが、除細動器によって一命をとりとめている。リーグ・アンとリーグ・ドゥでは、3年前から試合が行なわれるスタジアムに除細動器の設置が義務づけられている。ただちに除細動器の処置を受ければおよそ7割の命が救われるというデータがある。