リーグ・アンのパリ・サンジェルマン(PSG)が10日に行われた第37節のサンテティエンヌ戦を1―1で引き分け、来季の1部残留に望みをつないだ。勝ち点で並んでいたトゥールーズとランスがともにこの日の試合で敗れたため、PSGは1ポイント差で16位に浮上した。

 この試合、もっとも注目を集めた選手は5シーズンにわたりPSGのエースとして君臨し、2度のリーグ得点王(ボルドー時代を含めると3度)に輝いた主将のペドロ・ミゲル・パウレタ。この試合がおそらくPSGの本拠地パルク・デ・プランスでプレーする最後の公式戦となるためだった。

 本人が「とても強い絆で結ばれている」と語るPSGサポーターの前で、90分間懸命にピッチを走り回ったパウレタだが、PSGでの通算110ゴール目をマークすることはできなかった。前半37分には、相手GKと1対1になるチャンスもあったが、シュートは力強さに欠けていた。「オフサイドかと思った。それにGKがよく反応した」と試合後の記者会見で振り返った。

 パウレタは試合終了のホイッスルが鳴ると、ピッチに膝をつき頭を抱え込むようにして号泣した。会見では「たくさんの感慨がこみ上げた。たしかにむずかしい試合だったが、ベストを尽くした。今度はソショー戦で結果を出さなくてはならない。クラブにとって、そして自分にとって、残留は大きな目標だ」と語った。

 PSGの前に在籍したボルドーあるいは母国ポルトガルのベンフィカが来季のパウレタ獲得を検討していると報じられたが、パウレタ本人は「これで終わりだと思う。選手としてのキャリアはPSGで終えるつもりだ」と答えた。17日にソショーで行われる今シーズン最終戦に勝ってチームの1部残留を決め、24日のフランス杯決勝(対リヨン)を制することができれば、パウレタにとって最高の花道となるだろう。

ペドロ・パウレタ(Pedro Pauleta)


生年月日:1973/04/28
所属   :パリ・サンジェルマン
国籍   :ポルトガル
ポジション:FW