「(つづく誤審に)別に悪意があるとは思えない。審判の育成も大事なことだ。だが、年齢(による経験不足)はいいわけにならない」
 ローマのMFペッロッタは肝要な面も見せつつも、勝負のあやを左右する誤審には妥協しない。だが、誤審に執着するのはイタリア特有の現象なのだろうか。国外でプレーするイタリア代表選手は異口同音に語る。

「スペインじゃあまり議論されない。イタリア人は、次に進む前にバール(喫茶店)で、ああだこうだ言うおしゃべりが必要なんじゃないかな」(バルセロナDFザンブロッタ)

「ドイツもあまりゴタゴタ言わないね。イタリアみたいに、ビデオ判定とにらめっこで1週間ずっと議論したりしない。ちがう文化だよ」(B・ミュンヘンFWトニ)

 審判とて人間。第三者的な一観客として見るのなら、レフェリングの有利不利はサッカーというゲームの一部であり、現行ルール上甘受するしかない。一方で、万全の公平性を期すために試合中のビデオ判定が導入されている他スポーツがあるのも事実。
 CL出場権争いや降格の瀬戸際にいる当事者にとっては、1PKが命取りになりかねない。声を荒げたくもなるだろう。今季のセリエAは、優秀なレフェリーが育つのを待つしかなかった狭間のシーズンとして記憶されるのかもしれない。

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