昨季第21節が終了した時点で計上されたPKの数は合計63本。今季はそれが77本に増加している。最も恩恵を受けているのは、8本を得ている首位インテルだ。最近のパルマ戦、エンポリ戦でも明らかな誤審によってPKを得ているため、判定がインテル寄りだという非難の声が止むことはない。

 誤審の原因として、30代の若い審判が急増していることが挙げられる。2年前に発覚したカルチョ・スキャンダルによって、現場の一線級として働いていた審判がこぞって資格停止処分を受けた。そのあおりで、現在のセリエAは下部リーグを裁いていた経験の浅い若手審判を大量起用せざるをえないのだ。

 元名レフェリーで審判機構最高責任者のピエルルイジ・コリーナ氏は、連日厳しい批判にさらされている。先日の緊急会議でいくつかの誤審を認め、各クラブの監督とも非公式ながら意見交換をした。誤審削減のため、UEFAのプラティニ会長が推進する「審判6人制」導入へ理解も示している。
 ちなみに、前節のインテル対エンポリ戦を裁き、存在しなかった決勝点PKを与えたタリアヴェント主審には1か月間の職務停止処分が下された。(つづく)