ジネディーヌ・ジダンがユニフォーム姿で生まれ育ったマルセイユに帰ってきた。オリンピック・ド・マルセイユの本拠地「ベロドローム」で19日、国連開発計画(UNDP)の親善大使であるジダンとロナウドが、「貧困との対決」と題した4回目のチャリティー・マッチに出場した。

 試合は、ジダンとロナウドが主将となって2チームを率い、ギャラス(アーセナル、フランス代表)、セルヒオ・ラモス(レアル・マドリー、スペイン代表)、ビクトル・バルデス(バルセロナ)、ジダ(ACミラン、ブラジル代表)、リバウド(オリンピアコス、元ブラジル代表)ら現役スターと、かつてマルセイユに在籍した往年のスター、ローラン・ブラン(元フランス代表)、バジル・ボリ(元浦和レッズなど)、クリス・ワドル(元イングランド代表)、ドラガン・ストイコビッチ(元名古屋グランパスエイトなど)、ソニー・アンデルソン(元モナコ、リヨンなど)、ファブリツィオ・ラバネッリ(元イタリア代表)らが混じってプレーした。前半の主審はイタリアの名物審判、ピエル・ルイジ・コッリーナ氏が務めた。

 当初はピレス、マケレレ、ロビーニョ、アドリアーノらも参加する予定だったが、クラブの都合で出場を見合わせた。またフランスの人気コメディアン、ジャメル・ドゥブーズもジダン・チームの「12人目」として出場、オフサイド免除の「特別ルール」でジダンからのパスをゴールして会場の子供たちを湧かせた。元F1王者のミハエル・シューマッハも出場が予定されていたが、会場入りが間に合わなかったようだ。

 ヨーロッパでプレーするのはあのW杯決勝以来となったジダン。マルセイユのファンの前で「マルセイユ・ルーレット」を披露するなど、まだまだ切れのいい動きを見せた。試合を中継したカナル・プリュス局のマイクに、「何よりベロドロームで、“貧困と対決”するこの一戦に参加できたのは幸せ」と終始笑顔で語った。ジダンは今週末(25日)、パリ・ベルシー体育館で開かれるフットサル・トーナメントにも出場する。この大会の入場券はすべて売り切れとなった。