東芝、原子力大手WHを買収
![8日、米原子力発電大手ウェスチングハウス買収について説明する東芝の西田厚聰社長(撮影:吉川忠行)](https://image.news.livedoor.com/newsimage/8/7/879047c2fd3a2944bc-m.jpg)
東芝はWH株式の51%以上を保有し、残りは共同出資者が保有する。東芝の出資比率は最大でも52−3%に留める。ほかの出資候補は米国企業や商社など5−6社で、出資比率を現在調整しているという。
WHは、1957年に原子力事業を開始。約50年にわたり原子力発電プラント機器、サービスを提供してきた。現在は世界14カ国に34拠点を持ち、売上規模は約18億米ドル(約2070億円)、総資産は約30億米ドル(約3450億円)。世界市場で加圧水型原子炉(PWR)を中心に強みを持つため、国内を中心に沸騰水型原子炉(BWR)を持つ東芝と、製造・販売・技術力の面で補完関係が成り立つ。
東芝は、WH買収で原子力事業のシェアが設備容量比で世界トップ(28%)となる。このシェアに原子力需要の拡大を加味すると、「2015年までに原子力事業の売上高は現在の3倍の7000億円以上が期待できる」(同社長)という。また、シナジー効果などで営業利益率が最低10%になるとの見通しも示した。 【了】