後年の小泉純一郎元首相の名言とされる「世の中には“まさか”という坂がある」は、妻・佳代子との結婚から始まったようであった。なぜなら、小泉はこの結婚そのものには十分満足し、わずか4年での破局、離婚など、まったく予測していなかったからである。二人の結婚は、昭和53年(1978年)年1月、小泉36歳、衆院当選2回目を果たしたあとだった。相手の宮本佳代子は、時に青山学院大学経済学部の4年生、小泉より15歳年下であった