喫煙者に世界一厳しい国は? 豪「全銘柄のパッケージデザインを統一」!?
近年、日本では喫煙ルールが徹底されるようになり、どんどんたばこ税は上がり、分煙も進んで喫煙者も減ってきているようです。
日本の状況はなんとなくわかるのですが、世界の各国ではどうでしょうか? 映画に出てくる喫煙シーンの是非など、何かと話題になりやすいたばこの問題。その良し悪しはとりあえず置いておいて、世界のたばこ事情を知って、より深く考えてみるのも悪くないかもしれません。
■ロシアをはじめ東欧はたばこ好き!?
ロシアは成人男性の6割がたばこを吸う世界トップクラスの喫煙大国。値段も日本の半分以下とかなり安く、女性の喫煙率も高めです。
しかしながら、たばこの吸い過ぎは深刻な問題となっているようで、今年2013年6月1日に、喫煙を規制する法律が施行されました。この法律で政府は、喫煙人口を抑えて、健康被害を減らそうという思惑があるようです。
ロシアのみならず東欧はたばこが好きな人が多いようで、値段も安い国が多く、セルビアなどは特に喫煙率が高いことで有名です。しかし近年は禁煙ムードも高まっている面もあり、分煙などの規制も諸外国並みに施行されてきています。
禁煙推進国アメリカでは、電子タバコがブーム。ニコチンゼロの電子タバコに移行することで、禁煙効果が期待できるというのもヒットの要因みたいです。しかし一方で、電子タバコを吸う学生が増えているのも問題になっています。ニコチンが含有される電子タバコもあるので、若いうちにニコチン中毒になってしまうと危ぶまれています。
また、アメリカのたばこの値段は州によって異なります。たとえばニューヨーク市では5ドル以上のたばこ税が乗せられているのでかなり高いですが、ほかの州では4ドルくらいで買える場合もあるようです。
たばこの発祥の地は新大陸(古代アメリカ大陸)とも言われており、大昔に南米のアンデス山脈で栽培されたのが起源とされています。そのためか南米のたばこの値段もほかの国に比べ安め。しかし世界的なアンチ喫煙傾向に同調し、ブラジルでは飲食店を全面禁煙にするなど、たばこ関係の法律を徹底する動きもあるため、喫煙者は減っているようです。
■喫煙者に世界一厳しいのはオーストラリア?
オーストラリアでは2012年12月にたばこのパッケージデザインが統一されました。どの銘柄も同じデザインで、ロゴやオリジナルのカラーなどは禁止。そのかわり、たばこの害を警告する文と写真が大きく表示されたものになっています。
確かに健康被害にあった人の写真が載っている箱のデザインは、かなりインパクトがあり、喫煙意欲をしぼませそうです。
しかし最近、ホンジュラス、キューバ、ドミニカ共和国、ウクライナ、インドネシアの5カ国は、法律が貿易ルールに反するとして、オーストラリアを世界貿易機関(WTO)に提訴しました。今後どうなるのか、気になるところです。
■一番たばこが高い国は…
西欧、北欧は世界的に見てもたばこの値段が高い傾向にあるようです。
おしゃれの国フランスはどうでしょう。映画なんかでスパスパ吸っているイメージがありますが、パリなんかでは歩きたばこをする人も多いとか。しかしたばこの値段は日本より200円くらい高く、公共の場では全面的に禁煙です。今年6月のニュースでは電子タバコも規制する方針が明らかにされました。
特にたばこの値段が高いのはノルウェー。日本円にすると1300円くらいと、禁煙推進を進める政府のヤル気がビンビンを感じます。ただ、オーストラリアの一番高いたばこは1600円以上。やっぱりオーストラリア厳しいですね!
このように、禁煙志向は世界的な動きといってよいでしょう。健康に被害のない、それでいてストレス発散できるようなたばこが発明されないかぎり、この傾向はこれからも続きそうですね。
(横田まき/サイドランチ)