テレビドラマでも話題になった「ギャルサー」とは、ご存じギャルが集うサークル「ギャルサークル」の略。では、「アラサー」って何のことだかわかりますか?

 アラサーとは、女性誌『GISELe』が考案したとも、アパレル業界で生まれたとも言われる造語で、アラウンドサーティー(Around30)の略。90年代半ばに女子高生だった、現在の30代前後の女性を指す言葉。90年代半ばといえば、彼女たちは「コギャル」と呼ばれ、ルーズソックスに茶髪、プリクラにポケベル、PHSなど、次々と社会現象を巻き起こした。そんなトレンド発信力に長けた彼女たちの世代を、今「アラサー」と呼んでいるんです。

 「枠組みに捉われない自由な発想で、オシャレやライフスタイルを楽しんでいるアラサー世代は、流行に敏感で、爆発的な情報発信力があります。常に新しいものを追い求めているので消費サイクルも早く、現在のアパレル界にとっての新たなターゲット層として注目が集まっています」(アパレルメーカー勤務 29歳 女性)

 確かに1990年代当時、「女子高生にウケれば、必ず売れる」なんていう言葉をよく聞いたけれど、それも十数年前の話。今でもその考え方で通用するんでしょうか?

 「例えば、最近流行りの“ロハス”や“ヨガ”などのキーワードも、アラサー世代がトレンドの中心とされています。また、ライフスタイル、ファッションに限らず、“ジンギスカン”などの食に関する分野などでも、流行を生み育てているのはアラサー世代であることが多いんですよ」(同)

 ん〜、どうやらコギャルブームを巻き起こした彼女たちのパワーは健在のよう。ちなみに、アラサー世代に話を聞いてみると、「自分たちの世代が注目されるコトは快感ですね。常に流行の先端を走っていたいと思います」(事務 31歳)、「30過ぎたらオバサンという風にはしたくありません。たとえ結婚して子供ができても、仕事や自身のプライベートは充実させていきたいです」(建築 30歳)と、現役発言が多数!

 結婚・出産などに縛られ、保守的であったかつての30代女性に比べ、仕事にプライベートに日々邁進するアラサー世代は、元祖コギャルのパワフルさを残しつつ、より“大人”な女性としての充実ライフを送っているよう。って、それにしても、あのコギャルたちがもう30代だなんて、時が経つのは早いんですね〜。(清川睦子/verb)