アイスタイル2024年通期は営業利益137.4%増 ECサイトで過去最高の流通総額を達成
事業別の売上では、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を中心にBtoB事業を展開するマーケティング支援事業が、店頭におけるポップアップイベントなどの販売促進への需要増加と、それと連携したオンラインでの広告・ソリューションサービスの受注増加により、同11.9%増の83億4400万円を計上した。
店舗およびECサイトを展開するリテール事業は、同44.2%増の421億4500万円を売り上げた。ECサイトでは「@cosme BEAUTY DAY」や「@cosme SPECIAL WEEK」が過去最高の流通総額を達成したことや、昨年11月にアマゾンの公式ECサイト上にオープンした「@cosme SHOPPING」、各ブランドにおけるイベントの先行予約品・限定品の販売など、同社ECサイトでしか提供できない価値の訴求により同31.8%の増収となった。店舗では、2023年9月にオープンした大型旗艦店「@cosme OSAKA」、およびM&Aで取得した化粧品専門店シドニーの寄与に加え既存店舗も伸長し、店舗全体では同51.6%の増収を記録した。
一方のグローバル事業では、香港店舗などが健闘したものの、中国越境ECや韓国事業の不調により同10.5%減の39億3500万円に着地した。その他、美容部員を中心とした人材派遣やユーザー向けのBtoC課金サービス、企業への投資育成を展開する事業は、人材派遣事業において派遣人員が不足したことから、同8.5%減の16億6100万円だった。
2025年6月期は、リテール事業でユーザーとブランドの体験、接点の場をさらに増やすため国内出店を加速させる。各事業で培った販売力・販促力・データの活用や、資本業務提携したトレンダーズ株式会社と@cosme外(SNSなど)のプラットフォーム連携を強化することで、マーケティング支援事業の増収増益を図る。連結業績予想は、売上高が同14.1%増の640億円、営業利益が同23.7%増の24億円、経常利益が同39.4%増の24億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同31.8%増の16億円を見込む。