AFX通信によると、イランのモッタキ外相は9日、定例記者会見のなかで、米欧など6カ国が示している核開発放棄包括案への回答時期について、「先方は我々の疑問に答える必要がある。それができるのはソラナ氏ではない」とし、11日のイラン側核問題交渉の責任者であるイラン最高安全保障委員会のアリ・ラリジャニ事務局長とハビエル・ソラナEU(欧州連合)共通外交・安保上級代表との会談では回答を行わない意向を示し、モルダード(イラン暦の7月23日−8月22日)の最終週に回答を行うとの見通しを示した。

  6カ国側は15日からのG8(先進8カ国)サミットの前に協議入りの姿勢を示すよう求めているが、モッタキ氏は「我々はG8会合に出席していなのに、その場で我々抜きで勝手に話を進められては、せっかくの前向きな状況に悪影響を及ぼすこともありうる」と、6カ国側が交渉の主導権を執ろうとしていることにクギを刺した。  【了】