ナダルが若い選手たちにアドバイス「楽しむこと、毎日全力を尽くすことが大切」

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「クレーの王者」と呼ばれて久しいラファエル・ナダル(スペイン)は、「全仏オープン」準決勝で世界王者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に6-3、3-6、6-7(4)、2-6で敗れ、自身の持つ最多記録を更新する14回目の大会制覇を果たすことはできなかった。そんなナダルだが、大会中にファンから寄せられた質問に答えていた。「全仏オープン」公式ウェブサイトが報じている。

最初の質問は、大会のボールボーイを務める少年からの「プロ選手になることが夢の若いテニスプレーヤーに、どんなアドバイスをしますか?」というものだ。


ナダルはこう答えた。「ただ楽しむことだね。子どもの頃は、練習や試合、それに友達との出会いを楽しまないといけない。それに、もちろんコートにいる時の唯一のアドバイスは、一日一日全力を尽くすことだ。正しい態度でプレーして、自分の本当の目標を見つけるまで自分自身にチャンスを与えること。ボールが返せなくても、あるいは目標をすぐに達成できなくても、落ち込んじゃいけない。毎日の努力の積み重ねで、いつか自分の欲しい物に手が届くはずだ」


次の質問は、「気持ちを切り替えて、より強くなって試合に戻るために、自然は役立っていますか?」という庭師の男性からのもの。


「僕はいつだって自然の近くで生きてきた、特に海のね。僕は島の出身だから。外に出かけて、海で楽しむのが好きだよ。近しい仲間や友達、家族と一緒に、自然にあふれた特別な場所に行くのが大好きなんだ。そうすると、たいていは前向きな気分で試合に戻って来られる」ナダルの出身地であるマジョルカ島は、起伏に富んだ山々や美しいビーチで有名だ。


最後の質問はコート整備に携わる女性からのものだが、この女性は2014年の「全仏オープン」でボールガールを務めており、決勝の日にナダルと一緒にコートに入場するという幸運に恵まれたという。「あれは私の人生で最高の1日でした」と笑顔で語る女性からは、「私の写真にサインをしてくれますか?」という質問が飛び出した。


「うん、もちろんだよ。いつでも君のために喜んで写真にサインするよ。それと、君と一緒にコートに入場できて嬉しかったよ」ナダルが笑顔でこう答えると、ナダルとこの少女が共に入場する場面を写した写真が彼に手渡された。映像の最後では、ナダルがメッセージとサインを書き込んだ写真を手に満面の笑みを浮かべる女性の姿が映し出されている。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「全豪オープン」でのナダル
(Photo by Daniel Pockett/Getty Images)