アポで“ネクタイの色”気にしてる?知らなきゃ恥をかく「訪問時のマナー」

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商談など、企業を訪問するときには相手に失礼がないよう振る舞うべき。一方、相手からの印象を悪くしているにも関わらず、今まで気づけていなかったマナーもきっとあるはずです。

そこで今回は、マナー・コミュニケーション講師の樋口智香子さんに、取引先訪問で見落としがちなマナーについて教えてもらいました!

訪問前までの注意行動画像:jessie/PIXTA(ピクスタ)

--訪問前までに注意すべきマナーを教えてください。

訪問前には、必ずアポイントメントを取りましょう。アポイントメントを取る際の確認事項は、日時・人数・所要時間・訪問の目的です。

また、お約束の後から当日まで間が空く場合は、確認のため前日にリマインドメールを送るといいでしょう。

例えば「5月10日(月)の14時に、部下の鈴木と2名で伺います。お目にかかりますのを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。」といった一文をメールに添えられるといいですね。

--「訪問先の企業情報にしっかり目を通しておく」ことも重要だと思うのですが、具体的にどのような情報をチェックしたほうがいいのでしょうか?

最も大切なのは、訪問先の“企業理念”を知ることです。どのような思いや目的意識を持っている会社なのかを調べておく必要があるでしょう。その上で「御社のお役に立たせていただきたい」という思いを持って訪問することが大事です。

他には、最近の企業情報や関連ニュース、代表取締役の人物像やメッセージが挙げられます。公式SNSにも、ひととおり目を通しておくことをおすすめします。

人間関係でも同じことがいえますが、自分たちの会社に関心を持ってもらうことは嬉しいことですよね。関連情報に目を通しておけば「プレスリリースを拝見したのですが、すごい新商品を開発なさったのですね」など、話のきっかけにもなります。

当日、訪問まで気を付けたいこと画像:Fast&Slow/PIXTA(ピクスタ)

--余裕をもって着いたとき、周辺施設での時間をつぶす際の過ごし方には注意したほうがいいでしょうか?

訪問先の近くのカフェなど、周辺施設で過ごすときには「誰が見ているかわからない」という意識で過ごすことが大切です。

もしかしたら、訪問先の会社の人が近くにいる場合もあります。会話の内容、振る舞い、態度など、品のある行動を心がけてください。

また、書類などの資料やPCを開いたときの画面にも十分注意をしましょう。特に、機密情報に関しては細心の注意を払い、むやみに話題にしたり資料を閲覧したりしないことです。

--訪問先のクライアントに会うまでにチェックしておきたい身だしなみはありますか?

清潔感など、基本の身だしなみ基準に加えて“訪問先へのおもてなし”まで意識できればすばらしいです。

例えば、ネクタイの色です。会社によっては、コーポレートカラーといって会社や組織を象徴するイメージカラーを定めていることがあります。事前に調べて、ネクタイの色をコーポレートカラーと同じ色にして臨むというのも粋な計らいです。

訪問するときに気を付けるべき所作とは画像:yongshan/PIXTA(ピクスタ)

--訪問先で面談をする際、細かい所作で気を付けるべきポイントはありますか?

訪問先では、背筋を伸ばすことを意識してください。

猫背になってしまうと「自信が無さそう」「頼りない」「暗い」といったマイナスイメージを与えてしまうでしょう。肩甲骨を引き寄せるようにして上半身を開くと、明るく堂々としてみえます。

椅子に座るときは、背もたれに寄りかからず半掛けの状態で座ります。立ち上がった後に、椅子をしまうことも忘れないよう気を付けましょう。

また、訪問先で出会うすべての方に、きちんとお辞儀をしましょう。例えば、廊下ですれ違う方、お茶を出して下さった方など、すべての方にきちんと会釈をすることが大事です。

--その他、マナーとして気をつけたいことを教えてほしいです。

うっかりして見落としがちなのが、以下の2点です

(1)打ち合わせ前に持参した資料を机の上に置かない

会議室などに通された後、担当者が来るのを待つ間に持参した資料を机の上に置くのはNGです。

待機している間はひざの上に置いておき、担当者が来て打ち合わせがはじまる前に「失礼いたします」とひと言添えてから、机の上に置きます。

(2)退席の挨拶は自分から告げる

退席の挨拶は、訪問した側から告げます。

「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。」という言葉が、退席しますというサインになります。必要以上に相手の時間を費やしてしまうことのないよう、要点をまとめて話すようにするといいでしょう。

いかがでしたか? 当たり前だけど見落としていた作法や理由までは知らなかったというマナーもあったのではないでしょうか。今回の内容を参考に、もう一度自身のマナーを磨き上げてみてくださいね。

【画像・参考】
※Irina Braga/shutterstock、jessie・Fast&Slow・yongshan/PIXTA(ピクスタ)

アポで“ネクタイの色”気にしてる?知らなきゃ恥をかく「訪問時のマナー」はWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

【筆者略歴】

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