沖縄などをのぞき全国的な梅雨入りはまだですが、そろそろ湿気が気になる季節になってきました。湿度と気温が上がると、発生するのはカビ!新型コロナウイルスも心配ですが、カビ菌もなかなか手ごわいです。

お風呂のカビ掃除は週1程度が妥当、ただし……

リンナイ株式会社が行なった「カビに関する意識調査」によりますと、「カビに悩まされている」と回答した人は全体の77.5%。中でも1年の中で最も悩まされるのは「夏(梅雨)」で、69.6%が該当しています。

そしてカビに悩むのは、具体的にどんな場所でしょうか?同調査による調査結果は、次の通りとなりました。

カビが気になる場所

浴室内……84.4%

エアコン……42.6%

窓の周辺……36.8%

キッチン……23.7%

洗面所……22.5%

トイレ……17.8%

クローゼット・押し入れ……13.9%

部屋の壁……10.6%

冷蔵庫……10.3%

靴箱……8.9%

マットレス・座布団などの寝具……8.0%

重い家具の裏……6.8%

圧倒的に多かったのは「浴室内」(84.4%)。浴室内といえば湿気があって暖かく、さらにはカビが落ちにくいゴムパッキンや目地もある場所です。まさにカビが好む環境が整っているイメージがありますが、実際にカビも生えるので気になっている人が多いようです。

そんな浴室のカビ掃除は、どのくらいの頻度で行なわれているのでしょうか?同調査による結果は次の通りとなります。

お風呂掃除とカビ掃除は似て非なるもの。カビ掃除は45.4%の人が専用のカビ取り剤を使っているそうです。

一番多いのは「週に1回」(19.7%)で、僅差で続くのは「月に1回」(18.1%)でした。週1と月1では大きな違いですが、実際どちらが適切なのでしょうか?

同調査ではカビ専門家の矢口貴志先生に意見を伺っていますが、先生の見解によると「週1回程度のカビ掃除が妥当だと思いますが、浴室の掃除回数を一概に推奨することはできない」とのこと。なぜなら浴槽の管理の仕方によってカビの状態はまちまちで、例えば入浴後に石鹸カスなどを洗い流し、しっかり乾燥するまで換気すれば、カビはそれほど生えることはないようです(排水溝はのぞく)。つまり日ごろの対策が肝心なのです。

エアコンの掃除が終わったら、送風機能で乾燥すべし

また、カビが気になる個所として浴室内に続いて多かったのは「エアコン」。こちらはどのくらいの頻度で掃除している人が多いのでしょうか?同調査による結果は次の通りです。

エアコンのカビ掃除をしたことがない人は意外と多いことが判明。同調査によると、エアコンのカビ対策を怠ると、アレルギーなどによる体調不良を起こす可能性もあるそうです。

一番多いのは「半年に1回」(22.3%)。そして驚くべきことに「エアコンのカビ掃除をすることはない」も同率で1位となっています。こちらは、どのくらいの頻度で掃除をするのが適正なのでしょうか?矢口先生によると「部屋のホコリを取り除くとともにエアコンのフィルターにホコリが溜まらないように掃除をこまめに、できれば2週間に1度程度は行なうようにしましょう」とのこと。エアコンで冷房を使用すると内部が湿気でカビが生えやすくなるので、使用後は送風機能で乾燥するといいそうです。

さらに、意外とカビが生える箇所で盲点なのは「枕カバー」だそう。同調査によると洗う頻度として圧倒的に多かったのは「週に1回」(30.7%)ですが、矢口先生いわく「汗を多くかく季節は、できれば毎日、枕カバーを取り換えるのがいいと思います」。週1ではまったく不十分だったのです。

枕カバーなど顔に触れるものに汗の油分や皮膚片、毛髪などの汚れが付着すると「マラセチア」と呼ばれるカビや細菌が増えるそうです。

矢口先生の見解によると、一般的なカビ対策ではだいたい不十分であることが判明。コロナ対策も重要ですが、カビ対策も忘れずに。カビもコロナウイルス同様、換気が重要ですよ。

【調査概要】
調査主体:リンナイ
調査時期:2020年4月11日〜4月12日
調査方法:インターネット調査
調査対象:20〜60代 男女 計1,000人
調査エリア:全国47都道府県