通算1,200勝に世界1位500週。2019年男子テニス界の偉大な記録

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2019年も様々な記録が打ち立てられた、男子テニス界。ATP(男子プロテニス協会)公式サイトではその中で、ロジャー・フェデラー(スイス)の通算優勝回数やマイク・ブライアン(アメリカ)のダブルス世界1位通算在位期間といった、今年達成された偉大な記録が紹介されている。

フェデラー、通算獲得タイトル100個/通算1,200勝突破


3月の「ATP500 ドバイ」で優勝を飾り、オープン化以降史上2人目として獲得タイトル数100個を突破したフェデラー。その後、タイトル数を103に伸ばして今シーズンを終えており、ジミー・ コナーズ(アメリカ)の持つ歴代最多109個まであと6つと迫っている。


また、自身3年ぶりに参戦したクレーコートシーズン。5月の「ATP1000 マドリード」3回戦の勝利で、通算1,200勝を達成。今シーズン終了時には1,237まで伸ばしており、こちらもコナーズが持つ歴代最多勝利数1,274まであと37勝と迫っている。


マイク・ブライアン、ダブルス世界1位の通算在位期間500週を達成


2003年9月8日付けで初めてダブルス世界1位となってから、2018年には自身13回目の世界1位に就いたブライアン。そして今シーズン5月に、遂にその通算在位期間が500週を超えた。


41歳で世界1位という最年長記録と、1位在位通算506週という最長記録を達成。なお、シングルスとダブルスで比較はできないが、シングルスの世界1位歴代最長期間はフェデラーの310週だ。


双子の兄マイクと、弟ボブによる「史上最強のダブルス」とも言われるブライアン兄弟。来年42歳になる彼らは、2020年の「全米オープン」を最後に引退することを発表している。


ジョコビッチは、シングルス世界1位の通算在位期間が歴代3位に


今シーズンほとんどの期間世界1位だったノバク・ジョコビッチ(セルビア)。11月にラファエル・ナダル(スペイン)にその座を取って代わられるまでに、通算在位期間は275週となり歴代3位に。


先のブライアンの話題でも紹介したが、歴代1位はフェデラーの310週。2位はピート・サンプラス(アメリカ)の286週で、ジョコビッチはサンプラスの記録まであと11週と近づいている。


ほかにも様々な記録があった2019年


今年はオーストラリアが生んだレジェンド、ロッド・レーバーが2度目の年間グランドスラム(同年にグランドスラムの4大会すべてを制覇)を達成してから50年という節目の年だった。1969年に達成されたその偉業・2度の年間グランドスラムというのは、いまだレーバー以降に成し遂げた者はいない。


一方、ダブルスの強豪ピエール ユーグ・エルベール (フランス)/ニコラ・マウ(フランス)は1月の「全豪オープン」で初優勝し、史上8組目のペアとして今年遂に生涯グランドスラム(キャリアを通じてグランドスラムの4大会すべてを制覇)を達成した。


スタン・ワウリンカ(スイス)、マリン・チリッチ(クロアチア)、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は節目の記録に到達。ワウリンカは5月末から開催された「全仏オープン」3回戦で、チリッチは10月の「ATP250 モスクワ」でそれぞれ通算500勝目を挙げ、ディミトロフは10月の「ATP500 ウィーン」で通算300勝を達成した。


また、ベテランと若手の初トップ10入りがあった今シーズン。31歳のロベルト・バウティスタ アグート (スペイン)は、プロ転向から14年で遂に世界9位へ。一方、23歳ダニール・メドベージェフ(ロシア)は特にシーズン後半に凄まじい活躍ぶりで、一時は最高世界4位へと躍進した。


メモリアルな出来事があった2019年。近くに迫っている来シーズンも、多くの名シーンが見られることに期待したい。


(テニスデイリー編集部)


※写真は「ATP500 ドバイ」でのフェデラー
(Photo by Amin Mohammad Jamali/Getty Images)