保湿だけじゃダメだった!専門家が教える「秋枯れ砂漠肌」撃退方法
“秋枯れ砂漠肌”……いかにもパサパサ、スカスカ、枯葉のように乾いてもろくなっているって感じですよね。
秋は1年のうちで1番“キレイ”になるチャンス。この時期にお手入れをするとしないとでは肌年齢に大きく差が出てきます。
乾いた肌の状態を回復するために保湿は必須。肌に水分をしっかり補給することで肌力はアップします。
しかし、その他にも重要チェックポイントがまだまだあるのです!
そこで今回は、美容業界で長年活躍してきた筆者が、秋枯れ砂漠肌に必要なケアをご紹介します。
■秋枯れ砂漠肌撃退チェックポイント5つ
(1)乱れがちなターンオーバー(新陳代謝)を正常に戻す
夏に使ったウォ―タープルーフの日焼止めやファンデーション、専用リムーバーで落としていましたか? 皮脂や汗もクレンジング、洗顔で落としていましたか? クレンジングや洗顔をいい加減にしていませんか?
肌にとっては汚れは大敵です。
汚れがついたままの状態では細胞の生まれ変わりの邪魔をしています。毎日丁寧に優しくクレンジング・洗顔をしましょう。
(2)紫外線対策をする
年間を通して紫外線は降り注いでいます。気を付けてほしいのが、“紫外線A波”。ガラス越しでも届くので、日常生活の中で知らず知らずのうちに浴びている可能性が。
生活紫外線ともよばれ、紫外線の95%を占めていて、真皮(ハリや弾力を保つ部分)まで到達します。メラノサイトを活発にし、サンタン(皮膚の黒化)を起こしたり、肌の弾力を保つエラスチン繊維やコラーゲン繊維を変性させ、シワやたるみの原因に……。
SPF20〜30くらいでウォ―タープルーフでない日焼け止めやメラニンを早く追い出すことが期待できる美白の美容液を使いましょう。
またこの時期は、真皮部分が弱っているので、シワやたるみのケアにエイジングケア用の化粧品を使用するのもオススメです。
(3)血流をよくする
細胞は血液から栄養と酸素をもらっています。そのため、血流の流れが悪くなると栄養と酸素が不足し細胞自体が痩せ、弱ってしまうので肌の状態は悪くなってしまいます。毛細血管の流れをよくしましょう。
マッサージクリームを使ってマッサージをするのがベストですが、少し多めの乳液を使って優しく肌の上を滑らすように1〜2分クルクルとマッサージするのもよいでしょう。
ぬるめのお湯にゆっくり入ったり、タオルを固く絞ってレンジで1分でできる蒸しタオルを使っても血行をよくすることができますよ。
(4)肌のバリア機能を強化する
表皮には外界からの異物や刺激・肌の内側の水分蒸発を防ぐバリア機能があります。表皮の表面には汗と皮脂からできている“皮脂膜”があり、また角層にはセラミドをはじめ、細胞間脂質により水分を保持しています。
しかし、これらは、加齢や肌に必要なビタミンやミネラルが不足したり、油分のバランスが悪くなったり、洗いすぎたり、間違ったスキンケアをしたりすることによって水分保持機能が損なわれることで壊れてしまうのです。
まずは、汚れを丁寧に優しく落とすクレンジング・洗顔をしましょう。そして、化粧水での十分な水分補給、アミノ酸・ヒアルロン酸・セラミド・コラーゲン・スクワラン・ホホバ油などを配合した保湿の美容液もオススメ。
もちろん、水分を蒸発させないように乳液やクリームでしっかりフタをするといった“基本のスキンケア”で肌表面を整えることが大切です。
(5)美白ケアをする
紫外線によって起こりやすいのが“老人性色素斑”です。
メラニン排出の美白成分である“エナジーシグナルAMP”、“リノール酸S”、メラニン色素還元の成分である“ビタミンC誘導体”などの入った美白の化粧品がオススメです。
秋枯れ砂漠肌は、毎日の基本的なお手入れで改善していきます。柔らかくフワフワな肌は、よく耕され草もなく、水をやればスーッと染み込む畑と一緒です。
クレンジング・洗顔で汚れを落とし、マッサージでお肌を耕し、肌に水分をいっぱい補給し、飛ばないように乳液・クリームで保護する。
とはいえ、肌の状態も毎日違います。鏡や手触りでしっかりチェックすることも大切ですよ。
【筆者略歴】
※ a.kumi ・・・長年美容業界で携えた知識と技術で、年齢と抗うことより心身共に美しく年を重ねる提案を発信している。
【画像】
※ margo_black / shutterstock