1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
日ハム 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
横浜 0 0 0 1 0 0 1 0 X 2

勝利投手 [ 横浜 ] ハミルトン(1勝3敗0S)
敗戦投手 [ 日ハム ] 武田勝(2勝5敗0S)
セーブ [ 横浜 ] 山口(1勝0敗9S)
本塁打
[ 日ハム ]
[ 横浜 ] 森本 1号(4回裏ソロ)

どう考えてもただの中継ぎ投手でしかないハミルトン。
こんな投手を先発させなくてはならない横浜のチーム事情を感じ、日ハムナインは完全に横浜を舐めていた。もしかすると森本から無能な首脳陣の噂も耳にしていたかもしれないし、「こんなチームに負けるはずがない」と思っていただろう。
それはその通りではあったのだが、各打者の後ろでマスクを被る弱々しいあんちゃんが、とてつもない天才捕手だとは知らなかったのがハムの敗因である。

六回を無失点で切り抜けたハミルトン。
うっかりしていると先発としてのスタミナがついてきたのではないかなどと勘違いしてしまうが、69球という投球数を見れば一目瞭然。細山田のリードが4回分の投球数で6回を投げきらせてしまっただけである。

吉村の強肩を知らなかったのかと思うような走塁も、日ハムの選手が横浜を舐めていた証拠だろう。

それにしても武田勝は運がない。
七回表、石川の凡ミスで二死二塁という場面。
二死からの失策は投手が一旦気持ちを切ってしまうので打たれるケースが多いのだが、ここもまた稲葉のタイムリーが出たかと思いきや、藤田が超ファインプレーで阻止した。

尾花采配では相手投手が左の時に藤田を使うことは基本的にないので、降り続く雨でコンディションが悪くなっていく中、故障明けの渡辺に無理をさせない意味で二塁を藤田に代えたのだろうが、まさかそこにあんな打球が飛ぶとは誰が考えただろう。

自分で火をつけておきながら消火するという完全な横浜側のマッチポンプだが、武田勝に与えた「がっかり感」は三者凡退で終わっていた時よりもはるかに大きかったと思われる。そういう意味では七回裏の追加点は石川の凡ミスが呼び込んだようなものだが、さすがにあのプレーを褒めるわけにはいかない。

幽閉していたリードの天才を釈放したことで、尾花監督が何をやろうと建て直すことができなかった投手陣があっさり整備された。
今回、野球の神様が解りやすいメッセージを尾花監督に対して送ったのだが、あとひとり幽閉している守備の天才を開放し、チーム力が画期的に上がる日はいつになるのだろうか。