1サンゴの群落が広がるワイド派にオススメのコーラルガーデン   撮影:石川肇

毎日どこかで執り行われている祭礼に伝統の舞踏、道を歩けば躓きそうになるチャナン(供え物)……。日々の暮らしが神々と共にある、インドネシアのバリ島。独特のカルチャー、そして物価も安いことから、リピーターも多い旅先です。

 
リゾーターやサーファーにとっての拠点は、クタやスミニャック、ヌサドゥア、ジンバラン、ウルワツなど、南部のビーチリゾートでしょう。けれど、ダイビングが目的となると、場所が微妙に変わってきます。

コーラルガーデンではギンガメアジの群れも出没    撮影:石川肇

ポピュラーなのは、日本人経営のダイビングショップが多いサヌールに滞在し、島の東沖のヌサぺニダや東部のトランバンにデイ・トリップする方法。こちらは朝に出発したら、終日船上で過ごすことになります。でも、バリ島でお買い物もしたいという方には、このプランがオススメです。また、東部のチャンディダサに滞在すれば、同じ海域でも移動時間のロスを軽減することができます。

今回、おすすめしたいのは、バリ島西部のムンジャンガン。バリ島のメインのダイビングスポットではないけれど、スペシャルな存在です。
南部リゾートからは車で約4時間、バリ西部国立公園内にあります。南部から車を走らせていくと、植生も変わり、別の島にきたように感じるかもしれません。

清涼感たっぷりの砂地にサンゴ+デバスズメ。コーラルガーデンにて   撮影:石川肇

ムンジャンガン島の周囲に、ダイビングスポットは9カ所。魚影が濃く、ワイドからマクロまで楽しめるのが特徴です。各スポットへはバリ島の桟橋から20〜40分圏内にあります。

各スポットへはボートで20〜40分。ボートは伝統的な船“ジュクン”ではなく、屋根付きタイプ   撮影:石川肇

 

人気ダイビングスポット 「ポス2」



棚の上にサンゴがびっしり。50メートル近く落差のあるドロップオフにはイソバナ、ウミウチワなどのソフトコーラルが群生。ギンガメアジの群れも出没。初心者からOK。

 

人気ダイビングスポット 「シークレットベイ」


水深8メートルほどのフォト派パラダイス。砂泥の海底ゆえ、透明度はよくないものの、エントリーしてすぐにバンガイカーディナルフィッシュ、続いてイッポンテグリにカエルアンコウ、ピクチャードラゴネットなどレア種が続々。

桟橋からボートは出航。1ダイブごとに出船するスタイル  撮影:石川肇

ムンジャンガン島へ向かうベースとなるバニュウェダンの村は、実は温泉スポット。その水質は、ドイツの名湯“バーデンバーデン”と同じだとか。ダイビングのみならず、自然の恵も楽しめるトリップはいかが?

 
■レベル
初心者からOK。スノーケリングでも楽しめる

■ダイビングスタイル
バニュウェダンなど、バリ島からのボートダイビング。各スポットはボートで20〜40分。1ダイブごとに出航し、戻ってくるスタイル

■ダイビングシーズン
乾季(6〜10月)と雨季(11〜5月)に分かれ、目的によって、ベストシーズンは異なる。高い透明度やワイドなサンゴなどを楽しみたいなら、乾季。マクロ狙いで、海況が安定&水温が温かい方が好みなら、雨季がおすすめ。雨季も南部リゾートよりは雨量が少なめ

 

情報、画像提供 : マリンダイビング


日本で最初に創刊されたスクーバダイビングの専門誌『マリンダイビング』(毎月10日発売)。アジアをはじめ、国内外のダイビングエリア紹介、海辺の生き物、ダイビングスクールガイドのさまざまな情報を盛り込んでいます。これからダイビングを始めたいと思っている人はもちろん、すでにダイビングを楽しんでいるダイバーの皆さんや、ダイビングに関わるすべての方々に向けた雑誌です。女性向けの姉妹誌『La SCUBA』も要チェック!
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