2025年の旅行、「買い物旅行」「グルメ重視のホテル選び」などがトレンドに
エクスペディア・グループはこのほど、2025年の旅行トレンド「Unpack ’25」を発表しました。
「Unpack ’25」は、エクスペディアとホテルズドットコムを含むエクスペディア・グループ内のデータに加え、日本を含む世界19地域における25,000名の旅行者を対象としたグローバル調査結果に基づき、2025年の旅行トレンドを6つまとめています。
■人気観光地ほど知られておらず混雑していない「第二の旅行先」
エクスペディアは、定番で人気の旅行先だけでなく、人気観光地の近くにあり、日帰り旅行にも最適であると同時に、旅行の主目的ともなりうる「第二の旅行先」を求める流れが広まると予想しています。
人気観光地ほど知られておらず混雑していない「第二の旅行先」ですが、調査によると、世界の旅行者の約63%がこういった「第二の旅行先」に行ってみたいと回答。また、日本においても半数近く(48%)の旅行者が「第二の旅行先に行ってみたい」と回答しています。
■現地でしか買えないお土産を買うことが目的の「買い物旅行」
TikTokなどの影響で、ドバイで話題のチョコレートバー、フランスのバター、韓国のスキンケア製品、日本のお菓子など、買い物やお土産を目的とした旅行が増えることを予想しています。
実際、世界の旅行者の39%が「旅行中に現地の食料品店やスーパーを訪れる」と回答、44%が「現地でしか買えないローカルなお土産を買う」と回答。日本では3人に1人(36%)が「旅行中に現地の食料品店やスーパーを訪れる」、約4割(39%)が「現地でしか買えないローカルなお土産を買う」と回答しました。
また、旅行先でよく買うお土産について最も多かった回答は、世界の旅行者では「キーホルダーやマグネットなどの小物(47%)」だったのに対し、日本人は「現地のローカルグルメや珍味(68%)」と約7割近くの人が回答し、世界で最も多い割合となりました。
■オールインクルーシブホテルが人気を集める「オールインクルーシブの時代」
2025年にはオールインクルーシブホテルが注目されることを予想しています。
特にZ世代の旅行者からの注目度が高く、世界の旅行者のZ世代のうち、3人に1人(33%)が「ここ1年で、オールインクルーシブホテルへの印象が良くなった」と回答し、42%が「オールインクルーシブホテルを好む」と回答しています。
その理由として「予約時のストレスを最小限にできる(41%)」「予約が簡単(39%)」「贅沢な気分になれる(38%)」などが挙げられました。
一方で、オールインクルーシブホテルでの宿泊経験について、世界の68%が「ある」と回答したのに対し、日本人は38%に留まりました。オールインクルーシブホテルに関しては、日本人旅行者において、今後伸びしろのあるカテゴリーであることが伺えます。
<エクスペディアがおすすめする世界のオールインクルーシブホテル>
・「AVA リゾート」(カンクン、メキシコ)
・「シークレッツ プラヤ ブランカ コスタ ムヘーレス」(コスタムヘーレス、メキシコ)
・「ドリームズ サファイア リゾート&スパ」(プエルト・モレロス、メキシコ)
・「アルピンリゾート ヴァルサー - スポーツ&スパ」(ザールバッハ、オーストリア)
・「ロイヤルトン CHIC アンティグア, アン オートグラフ コレクション オールインクルーシブ リゾート」(セントジョンズ、アンティグア・バーブーダ)
・「ホテル リウ パレス モーリシャス」(ル・モーン、モーリシャス)
■ホテルのレストランが今まで以上に重要視される「グルメ重視のホテル選び」
2025年は「グルメ重視のホテル選び」がトレンドとなることが予想されます。
ミシュランの星を獲得したシェフの起用や季節ごとのメニュー提供など、世界では話題性のあるホテル内レストランが次々とオープンし、多くのゲストを惹きつけています。Hotels.comのレビューを見ると、ホテルのレストランやシェフ、バーに関するレビューは前年比で40%増加※1しており、ホテル内レストランへの注目度や関心が上がっていることがわかります。
また、世界の旅行者の29%が「有名なレストランのルームサービスがあること」、31%が「ホテルの宿泊客専用のレストランの予約枠があること」がホテルを選ぶ際の大きな理由になると回答。
さらに、日本では44%が「季節に合わせてメニューが変わるレストランがあること」と回答し、ホテルを選ぶ際、ホテルでの食事を重要視していることがうかがえます。
■テレビ番組や映画の影響で旅行先を選ぶ「ロケ地巡り旅」が来年もトレンドに
昨年、2024年のトレンドとして発表した「ロケ地巡り旅」は来年も引き続きトレンドになると見られます。世界の旅行者の62%が「映画やテレビ番組に影響されて旅行先を検索したことがある」と回答。日本では63%が同様の回答をしています。
また、旅行先選定で影響を受けたものについて、世界の旅行者で最も多かった回答が「Instagram(43%)」。次いで「TV番組(40%)」「映画(39%)」と続くのに対し、日本では依然として7割近くの旅行者が「TV番組(68%)」、4割近くが「本(39%)」と回答しており、昔ながらのメディアの影響力が大きいことがうかがえます。
■インフルエンサーが行く旅行をそのまま体験・予約できる「ワンクリック旅行」
現在、世界中の多くの人がインフルエンサーのコンテンツを参考にサービスや商品を購入しています※2。InstagramやTikTokなどのソーシャルメディアの影響での購入は美容やファッション業界では一般的ですが、旅行においてはまだ初期段階にあるといえます。
調査によると、世界の旅行者の約半数(49%)が「ソーシャルメディアで見た旅行をそのまま体験したい、予約してみたい」と回答。日本人の旅行者においても、37%が同様の回答をするも、予約にかかる時間や複雑さから予約まで到達しないと回答しています。
エクスペディアは、ソーシャルメディアクリエイターとコラボレーションし、彼らが作り体験した旅行プランをそのまま購入できる「Travel Shops」をローンチしました。現在アプリ上で100を超えるプランを公開しています。※現時点ではアメリカ、イギリスのみ対応
◇データについて
※1 Hotels.comの2023年1月1日〜7月4日と2024年1月1日〜7月4日の間に投稿されたレビューに基づく
※2 出展:The 2024 Influencer Marketing Report: In Influencers we Trust(2024年4月Sprout Social発表)
■調査方法
グローバル戦略調査会社OnePoll がエクスペディア・グループの代理で、2024年8月5日〜9月2日の期間で世界19地域(アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツ、スイス、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、トルコ、シンガポール、韓国、香港、日本)においてレジャー旅行をしたことがある、また今後 3 年以内に旅行を計画している成人25,000名を対象にオンラインで実施したものです。
(エボル)