「タクシーの運転手さんが迷っちゃって…」デートに10分遅刻した女の言い訳に、男が幻滅したワケ
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?
できなかった答えあわせを、今ここで。
今週のテーマは「デートの店選びを失敗した男。それなのに女側がNGを食らった理由は?」という質問。さて、その答えとは?
女性は、猫をかぶる生き物で、ぶりっ子する女性も多いと聞く。
でもそれは、悪いことなのだろうか?
同性同士だと嫌われるかもしれないけれど、男からするとぶりっ子なんて、可愛いもの。
いや、むしろ多少の夢を見させてくれるくらいのほうが良いのかもしれない。
「可愛くていい子だと思ってたけど…あっさり化けの皮が剥がれたな…」
唯と二度目のデートが終わった後、そんなことを思いながらタクシーに乗り込んだ。
A1:タクシーの運転手さんに対して厳しい
唯と出会ったのは、六本木にあるバーだった。よく2軒目で利用する店なのだが、珍しく常連じゃない綺麗な女の子2人組が入ってきた。
しかも、僕と男友達が座っている隣に唯たちが座ったこともあり、僕はさりげなく話しかけてみた。
「何を飲んでいるんですか?」
「これですか?ハイボールです」
「この店、よく来るんですか?」
「いえ、初めてで…」
唯もそうだし、唯の隣にいる女友達も可愛かったこともあり、僕と友達で「4人で飲もう」と誘ってみることにした。
「良ければ、奥のテーブル席で4人で飲みませんか?嫌なら、本当に無理しなくて大丈夫ですので!」
「…じゃあ、はい」
こうして、僕たちは4人で飲むことになり、2人ともノリも良く、かなり遅くまでダーツをして盛り上がった。
そしてこの日はグループLINEを作りそのまま解散したけれど、早速翌日、僕は個別で唯をデートに誘ってみた。
するとOKとの返事が来たので、初デートは、僕が以前よく行っていた中目黒のイタリアンにした。
でも、このお店の場所が悪かったようだ。
隠れ家的なお店で、わかりにくい場所にある。唯は道に迷ってしまったようで、10分ほど遅れてやってきた。
「遅れちゃってごめん!!」
多少の遅刻は許容範囲だ。マスターも顔馴染みなので、唯から「遅れる」と連絡が来た時点で詫びも入れていた。
「全然大丈夫だよ。むしろごめんね、わかりづらい場所で。駅まで迎えに行けば良かったかな」
わかりにくい場所を指定しまったので、せめて駅で待ち合わせとかにすれば良かったかな…と反省もしていた。
しかし、次の唯の言葉に僕は少し驚いた。
「ううん。むしろわかりにくいからこそタクシーに乗ったのに、運転手さんが『新人なので』とか言って、全然道を知らなくて」
たしかに道に迷った運転手さんも悪いかもしれない。最近は道を知らない人も多い。
でも100%運転手さんのせいにしようとしている唯の態度にも、少し疑問が残る。
「この店、路地裏だからわかりづらいよね。次からは気をつけるね」
「勇太くんって、いい人だね…。タクシーって、本当に当たり外れが大きいよね」
ただ、まだデートは始まったばかりでわからない。とりあえずビールで乾杯をし、僕たちはデートを続ける。
しかも唯は僕にかなり興味があるようだった。
「勇太くんって、今好きな人とか彼女はいないんだよね?」
「うん、いないよ」
「そっか」
― …もう一度くらい会ってもいいかな?
そう思ったので、もう一回会うことにした。でも二度目のデートで、僕は彼女の本性を知ってしまった気がした。
A2:店選びを間違えたことは反省中。でもそれに対して文句が多すぎ
初デートから2週間後、僕たちは焼き鳥店でデートをすることになった。
ただ、その日は店が混んでいて、店内はガヤガヤしていた。
「ここ、人気のお店なんだね」
「前に平日に来たときはここまで混んでいなかったんだけど…3連休前だしね」
入った瞬間、僕も「あれ?店選び失敗したかも…」とは思った。でも、唯のここからの態度を見て、「僕とは合わないな」と悟ることになる。
「唯ちゃん、何飲む?」
「私は、ハイボールでお願いします」
「じゃあ、飲み物から注文しちゃうね」
そう言って頼もうとしたものの店の人は忙しそうで、僕たちのオーダーをなかなか取りに来てくれない。そしてオーダーを取り終わっても、提供までの時間が遅かった。
しかし僕は、のんびり待とうと思っていた。焦っても仕方のないことだから。でも一方の唯は、わかりやすくイライラし始めた。
「すごいね、ここ。むしろ混みすぎじゃない?」
「僕の声、通りにくいからな〜(笑)。気がついてもらえないのかも」
「全然人も来ないし、料理も遅いね…」
― すごい文句言うじゃん…。
どう見ても店の人は忙しそうだし、今このタイミングで怒っても何も解決はしない。
「人手不足なのかもね」
「勇太くんって本当に優しいね」
「少し遅いなとは思うけど、そのぶん唯ちゃんと食事ができる時間が延びたってことでいいかなと」
物は捉えようとはよく言ったもので、せっかくならば待つ時間も楽しみたい。でも唯はそうは思えないようで、とにかくイライラしている。
そしてもうひとつ、目についてしまったのが唯の店員さんに対する態度だった。
「勇太くんって、今彼女いないの?」
「うん。本当にいないよ。唯ちゃんは?」
「私も彼氏いないよ。だから今真剣に探してい…」
そんな話をしているタイミングで、ちょうどハツが僕たちの目の前に運ばれてきた。
すると、唯はキっと目をつり上げて、出してくれた大将に対して若干怒ったような視線を投げかけたのだ。
「ちょうどいい話をしようとしていたのに(笑)串のタイミング…」
今回は、僕の店選びもかなり悪かったと思う。その点は深く反省している。
でもそのおかげで、唯の本性が見えてきた。
「勇太くんは?どういう女性が好き?」
「僕も優しい人かな。あとは…」
「ごめん勇太くん、なんて言った?後ろがうるさくて、全然聞こえない」
「タイミング悪かったね(笑)優しくて、家庭的な人が好きって言ったんだ」
その後もテーブル席にいた他の客の声が大きくて、僕たちの会話がかき消されてしまうこともあった。
― 失敗したなぁ。
そう思ったので、罪滅ぼしのために店を出た後もう1軒、飲み直しに誘ってみる。
「唯ちゃん、まだ時間ある?良ければもう1軒行かない?」
「そうだね、行こう」
次の店は、比較的静かだったので唯も満足そうだった。でも、咄嗟のときにその人の本性が出ると思う。
理想論かもしれないけれど、仮に男側の店選びが失敗だったとしても、笑顔で対応してくれると嬉しい。
「うるさいけど、逆に気を使わなくていいね」くらいの機転のきいたことを言ってくれたりすると、好感度は爆上がりだ。
― 可愛いけど、短気な子は付き合ったら大変そうだな…。
そう悟り、僕はこのデート以降彼女に連絡をしないことを決めた。
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