日本のプロレス界を代表するトップレスラー、「レインメーカー」ことオカダ・カズチカさん。

そのカリスマ性と天性の運動センス、 逞しい肉体美で、圧倒的な存在感を放つオカダさんが、滅多にお目にかかれない自前のスーツ姿で登場。

ラグジュアリーな空間が広がる六本木の人気焼肉店でのオカダさんのインタビューを、今日と31日(火)の2回に渡ってお届け!

【前編】
■オカダさんが明かす、理想のデートとは
■新日本プロレスが創立50周年を迎える今年、オカダさんが抱く特別な思い


「なんか裸の方が安心するな(笑)」と、最強の男ははにかんで言った。

闘う姿やチャンピオンベルトを巻いた姿はよく撮られるものの、スーツでのデートシーンは初めて。

「今日はカメラを睨まなくていいんですね」と、いつもと勝手が違う撮影に少々照れていた。

とはいえ、スーツは着慣れているのだそう。会見やタイトルマッチへ行く時など、昔から大切な時は常にスーツ。この日着ていた濃紺のスーツも自前だった。

15歳でプロレス留学したメキシコで憧れていた男たちの姿を、再現しているのだ。

「“アレナ・メヒコ”という歴史のある会場があって、毎週金曜、1万6,500人で超満員となる会場へ選手たちはビシッとスーツで行くんです。うわっ、格好いい!と衝撃でした」




デートでは見栄を張らない。フランクに始めて特別な日に奮発して思い出を作っていく


プロレスが盛り上がるには、選手が格好良くあるべきだと学んだ。

また、メキシコはレディファーストの国。自然と女性をリスペクトするようになり、男がとるべき所作を知ったという。

奥さまと出かける際は、エスカレーターでは下に立って守り、クルマは先に降りて手を差し伸べる。それでいて、店選びでは構え過ぎない。

「デートだからすごいお店に行こうというよりは、前提として相手の好きな所に連れて行きたいですね。

中華が好きなら中華の美味しいレストランを調べて行く。その時に見栄を張る必要はなくて、自分の許容範囲の中で選ぶのがいいと思います。がっかりさせないためにもハードルを上げ過ぎない。

だって、長く一緒にいる人とはこれから何回もデートをする。記念日もどんどん増えていく。だからフランクに始めていって、特別な日はきちんと奮発する。

その中で思い出のお店を作って、毎年行くのも素敵だと思います」


誕生日デートはサプライズでロマンティックに


互いの誕生日は毎年サプライズを。店を知らせずに連れ出し、実は結婚式を挙げたホテルの鉄板焼きだったなんて粋な演出をしたことも。トップレスラーはロマンティストでもあった。

そんなオカダさんは、新日本プロレスが創立50周年を迎える今年、特別な思いを抱いている。

プロレスの歴史と未来を背負い、既存ファンと新規ファンとをつなぐ存在としてリングに立つ。だから、小誌を読むプロレス初心者へのアドバイスについてもこう言い切れる。

「まずはオカダを見とくのが一番」

闘う広報マンのような意図がある。


“カネの雨”が降った後に、オカダさんから見える景色とは?




カネの雨が降った後に見えるのはみんなが笑い、語らい合う姿


オカダさんは決め台詞「○○にカネの雨が降るぞ〜!」で熱狂を巻き起こす選手。○○は何でも応用でき、結婚式では「幸せの雨が降るぞ〜!」なんて言うこともあるそう。

試合では「新日本プロレス」や「東京ドーム」などが入り、“レインメーカー”として自身がプロレスを盛り上げる心意気を込める。

では、“カネの雨”が降った後に見える景色は?

「みんなの幸せじゃないですかね。好きなプロレスにお金を払って観に来てくれているわけですから、僕たちはしっかりとそれに見合う闘いをして、楽しんでもらう。

そうしたら、試合だけで終わりたくない、帰りたくないとなり、お店に入ってお酒を飲みながら、今日の試合はああだった、こうだったと語り合う。あいつの方が強かったともめたりもするかもしれない(笑)。

それでも、人と語り合ってこそのプロレス。今のコロナ禍を思えばなおさら、そういう時間が幸せだなと思います」

結果的に飲食や地方にもカネの雨が降る好循環。新日本プロレス50周年の今年は、特に土砂降りにしたい。

本音を言うと、そこにいてほしいのは、創設者・アントニオ猪木さんだ。

「50周年であれば、やっぱりまたリングに上がってもらえたらなと思いますし、元気な御大になって来てくれたらうれしいです。

もちろん体調が一番で、50周年というのは僕たちの都合なので無理は言えません。ただ、新日本プロレスは猪木さんが建てた家だと思うので、いつでも戻ってきてほしいです。

何世代も続いたこの家で、気長に待ちます。その日まで、しっかりプロレスを盛り上げます!」

生粋のプロレスファンであり、現役最強レスラーのオカダ・カズチカのモチベーションは揺るがない。根底にある感情は、とてもピュアだ。

「プロレスって、あんなに痛いのにめちゃめちゃ楽しいですからね(笑)」

歴史の重みと新時代の軽やかさが融合する男は、次の50年を見据え、これからも熱く闘っていく。


【後編】 5/31に公開!
■「肉と米はパワーの源」と言うオカダさんも大満足!六本木のビル最上階に佇む人気焼肉店の魅力
■絶品タン塩を食べたオカダさんが、見事な食レポを披露!

■プロフィール
オカダ・カズチカ 1987年生まれ、愛知県出身。15歳でウルティモ・ドラゴンが校長を務める闘龍門に入門。2007年に新日本プロレスに移籍。2012年のIWGPヘビー級王座戴冠以降、破竹の勢いで数々の栄冠に輝く。著書『「リング」に立つための基本作法』(幻冬舎)が好評発売中。

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東京カレンダー最新号では、オカダ・カズチカさんのインタビュー全文をお読みいただけます。
東カレに語ってくれた、オカダさんが考えるプロレスラーの在り方や、“オカダ・カズチカ”スイッチが入る瞬間とは?

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