“なんでもなかったあの日”の記録に使える「ミタマンマメガネ」
1歳3ヵ月になる次男は、最近つかまらずに立つことができるようになった。
「うわあ!立った!立った!」
まるで『アルプスの少女ハイジ』でいうところの“クララが立った”状態になった我が家。
ところが、全員が舞い上がって、誰一人としてその瞬間を写真や動画に収められなかったのである。
子どもは動きが速い。
こちらの意図に反してすぐ動いてしまうので、シャッターチャンスを何度逃したことだろうか。
スマホ? シャッタースピードが追いつかなくてぶれる。
一眼レフカメラ? 出すのがめんどくさい。
さらに、本人がカメラに気づくと、すぐ動作をやめてしまう。
なんか、こう、私の目に映るものがそのまま記録できないものだろうか……。
♪チャララチャッチャラ〜
「ミタマンマメガネ〜!」
(※未来の世界の猫型ロボットがポケットから物を取り出す音とともに)
なにやら、メガネ型のカメラがあるのだという。
いわゆる「ウェアラブルデバイス」というやつである。
……ほうほう。
「でも、お高いんでしょう?」
と思っていると、商品をレンタルできるとの情報を得た。
・DMMいろいろレンタル|ミタマンマメガネビデオカメラ
http://www.dmm.com/rental/iroiro/-/detail/=/cid=nr_02071a/
……DMM! こんなものまでレンタルしていたとは!
5日で2100円。お試しで使ってみるにも悪くない値段だ。
小さな箱に入って届いた「ミタマンマメガネビデオカメラ」は、黒縁のオーソドックスなメガネであった。
おおざっぱに説明書を読んだ筆者はすぐさま使ってみることに。
(普段から取説をあまり読まないくせがある)
まず、ツルの部分にmicroSDを仕込む。ボタンは2つだけのシンプルなつくりだ。しかし、動画と静止画のボタンがごっちゃになってしまい、「今どっち撮ってるんだっけ?」となること数回。
しかし、“押したら放置”でも適当に撮ってくれるというのは、筆者のようなズボラな奥さまには大変ありがたい機能である。
我が家の1歳さんが普段どんな景色を見ているのだろう、と、メガネをかけたままハイハイしてみたのだが、その様子を、完全に怪しんで見ている1歳児がいた。
……わかった!
普段は裸眼の筆者がメガネをかけているせいなのだ。
メガネ姿で接すること1時間、やっと母親だと認識してくれたところで撮影を再開。
「メガネを外しにかかるのでは?」と思っていたが、意外とおとなしくこちらを見ている。
おとなしくなかったのは長男(5歳)のほうで、
「ねえ、なんでメガネかけてるの?」
「これカメラなの?撮ってるの?」
と、ずっと質問攻めにあった。
「ねえ、撮れたの見せて?」
……ここで筆者は気づいた。
このカメラ、一般的なデジカメの類と異なり、撮った映像をその場で見ることができない。
近年、デジタルネイティブの世代にフィルムカメラがウケているといううわさを耳にする。撮った中身が現像するまでわからないというサプライズ感。同じことがこの「ミタマンマメガネ」にもいえるのではないだろうか。
ひととおり撮り終わったあとPCにつないで確認した。
説明書を読まずに撮影したため、自動で日付が入っていたことに驚いたのだが(撮影画像の日付が2013年となっているのはそのため……)、その日付を最初に設定しなきゃいけないということを知るのだった。
肝心の仕上がりだが、静止画については、被写体も自分も動くのであまりあてにならない。むしろ、味のある写真を楽しむ余裕が欲しいところだ。
個人的には、トイデジカメ的な質感は嫌いじゃない。
このカメラ、もしかしたらずっと動画を回しておき、あとから静止画を切り出すのがいいかもしれない。
たとえば、赤ちゃんを床から抱き上げて抱っこする一連の動作は、両手が空いていないとできないものだ。
「あの日の、乳幼児を抱き上げるとき、私の視界に入ったもの」は、こんなことでもなければ「私の記憶の中」にしか残らず、やがて薄れていくのだろう。
“今日のなんでもない一日”が、数年経つと懐かしく思うことがある。
たとえば、次男がまだ、後ろにしかハイハイで進めなかったころにはもう戻れないし、長男が一人っ子だった時代には戻れない。
来年、筆者が「次男がまだ歩けなかったころに戻りたいなあ」と思っても、なんとなくカメラを意識した彼らの映像しか手元には残らないのだ。
記念日の構えた画(え)ではなく、なんでもなかったあの日の、私の目に見えたもの──。
せっかくなので、ほかに何を貸し出しているのか「DMMいろいろレンタル」のサイトを見たのだが、ベビーベッドやベビーカーなどの育児用品や、お宮参りセット、マタニティウェアセットに、キッズ服まとめ借りというサービスまで。
・DMMいろいろレンタル
http://www.dmm.com/rental/iroiro/
また、子どもが幼児になるとなにかと機会の増えるバーベキューも一式そろうのだという。
個人的には、就学を控えた子がいるので子どものフォーマルウェアレンタルは興味深い。小学校は準備品で地味にお金もかかるし、子どものスーツにローファー、もういっそのことレンタルでいいじゃないか……。
ベビー用品のレンタルは筆者宅もいくつか経験済みなのだが、集荷に来る曜日や時間が決まっているものもあり、返却がどうにもめんどくさい。今回は集荷を電話で呼ぶだけの作業だったので、非常にお手軽だった。
先日、「バイクレンタルの業種が好調で、退会の理由はバイクを購入したから」という記事が話題になっていたのを思い出したのだが、レンタルと返却のハードルが(気持ち的に)下がることにより、「これ、まあ、買わないよねー」というものや「興味はあるけどいきなり買うのは……」というものに、手軽にアタックできる。気に入ったら購入もできるので、あたらし物好きにはいいサービスではないだろうか。
「話題の商品」カテゴリを見ているだけでも楽しいのだが、筆者がどうしても気になってしまったレンタル商品があったので最後に紹介したい。
残念ながら法人向けで、個人ではレンタルできないのだが、「ヤギ」である……。
http://www.dmm.com/rental/iroiro/yagi.html
「うわあ!立った!立った!」
まるで『アルプスの少女ハイジ』でいうところの“クララが立った”状態になった我が家。
ところが、全員が舞い上がって、誰一人としてその瞬間を写真や動画に収められなかったのである。
子どもは動きが速い。
こちらの意図に反してすぐ動いてしまうので、シャッターチャンスを何度逃したことだろうか。
一眼レフカメラ? 出すのがめんどくさい。
さらに、本人がカメラに気づくと、すぐ動作をやめてしまう。
なんか、こう、私の目に映るものがそのまま記録できないものだろうか……。
♪チャララチャッチャラ〜
「ミタマンマメガネ〜!」
(※未来の世界の猫型ロボットがポケットから物を取り出す音とともに)
なにやら、メガネ型のカメラがあるのだという。
いわゆる「ウェアラブルデバイス」というやつである。
……ほうほう。
「でも、お高いんでしょう?」
と思っていると、商品をレンタルできるとの情報を得た。
・DMMいろいろレンタル|ミタマンマメガネビデオカメラ
http://www.dmm.com/rental/iroiro/-/detail/=/cid=nr_02071a/
……DMM! こんなものまでレンタルしていたとは!
5日で2100円。お試しで使ってみるにも悪くない値段だ。
■さっそく使ってみる
小さな箱に入って届いた「ミタマンマメガネビデオカメラ」は、黒縁のオーソドックスなメガネであった。
フレームの中央に小型カメラが入っている。
説明書には、視線よりやや上が映ると書かれていた。
説明書には、視線よりやや上が映ると書かれていた。
おおざっぱに説明書を読んだ筆者はすぐさま使ってみることに。
(普段から取説をあまり読まないくせがある)
まず、ツルの部分にmicroSDを仕込む。ボタンは2つだけのシンプルなつくりだ。しかし、動画と静止画のボタンがごっちゃになってしまい、「今どっち撮ってるんだっけ?」となること数回。
しかし、“押したら放置”でも適当に撮ってくれるというのは、筆者のようなズボラな奥さまには大変ありがたい機能である。
■子どもは変化に敏感?「メガネ型」の盲点
我が家の1歳さんが普段どんな景色を見ているのだろう、と、メガネをかけたままハイハイしてみたのだが、その様子を、完全に怪しんで見ている1歳児がいた。
大人のハイハイが怪しまれるのは、まあ、あるとして、
あきらかにこちらを警戒している。なぜだ。
あきらかにこちらを警戒している。なぜだ。
……わかった!
普段は裸眼の筆者がメガネをかけているせいなのだ。
メガネ姿で接すること1時間、やっと母親だと認識してくれたところで撮影を再開。
「メガネを外しにかかるのでは?」と思っていたが、意外とおとなしくこちらを見ている。
おとなしくなかったのは長男(5歳)のほうで、
「ねえ、なんでメガネかけてるの?」
「これカメラなの?撮ってるの?」
と、ずっと質問攻めにあった。
「ねえ、撮れたの見せて?」
……ここで筆者は気づいた。
このカメラ、一般的なデジカメの類と異なり、撮った映像をその場で見ることができない。
■わりきってトイカメラ的な楽しみ方をしてみる
近年、デジタルネイティブの世代にフィルムカメラがウケているといううわさを耳にする。撮った中身が現像するまでわからないというサプライズ感。同じことがこの「ミタマンマメガネ」にもいえるのではないだろうか。
ひととおり撮り終わったあとPCにつないで確認した。
説明書を読まずに撮影したため、自動で日付が入っていたことに驚いたのだが(撮影画像の日付が2013年となっているのはそのため……)、その日付を最初に設定しなきゃいけないということを知るのだった。
使い始めてから取説を読んでいる。
肝心の仕上がりだが、静止画については、被写体も自分も動くのであまりあてにならない。むしろ、味のある写真を楽しむ余裕が欲しいところだ。
個人的には、トイデジカメ的な質感は嫌いじゃない。
体操が好きな次男だが、カメラを向けるとやってくれない。
メガネ効果でこっそり撮影に成功。
メガネ効果でこっそり撮影に成功。
■“あの日、あのときの景色”を記録する
このカメラ、もしかしたらずっと動画を回しておき、あとから静止画を切り出すのがいいかもしれない。
たとえば、赤ちゃんを床から抱き上げて抱っこする一連の動作は、両手が空いていないとできないものだ。
これは動画からコマを切り出した。
抱っこのとき、左肩に担ぐくせがあるのだが、
思いのほか私は子どもの顔を見ていなかったようだ。
抱っこのとき、左肩に担ぐくせがあるのだが、
思いのほか私は子どもの顔を見ていなかったようだ。
「あの日の、乳幼児を抱き上げるとき、私の視界に入ったもの」は、こんなことでもなければ「私の記憶の中」にしか残らず、やがて薄れていくのだろう。
“今日のなんでもない一日”が、数年経つと懐かしく思うことがある。
たとえば、次男がまだ、後ろにしかハイハイで進めなかったころにはもう戻れないし、長男が一人っ子だった時代には戻れない。
来年、筆者が「次男がまだ歩けなかったころに戻りたいなあ」と思っても、なんとなくカメラを意識した彼らの映像しか手元には残らないのだ。
記念日の構えた画(え)ではなく、なんでもなかったあの日の、私の目に見えたもの──。
■意外と子持ちに便利な「DMMいろいろレンタル」
せっかくなので、ほかに何を貸し出しているのか「DMMいろいろレンタル」のサイトを見たのだが、ベビーベッドやベビーカーなどの育児用品や、お宮参りセット、マタニティウェアセットに、キッズ服まとめ借りというサービスまで。
・DMMいろいろレンタル
http://www.dmm.com/rental/iroiro/
また、子どもが幼児になるとなにかと機会の増えるバーベキューも一式そろうのだという。
個人的には、就学を控えた子がいるので子どものフォーマルウェアレンタルは興味深い。小学校は準備品で地味にお金もかかるし、子どものスーツにローファー、もういっそのことレンタルでいいじゃないか……。
ベビー用品のレンタルは筆者宅もいくつか経験済みなのだが、集荷に来る曜日や時間が決まっているものもあり、返却がどうにもめんどくさい。今回は集荷を電話で呼ぶだけの作業だったので、非常にお手軽だった。
先日、「バイクレンタルの業種が好調で、退会の理由はバイクを購入したから」という記事が話題になっていたのを思い出したのだが、レンタルと返却のハードルが(気持ち的に)下がることにより、「これ、まあ、買わないよねー」というものや「興味はあるけどいきなり買うのは……」というものに、手軽にアタックできる。気に入ったら購入もできるので、あたらし物好きにはいいサービスではないだろうか。
「話題の商品」カテゴリを見ているだけでも楽しいのだが、筆者がどうしても気になってしまったレンタル商品があったので最後に紹介したい。
残念ながら法人向けで、個人ではレンタルできないのだが、「ヤギ」である……。
http://www.dmm.com/rental/iroiro/yagi.html
ワシノ ミカ 1976年東京生まれ、都立北園高校出身。19歳の時にインディーズブランドを立ち上げ、以降フリーのデザイナーに。並行してWEBデザイナーとしてテレビ局等に勤務、2010年に長男を出産後は電子書籍サイトのデザイン業務を経て現在はWEBディレクター職。 |