これまでさまざまな若者文化を紹介してきましたが、どれもこれも元をたどっていくと源流は女子高生。女子高生の敏感な流行アンテナによって発見された文化がSNSで広められ、ちょっとはしゃぎたい女子大生がそのマネをし、それを見た大人たちが……と波紋のように広がっていくようです。

そこでひしひしと感じるのが、女子高生の中でのブームの入れ替わりの早いこと早いこと。ついこのあいだまで女子高生だったはずの20代前半女子(私)でさえ、ジェネレーションギャップを感じてしまうことがあります。最近でいうと制服のバランス! なかでも靴下の丈についてです。

アラサー世代が高校生の頃は、ギャルがピークを迎えていたのでルーズソックスが一番イケてると言われていましたよね。私たちの世代(20代前半)はふくらはぎからひざ下まであるハイソックスがかわいいとされてきました。それらに対し、今いちばん可愛いとされているのは「クルー丈」や「くるぶしソックス」などの短いソックスなんです。

肌が多く見えている=脚長の考え方がメジャーに

今も昔も、女子高生が靴下にこだわる理由はただ一つ、いかに脚をきれいに見せるか、です。私が現役女子高生だった5年ほど前は、ハイソックスとスカートの間に見えている肌の比率でもっともバランスのいいスカート丈はどのくらいなのか?と考えていましたが、今は「見えている肌面積が広い=脚が長く見える」という思想なのだそう。

さらにこれは韓国の女子高生がやっているということも流行の理由みたいです。

これが「おばさん化」かもしれない……

女子高生にとって制服は普段着であり、毎日のおしゃれ服。筆者が女子高生だった頃も毎日試行錯誤してました。そして「元女子高生」の身になった今でも、自分のまわりの女子高生の制服の着こなしは気になるものです。

たとえ「もう、おまえたちの時代は終わったんだよ」と言われても、どうしても目がいきます。たまに校則の厳しい私立高校の女子高生がきちんとハイソックスを履いているのを見ると、「私と一緒だ♪ ラッキー♪」と思ってしまいます。あ、これが世に言う「おばさんになる」ってことなんですかね。

この連載ではちょっと上から目線で若者文化について紹介していますが、実は私たち“若者”も、移り変わる流行の速さに必死にしがみついているんです、という話でした。女子高生、恐るべし。

(たなかもみこ)

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