(C) THE LAST FIVE YEARS THE MOTION PICTURE LLC

恋人からの予期せぬ別れの言葉にボーゼンとしてしまった経験ありませんか? アラサーになれば「納得できない別れ」を体験した人はいるでしょう。そういうとき「私の何が悪かったのか」と思い悩んじゃいますよね。

映画『ラスト5イヤーズ』は、あるカップルの恋愛の始まりから終わりまでをミュージカルで描いたラブストーリーです。あんなにラブラブで、結婚までしたのに、次第に心がすれ違って〜ってありがちですが、この映画を見ているとその原因の主なところは女性にあるような……。では、彼は彼女のどこにガッカリしたのかを見ていきましょう!

1.愛されていることに胡坐かいてない?

ジェイミー(ジェレミー・ジョーダン)はキャシー(アナ・ケンドリック)に一目惚れ。小説家志望の彼は「君こそ僕が綴るべき物語の主人公だ」と愛を語り、彼女のことを女神のように讃えます。キャシーとしては、いつも自分を褒めちぎってくれる男と一緒にいて気分はいいし、わりと自由に振舞っている感じがします。

猛アプローチされて始まった恋ほど、女性を勘違いさせるものです。「超愛されているもん」という気持ちが「ちょっとくらい待たせても平気」みたいなワガママに繋がります。それが積み重なると、彼は「俺のことをなんだと思っているんだ?」と。でもあなたは「愛されているもん」と思いこんでいるので、彼の気持ちに気付かないまま……。恋愛はシーソーと一緒。彼の愛情に持ち上げられていても「や〜めた」と立たれたら、あなたはドーンと落ちてしまうだけです。

2.女のプライドと嫉妬は面倒くさい!

ジェレミーは小説家として大成功をおさめます。キャシーは女優としてなかなか芽が出ず、2人はパーティの出欠でケンカに。「ジェシーは今や時の人、パーティの主役、でも私は……」ジェイミーは彼女の成功のために協力を惜しまないと言ってくれているのに、キャシーは嫉妬の塊になってしまうのです。

自分を女神のように思ってくれた男が自分を超えた「惨め……」と思ったらアウト! プライドが高くかつ嫉妬心が強い人ほどそうなりがちですが、彼の成功に乗っかるくらいのちゃっかり感があれば、事態は大逆転、アナタは成功も手にして愛もキープできたのです。それができないと「面倒くさい女」と思われてしまうでしょう。

3.自分だけを愛さないで!

キャシーのジェシーへの言動を見ていると、地方公演に耐えきれなくてジェシーに迎えに来させる、ジェシーの成功に嫉妬しイライラをぶつける、ジェシーの陰で生きるよりも自分で人生を切り開きたいと思う……。自分で人生を切り開くのはOKですが、彼女がジェシーのために何かをしたか……というと「?」なのです。いつも自分、自分ですから。

最初の猛烈なアプローチを見ても、ジェシーは愛情深い男で、こういう男は寂しがり屋でもあるのです。自分の愛情がスルーされているように感じたら、そりゃ寂しいでしょう。彼女のことがわからなくなり、寂しさのあまり、他の女性に走ってしまう可能性が出て来るのです。

すれ違いを取り戻すためにできること

恋人との関係がギクシャクしてきたのに原因がわからないときは、ちょっと冷静になって、この映画のように出会いから現在に至るまで思い出してみましょう。写真を見たり、プレゼントを見たり、メールを見たり、何かきっかけになることが見つかりそうです。

自分の気持ちばかりを優先して、彼の気持ち、本音に気付いてあげなかったということがあるかもしれませんよ。それがわかれば手遅れにならず、話し合ってすれ違いを取り戻すことができるでしょう。

ラスト5イヤーズ』2015年4月25日公開

(斎藤香)