探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情。

パートナーがいる男女の恋愛の詳細を、美人探偵・山村佳子がその事件簿から紹介します! 

浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントについても語ります。

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今回の依頼者は、坂上光琉(ヒカル)さん(仮名・38歳)です。アーモンドアイの大きな瞳に、抜群のスタイルで、20代半ばにしか見えない美女です。タレントかモデルと言っても通用しそうな美貌の持ち主で、私の友人の紹介で相談に見えました。

美しい肉食獣を思わせる光琉さん。しかし、その外見とはとは全く異なり、最初は言葉使いが乱暴でした。過去に例がないほど横柄な態度に、さすがの私も少しひるんでしまったほどでした。

「ねえ、あんた探偵なんでしょ?探偵って人の不幸を生みだす仕事よね。ホントに最悪なんだよ……」とカウンセリングルームにいらっしゃって10分くらい、探偵という職業をディスり続けていました。

「ごもっともです」とお話を伺っていると、突然「彼の1日の行動を調査して。絶対、あいつなんかやってっから」と話を切り替えられました。そこで、彼との出会いや生活などを細かく伺っていると、光琉さんはしんみりとした様子で語り始めます。光琉さんは25歳のときに20歳年上の大金持ちの男性と結婚するも、2年で離婚したとのことです。

「さっきはごめんなさい。私、前の離婚の時に、元ダンナが探偵を使って、私の浮気の証拠を押さえられて、家からたたき出されたことがあるの。2月の雪が降る日で、文字通り“着の身着のまま”家から出されたのよ。あのとき探偵をすごく呪った」

光琉さんの暴言の背景には、探偵への憎しみが……。

光琉さんが探偵を恨む気持ちもわかります。

「当時、付き合っていた浮気相手の彼は、私が金持ちの妻じゃなくなると知ったら、手のひらを返された。それまで私は男の人生に乗っかって生きようと思っていたんだけど、あの27歳の冬に、私の生き方は激変した。どんな仕事でもやったし、必死で生きてきた。それで貯めたお金で資格を取ったり、学校に行ったりして、仕事で稼げるようになったのよ。こんな話をしたのは、山村さんが初めてだよ。探偵って、テキトーに尾行して、何百万もお金を請求するひどい仕事だと思っていた。でも、こうやって細かくヒアリングするのね」

光琉さんは経営者。このように話をしながらも、人件費や経費、機材のこと、利益率などちょいちょいリサーチしてきます。

「あの時、元ダンナさんの家から出されたから、わかったんだけれど、私はイケメン以外、受け付けないのよ。そういう男性の好みがわかったことはよかった。私自身、美貌もお金もマンションも持っているから、男は美貌があればいいと言い切れるようになった。まさかあの寒い日に、めそめそしていた私とは別人。あのまま、元夫と結婚していたら、今頃なにもできないオバサンになっていたと思う。だって、当時は家事もみんなお手伝いさん任せだったから」

光琉さんは、IT関連会社を経営しています。リネン素材のノースリーブのワンピースはオリーブ色で、上品な顔立ちに似合います。。細く引き締まった腕にはハイブランドのゴールドのバックルが輝いています。

「で、彼のことだけど、今25歳で私が持っている都内のマンションに暮らしているの。元アイドルで、今はイベントオーガナイザーみたいなことをやっていて、お小遣いを毎月20万円上げているの。でも最近、超怪しい。電話に出ないし、LINEも未読スルーだし、絶対に誰か女がいる」

怪しいと思ったのは、地元の夏祭りに彼が行くと言ったこと。

「私の彼は、人混みが大嫌いなんです。だから、ペアで浴衣を作ったのに『お祭りとかには着て行けないよ』などと言う。それなのに、今年は地元のお祭に行って、しかも盆踊りもすると言います。そんないつもと違う行動をするのはおかしい。『誰と行くの?』と聞いたらDJ仲間だという。今の家に住まわせて、お小遣いを上げる代わりに、女性と2人っきりで会わないという約束をしている。それを伝えたら、『もう、僕が好きなのは光琉さんだけ』と機嫌をとってくる。妙にうきうきしているし、行動のすべてが疑わしい」

彼は元芸能人だから、人の気持ちを読むのがうまく、言葉も上手だと言います。

「この関係になって半年で、今までもそういう男性はいたのですが、彼以上の人はいません。浮気しているなら、その時点でアウト。今後のことも考えなくてはいけない。証拠をつかんでください」

依頼者・光琉さんは彼と一緒に着たいと思い、高額な浴衣をオーダーした。

※本連載はプライバシーに配慮し、体験内容を変えない程度に一部書き換得ています。

タトゥーが入った金髪男性と、バストが大きい女性を取り合う!?かわいい彼の裏の顔とは?〜その2〜に続きます。