1本見つけたら30本はある?(写真はイメージ)

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個人差が非常に大きいエイジングサインのひとつ「白髪」。

数本あるだけで時に悪目立ちして、見た目の年齢をうんと引き上げてしまいます。"抜く""すぐに染める"のはできれば避けたいところ。まずは新たに生えてくる白髪の予防と今ある白髪の根本を改善する努力をすることが大切です。

そこで、今回は身体の内側から白髪にアプローチする方法についてご紹介したいと思います。

白髪の大きな要因はメラノサイトにアリ!

白髪のメカニズムは完全には解明されていませんが、メラニン色素が充分に作られなくなることが大きく関係しているといわれています。そのため、白髪を予防・改善するためにはメラニン色素を作るメラノサイトの働きを活性化させることが重要なポイントになります。

では、メラノサイトの働きを活性化させるにはどうすればいいのでしょうか。年間を通して頭皮の紫外線対策を万全に行うほか、血行をよくする、充分な睡眠をとる、ストレスを溜めないといったことが大切です。その上でメラノサイトの働きを活性化させる効果のある栄養素を取り入れましょう。

食べるならこの食材!

メラノサイトの働きを活性化させる栄養素の代表は、ヨード。ヨードはワカメや昆布などの海藻に多く含まれる栄養素で、細胞の成長や代謝を促進する作用があります。そのため、髪や頭皮を健やかな状態に保ち、メラノサイトの働きを活性化させる効果があります。

しかし、過剰に摂取すると、甲状腺機能低下症を誘発しやすくなるといわれています。サプリでの摂取は避け、日頃の食生活の中で適度に摂取しましょう。

このほか、メラニン色素の原料となるチロシンも心がけて摂取したい栄養素のひとつ。チーズや豆腐、バナナなどに多く含まれている栄養素です。中でも豆腐や納豆にはチロシンの働きを高める銅ミネラルも含まれているので、白髪にアプローチするにはおすすめ。しかし、チロシンも過剰摂取すると、シミやそばかすを発生させやすくなるといわれているので注意しましょう。

メラノサイトを活性化する栄養素は、他にもあります。まずは、貝類に多く含まれるビタミンB12。逆にこのビタミンB12が欠乏すると、白髪をまねくだけでなく貧血になることも。女性は特に注意したいですね。

同様に葉酸もメラノサイトを活性化させるために充分に摂っておきたい栄養素。レバーや枝豆、ほうれん草などに多く含まれています。

若白髪は腎臓や生殖器の衰えが原因?

中医学では、若白髪の原因は五臓の「腎」の衰えが密接に関係していると考えられています。

「腎」とは、腎臓や生殖器や成長をつかさどる重要な部分。頭皮やホルモンなども支配すると考えられています。「腎」の衰えが気になる人は、若白髪のほか、目の下にクマがある、むくみやすい、疲れやすいといった症状も現れるようです。思い当たる人は注意したいですね。

「腎」を強化するためには、足腰を鍛えて下半身に筋肉をつける、身体を温める、黒豆やわかめ、ひじきなどの黒くてぬめりのある食べ物をよく食べるといったことが効果的のようです。

また、「腎」が衰えると、カルシウムの吸収力が落ちるといわれていますが、カルシウムはメラノサイトを活性化させるためには不可欠な栄養素です。カルシウムを積極的に摂取することも同時に心がけましょう。

白髪を予防・改善するためには、長期的な努力が必要となります。まずは数か月単位で続けてみることをおすすめします。

また、様々な対策を行ってもある部分の白髪だけどうしても改善しない、ある部分だけ束になって生えてくるという場合は、「白斑」の可能性も。親しい人か皮膚科で一度頭皮の状態をチェックしてもらいましょう。