都合のいい女になったほうが恋は長続きする

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「都合のいい女」という言葉は、ふつうはあまりいいふうに使われないですよね。彼にとって都合のいい女とは、すなわち、彼にとって利用しがいのある女のことです、というのが、一般的な解釈ではないかと思います。


でも、物事にはなんにでも表と裏があり、裏から「都合のいい女」という言葉を眺めてみると、「女子にとっていいこと」だったりもします。

■■戦略的に都合のいい女を演じている女子

戦略的に都合のいい女を演じている女子がいます。たとえば、なんとしても彼とつきあいたいと思った場合……彼が「したい」と言えば、すぐに彼のもとに駆けつける女子。彼にとって、これほど都合のいい女はいないのではないでしょうか。


あるいは、交際中の彼と、なんとしても結婚したいと思った場合。彼のひとり暮らしの部屋の鍵を借りて、留守中にあがりこんで、洗濯や掃除をしたり、ご飯を作ったり……彼にとって、まことに都合のいい女を進んでやる女子もいますね。


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都合のいい女を演じているとわかって、都合のいい女をやる。彼の気持ちをそらさない恋愛上手な女子は、こういうことが、わりとすっとできているように思います。計算づくでやっていることもあると思いますが、いわば女の本能としてやっているように見受けられます。


そういう女子は、この局面では彼にとって都合のいい女を演じておこう、と、本能的に察知するのかもしれません。

■■恋愛は「ある一定のルールの上では平等」だから

都合のいい女と知っていてそれをやれる人、つまり、平たくいえば「あえて相手に利用される立場をとる人」は、相手の気をそらさない天才です。だから、彼にとって都合のいい女を演じる局面を見誤らないで、そのタイミングにちゃんと彼にとって都合のいいことができると、当然のように恋愛が長持ちします。


彼に利用されつつ恋愛が長持ちしても、なんの意味もないのではないか?という意見も当然出てくるでしょう。それでは恋愛の「質」が良くないと。


でも、恋愛に限らず、あらゆる人間関係に、利用する・される局面はついてまわるはずです。仕事でもそうですよね。取引先の人に利用されているだけではないか?と思えるときだってあるでしょう。


たとえば、新規の取引かと喜び勇んでおもむいたものの、あとになって、相手は「アイミツ(相見積もり・・・比較の対象となる見積もり)」がほしいだけだったとわかった、というのは、相手に都合よく利用された、ということです。


見積もりを複数入手して比較するのは、今の時代ごく当たり前のことですから、こんなふうに相手に利用されたことのある人もいるのでは?


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「そうとわかってあえて相手に利用されること」は、いわば高級な頭脳プレイです。恋愛を純粋に愛の側面からのみ捉えるのではなく、どこかしらゲームとして捉えないと、なかなかできることではないでしょう。


男女って、どれだけ言葉を尽くして語り合っても、交わらない一線があるので、恋愛をゲーム感覚で楽しむのは、悪いことではありません。それにゲームの本質は「ある一定のルールの上では平等」なわけですし、相手に対する多少のリスペクトがないと、ゲームにならないですよね。


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都合のいい女を演じたにもかかわらず、彼にポイ捨てされたら、悲しいと思います。だからなのか、「都合のいい女に成り下がらないように気をつけましょう」と言う人も多い。


ですが、じぶんが欲しいものを手にするために、あえて都合のいい女を演じる、こういう女子を「したたかで賢い」と評する人もいます。


言うまでもなく、したたかに、かつ賢くゲームに興じたほうが勝率は高くなるし、そのゲームを長く楽しめますよね。(ひとみしょう/文筆家)


(ハウコレ編集部)