宮沢賢治も通っていた!東京国立博物館の野外シネマで「銀河鉄道の夜」を上映

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夜空の下、屋外の大きなスクリーンで映画鑑賞ができる無料イベントが、博物館で開かれていることを、知っていた? いつもと違う開放的な空間で映画を楽しんで。

2015年10月2日(金)と3日(土)の2日間、上野の東京国立博物館で「野外シネマ」が開催される。2014年に始まった企画で、そのときには2日間で8600人もの人が訪れたとか。

上映日は特別に、22時までの夜間開館も実施。映画の鑑賞後に、現在公開中の特別展「アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの至宝」(別途料金が必要)も見ることもできるそう。

今年の上映作品は杉井ギサブロー監督の『銀河鉄道の夜』(1985年、KADOKAWA)。2016年に生誕120周年を迎える宮沢賢治原作の小説を、漫画家・ますむらひろしの猫のキャラクターでアニメーション映画化した作品で、帰らない父を待つ主人公のジョバンニと親友のカンパネルラの、銀河を舞台にした冒険の物語。

宮沢賢治が、当時は帝室博物館と呼ばれていた東京国立博物館に、足しげく通っていたというエピソードも、上映作を選んだ理由のひとつとか。

「大正5年(1916年)9月2日に帝室博物館で浮世絵を観覧したことを詠んだ短歌や、当館所蔵の浮世絵に影響を受けて描いた絵も残されています。今まで博物館に来る機会のなかった方も、賢治のように足を運んでいただきたい、という思いもあって、今回、この作品を選びました」と、企画担当者さん。

10月17日(土)には、平成館のラウンジで「宮沢賢治生誕120年 プレコンサート 賢治と上野の物語」(事前申し込み不要、無料 ※別途入館料が必要)が開かれ、クラシック好きだったという賢治にちなんで、古典四重奏団によるチャイコフスキーをはじめクラシックの名曲などが聴けるそう。宮沢賢治に興味を持った女子はこちらもチェックしてみて。

また、9月29日(火)から10月12日(月・祝)まで東洋館で開催中の「博物館でアジアの旅」の一環として、東洋館前にアジアンフードが楽しめるケータリングカーが登場するとか。

「この日のメニューは、プルコギ、シンガポールチキンライス、ベトナムフォーなど。芝生にシートを広げて、カップルや友達同士で、コーヒーやビールとともに楽しんでいただけますよ」(同)

秋の夜風の中、博物館の前という独特の雰囲気を味わいながら、宮沢賢治のファンタジックな物語に浸るのもいいかも。