セレブを「おしゃれアイコン」に仕立てるのは、本人のセンスに加えスタイリストの手腕も大きい⁉ トータルコーディネート力を上げてぐっとあか抜けた、注目のセレブのビフォー&アフターにズームイン。

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デイジー・エドガー=ジョーンズ 素朴なブリットガールが最旬アイコンに大変身

ケンダル・ジェンナーやロージー・ハンティントン=ホワイトリーらを顧客にもつ敏腕スタイリスト、ダニ・ミシェルが手がけだしてからの変貌っぷりが「すごい!」と話題沸騰のデイジー。レッドカーペットもさることながら、私服でも「グッチ」や「クロエ」をさっそうとまとい、飾り気のなかった以前に比べてぐっと大人っぽいスタイルに。ラグジュアリーなスタイリングにラフなカーテンバングがチャーミングに映えるバランス感もパーフェクト。

激変指数…★★★★★BEFORE

以前はトラックジャケットにデニムといった、カジュアルアイテムがワードローブの主軸。どちらかいうと「普通」の女の子だった印象。

いつものカジュアルスタイルをピンクとシルバーの大胆なカラーコンビネーションでアップデートしたけれど、なんだか着こなしに自信がなさそうなデイジー。バッグやジュエリーなども一切取り入れず、物足りなさを感じてしまうコーデに。

AFTER

そんなデイジーが、シースルーのシフォンドレス×レザーのサイハイブーツでイットガールに変貌! このボーホーシックなムードが漂うオール「クロエ」ルックは、ファッション業界がデイジーに注目するきっかけに。ラフで無造作なウェーブヘアもおしゃれ。

全身「グッチ」で登場したこの日は、ヘルシーな肌見せバランスが今っぽいルックをチョイス。ナローシェイプのサングラスも、オントレンドなムード。

ヘイリー・ビーバーパパラッチ姿がおしゃれすぎる、今どきスタイルアイコン

ビタミンカラーを効かせたアスレジャースタイルを好んでいたヘイリーが、今や“クワイエット・ラグジュアリー”の代名詞⁉︎ 身につけるものはすべてトレンドになるといっても過言ではない、おしゃれ番長のヘイリー。実は彼女もデイジー同様、ダニの手で大変身したセレブの1人。ドレスアップシーンのヘイリーもすてきだけれど、誰もがマネしたくなる彼女ならではのエフォートレスシックなワンマイルコーデは必見!

激変指数…★★★★★BEFORE

存在感たっぷりのチェック柄シャツにバギーなスウェットパンツを合わせて、リラックスムード漂うカリフォルニアスタイルを披露。しかし、オレンジ、ピンク、ベージュ、グレーのカラーミックスが、トゥーマッチな印象に……。

自らスタイリングをしていたときは、オールレッドルックといった目立ち度満点なスタイルにも挑戦したヘイリー。大人のアスレジャースタイルを狙っているけれど、足もとに取り入れたブラックのピンヒールブーツのミスマッチ感が否めない。

AFTER

スタイリストのダニは、“カラーバランス”でヘイリーをモダンなおしゃれセレブにアップグレード! たとえば、カーキを差し色にし、他はブラックでまとめたこのルック。ミニスカートに「バレンシアガ」のクロップド丈のトレンチコートと「メゾン マルジェラ」のロングブーツを合わせて肌見せを控えた、モードなバランス感が◎。

そして洗練されたトーン・オン・トーンが、ヘイリーの定番スタイルに。「ラカン・スミス」によるキャメルベージュのオーバーサイズジャケットとマキシ丈ドレスをまとったヘイリーの姿に、「これ以上おしゃれな妊産婦はいない!」というコメントも。

ゼンデイヤ レッドカーペットの鉄壁デュオ。 快進撃は止まらない

抜群の表現力でどんなスタイルも瞬時に理解し、果敢に着こなす無敵のファッションアイコン、ゼンデイヤとその躍進を支えるセレブスタイリスト、ロー・ローチ。常に装う場所と意味を熟考しながら二人三脚で披露されるドレッシングはモード通もあっぱれの一言。タッグを組んでから長く、「ディズニー・チャンネル出身の子役」というイメージを見事に払拭したイメチェンぶりは二人の策略勝ち。

激変指数…★★★★☆BEFORE

以前はわりとフェミニン&セクシー路線だったゼンデイヤ。レッドカーペットでよく見られる深いスリットやネイキッドドレスをたびたび着用。

ボリューム感たっぷりのヘアに鮮やかなブルーニット、花柄フレアスカート、大ぶりのリボンピアスなどを取り入れたルックは、ゼンデイヤのモードな魅力を引き出せず、どことなくやぼったい印象に……。

AFTER

「ルイ・ヴィトン」2025年春夏ウィメンズコレクションでのゼンデイヤ。そこにいる人を圧倒するパワー・ドレッシングが代名詞! 彫刻的なフォルムが美しい、’80年代風のバルーンスカートにくぎ付け。

2024年のメットガラには、「ジバンシィ」の1996年春夏オートクチュールコレクションのドラマティックなボールガウンをまとって登場。メットガラのテーマ「時間の庭(Garden of Time)」への理解度を表す、花束をモチーフにしたヘッドピースにも注目。

ジェニファー・ローレンス王道から卒業。マチュアな魅力が開花中

レッドカーペットではいつも優等生、 印象に残る強めのアイメイクに、カーリーなブロンドヘア。ボリュームのあるドレスが定番で、「王道ハリウッド」スタイルが鉄板だったジェニファー。 昨年スタイリストをジェイミー・ミズラヒに代えてからは“クワイエット・ラグジュアリー”方向にシフトし、レッドカーペットも私服もがらりとイメージチェンジ。彼女らしい天真らんまんなキャラクターは残しつつ、品あるたたずまいにマッチするスタイルを日々模索中。

激変指数…★★★★☆BEFORE

20代後半にしてハリウッドの頂点に立った彼女。シースルートップがインパクト大なボリュームガウンを堂々と着こなす姿は自信そのもの! 大粒で存在感のあるエメラルドジュエリーを合わせて、オールドハリウッドの魅力を全面に打ち出していたころ。

この日は、ミラーボールのようにきらめくグラマラスなメタリックドレスを着用するが、本人がドレスのインパクトにやや負けている感じも否めない。スモーキーメイクとのコンビネーションが、まるで1920年代にタイムスリップしたかのよう。

AFTER

そんなジェニファーが、スタイリストのジェイミーとタックを組んで大変身! 片方の肩を落とした「ディオール」のドレスと、「ザ・ロウ」のヌードカラーヒールで完成させた抜け感のある着こなしが、程よくセンシュアルな雰囲気を演出。ルックを引き立てる、レッドリップ主役の引き算メイクにも注目。

2024年のアカデミー賞授賞式のアフターパーティーでは「ジバンシィ」の上品なネイキッドドレスで登場。柔らかなヘア&メイクも相まって、ベストドレスの呼び声も高かった。

シアーシャ・ローナンクールシックにスイッチ。シン・おしゃれ俳優が誕生

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』、『レディ・バード』、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ』などに出演した、経験豊富なハリウッド俳優のシアーシャ。力強い演技で注目されてきた彼女だけれど、最近はラブリーからクールシックへと劇的に変わったファッションスタイルが話題を呼んでいるもよう。そしてその背景には、グレタを担当するダニエルが、シアーシャのスタイリングも手がけだしたことが判明! モード界をにぎわせている彼女の驚くべき変貌ぶりに要注目。

激変指数…★★★☆☆BEFORE

グリーン、パープル、シルバーのメタリック素材のグラムロックなプリーツドレスは、“クールで洗練”とはほど遠い様子。

この日は、ギンガムチェックを全体にあしらったジャンプスーツをチョイス。ゆったりワイドなスリーブとパンツのシルエットが、パジャマのように見えてしまう……。

AFTER

鮮やかなブルーのセットアップを見事に着こなしたシアーシャ。ボタンを1つだけ留めることでさりげない肌見せも実現! 「フェラガモ」の2025年リゾートコレクションからピックアップした一着を、話題のアイウェアブランド「シスルズ(Thistles)」のビッグフレームのサングラスで仕上げたのも今っぽい。

2024年のアカデミー映画博物館ガラでは、ハウスアンバサダーを務める「ルイ・ヴィトン」のカスタムドレスを着用。彫刻的なプリーツトップが特徴のバックレスドレスは、今年最もシックなレッドカーペットルックであること間違いなし。

グレタ・リーファッションに恋する、新モダン・ウーマン

オリヴィア・ロドリゴやアヨ・エデビリ、そしてグレタ・リー。世界が恋するおしゃれアイコンはみんな、ダニエル・ゴールドバーグの魔法にかかる! 独自のオーラをもつ、グレタのモダンな魅力にいち早く目を付けたのは「ロエベ」。キャンペーンに起用し、その後も数多くのレッドカーペットでタッグを組んできた。わかりやすい派手さではないが常に優美で、いつも想像の斜め上をいくグレタ。魅力が尽きない真のおしゃれ俳優だ。

激変指数…★★★☆☆BEFORE

映画『パストライブス/再会』のプレスツアーにて 、訪れる都市によって多彩な装いに挑戦していたのは昨年のこと。ここでは、レッド×イエローのビスチェドレス姿で、圧巻のオーラを放ちながらレッドカーペッドを闊歩(かっぽ)。

派手なミックス&マッチスタイルを次々と披露したグレタ。ここでは、フェミニンなクラッシュドベルベットのミニドレスに、フューチャリスティックなメタリックシルバーのサイハイブーツをON。ルールに縛られないレッドカーペットスタイルに挑戦し、モード派セレブとしての頭角を現し始めている。

AFTER

「ロエベ」2025年春夏ウィメンズコレクションにて。定番アイテムを洗練のプロポーションで着こなした。短期間でのこのアップデート具合は、ポテンシャルの高さゆえ!

2024年のアカデミー賞授賞式では、「ロエベ」のブラックベルベットのホルターネックガウンで会場を魅了したグレタ。首もとから背中まで施した、流れるようなホワイトのドレープが特徴。エレガントな装いに、ダイヤモンドがちりばめられたペーパークリップのイヤリングを合わせ、彼女らしい遊び心をON!

テイラー・ラッセル“クワイエット・ラグジュアリー”から、モードな冒険へ

日々“クワイエット・ラグジュアリー”を体現し、最も注目すべき次世代ファッショニスタとされてきたテイラー。今年8月より、リアーナ、デュア・リパのスタイリングを担当するジャーリル・ウィーバーを新たなスタイリストとして起用。まるでアートのようなデザインの攻めたドレススタイルを披露し、劇的なイメチェンを遂げたセレブの1人に!

激変指数…★★☆☆☆BEFORE

以前は洗練されたシンプルかつモダンなドレススタイルが多かったテイラー。バックにあしらったビッグリボンといった、控えめながらも抜群の存在感を放つディテールを好んでいた。

ダークブラウンのセットアップをメンズライクなローファーで仕上げて。カジュアルなレッドカーペットスタイルにはあどけなさが残る。

AFTER

テイラーとジャーリルの初コラボレーションは、ベネチア国際映画祭で披露した「シャネル」のアーカイブピース。1993年秋冬オートクチュールコレクションショーでクラウディア・シファーが着用したブライダルドレスには、「ティファニー」のダイヤモンドリングを左手薬指につけて、最もファッショナブルな純白の花嫁を演出。

同じくベネチア国際映画祭で着用した、「スキャパレリ」のブラックドレスも印象的。シアーなメッシュのドレープと、サテンオーガンジーでアシンメトリーに仕上げたイリュージョンドレスは、テイラーをアナザーレベルのファッショニスタにランクアップ! 次はどんな伝説級のドレス姿を見せるか、ふたりのタッグに期待したい。